中尾勇太のブログ

ようこそ!

米中貿易戦争について

突然ですが、以下の政策を見て、誰を思い浮かべるでしょうか。

保護主義

対中貿易赤字の改善

法人税減税

知的財産権の保護

力による平和

宇宙計画の推進

 

トランプ氏を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、これらはすべて『米中もし戦わば』に書かれていることなのです。

 

米中もし戦わば
米中もし戦わば

 

この本を書いたのはピーター・ナヴァロ氏。

トランプ政権で大統領補佐官として通商製造政策局長を務めています。

ちなみに、この『米中もし戦わば』は2016年11月に出版されており、原書である『Crouching Tiger: What China's Militarism Means for the World』は、2015年11月にはすでに出版されています。

この本を読んだ多くの方が、今回の米中貿易戦争の推移や、米国の対応をある程度予想できたのではないでしょうか。

 

 

 

 

今後も、ソースとして後に残る記事をできるだけ掲載していこうと思います。このブログ記事の公開後に新しいニュースソースなどを追加した場合は日時を太字と下線で記して最新のものは赤字にする予定です。

 

 

 

米中貿易戦争推移

米国が中国の知的財産の侵害などを問題視し、中国が改善しないため、関税を発動。それに対して、中国も報復関税を発動させる。

 

第1弾:2018年7月6日発動
米国の制裁:自動車、航空、産業ロボット(340億ドル)に対して25%の追加関税
中国の制裁:自動車、大豆、牛肉(340億ドル)に対して25%の追加関税

 

 

第2弾:2018年8月23日発動
米国の制裁:半導体、化学品、鉄道車両(160億ドル)に対して25%の追加関税
中国の制裁:自動車、鉄鋼、銅(160億ドル)に対して25%の追加関税

 

 

第3弾:2018年9月24日発動
米国の制裁:食料品、家具、家電(2000億ドル)に対して10%の追加関税
中国の制裁:LNG液化天然ガス)、航空機、レーザー機器(600億ドル)に対して5%、10%の追加関税

 

 

第3弾-2:米国は2019年5月10日、中国は6月1日発動
米国の制裁:第3弾の10%の追加関税を25%に引き上げ
中国の制裁:LNG液化天然ガス)25%、一部機械20%、レーザー機器10%へ関税を引き上げ

 

 

第4弾:2019年9月1日と12月15日の2段階(米国はさらに10月1日にも台~3弾の関税引き上げ)(2019.8.24追記)

 

米国の制裁:9月は腕時計型端末「スマートウオッチ」や半導体モリーなど約1100億ドル分に10%

12月はスマートフォンやノートパソコン、玩具など中国への輸入依存度が高い約1600億ドル分に10%

→中国の第4弾発表に伴いどちらも10%から15%へと関税を引き上げ。さらに10月に第1~3弾の税率を30%へ引き上げ(30%への引き上げは10月1日実施でしたが、15日実施へ延期(2019.9.13追記)さらに延期。実施時期は未定(2019.10.13追記)

 

中国の制裁:9月は原油、大豆、鋼板、化学製品など計1717品目。12月は木材、自動車、織物など計3361品目。税率はいずれも5%か10%

さらに2019年1月から停止していた米国製の車や車部品にかける最大25%の追加関税を12月15日から復活

(2019.9.13追記)米国からの輸入品について、乳清(ホエイ)やフィッシュミールなどの飼料や一部の抗がん剤、潤滑油などが含まれる16品目を関税免除の対象とする。免除は9月17日から1年間適用される。

 

 

参考:【図解・国際】米中貿易戦争が再び激化(2019年5月):時事ドットコム

中国政府、対米報復関税を発動-600億ドル分の税率引き上げ - Bloomberg

対中関税めぐる決定は「G20後」、さらに3000億ドル分上乗せも=米大統領 - ロイター

米、対中関税「第4弾」9月1日に発動 トランプ氏が表明 :日本経済新聞(2019.8.3追記)

中国、米国関税第4弾に報復 750億ドル分 (写真=AP) :日本経済新聞(2019.8.24追記)

発動済み対中関税、10月に30%に上げ トランプ氏表明 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.8.24追記)

米中、通商協議を前に譲歩 中国は追加関税を一部免除・米は延期 - ロイター(2019.9.13追記)

 (2019.6.9追記)

 (2019.8.24追記)

 

f:id:yuta0013:20190824211702j:plain



  (2019.6.9追記)

 中国ももっとやればいいのに、と思うかもしれませんが

中国のアメリカからの輸入額が1300億ドル、アメリカの中国からの輸入額は5390億ドルなので、報復関税をやりあっても、中国のほうが先に弾が切れてしまう。

 引用:商品先物取引|1-3GDP市場予想を上回り堅調|フジフューチャーズ | FUJI FUTURES

 とのことです。(2019.6.18追記)

 

 

ここで「あれ?中国の総額が1300億ドルを超えているよ」と気づかれた方もいらっしゃると思います。理由は

中国は米国からの輸入の7割にあたる1100億ドル分に追加関税を発動済みだ。残りは400億ドル分しかないため、今回はすでに追加関税を発動した商品にさらに上乗せするものも多い。

引用:中国、米国関税第4弾に報復 750億ドル分 (写真=AP) :日本経済新聞

 だそうです。総額がソースによって違うのが気になりますが、まぁ、置いておきましょう。(2019.8.24追記)

 

 

制裁関税当初の反応

関税を課した当初はメーカーや多くの業界団体から制裁関税の発動中止を求められましたが、制裁を続けました。

米公聴会では対中関税に反対意見噴出「売り上げ落ちる」

米主要業界団体がロビー団体結成、トランプ大統領の通商政策に反旗

 

今となっては的外れな要求であることは多くの方が理解していると思います。しかし、似たような論調が報道や識者の方々からも当時は出ていたのです。

最終的には予定どおり関税を25%へ上げるようですが、トランプ政権は一部で配慮も見せました。

中国、同時報復へ 米の制裁関税第3弾(リンク切れ)差し替え↓

制裁関税第3弾 米24日発動 中国6兆円、同時報復へ

 

もちろん、中国も報復関税だけでなく、他の方法も講じます。

中国政府系メディア、米地方紙にトランプ批判広告掲載 選挙介入の恐れ

 

トランプ政権はこのような状況でも政策を継続するという決断をしました。

米国の経済が好調だったことや減税などを実施して、貿易戦争の影響を抑えていたのも良かったのでしょう。

コラム:貿易戦争懸念の後退か、ドル115円シナリオの現実味=鈴木健吾氏

 

ナヴァロ氏は本の中で「中国への経済制裁で最も打撃を受けるのは米国自身」だとして、対中経済制裁は難しいと書かれています。「中国へのダメージと同等か、それ以上のダメージを米国経済に与える」「経済制裁という非軍事的ツールが使用できないので軍事衝突の可能性が高くなる」とも。

ただ、経済制裁のダメージが米国よりも中国のほうが大きかったことと、先述した貿易戦争の影響を抑える政策を実施することで経済制裁が可能となりました。

正しい選択を貫き、ナヴァロ氏もトランプ氏も念願の結果を得ることができそうです。

 

トランプ政権も長期戦は覚悟していたようです。関税の実施は米国経済だけでなく世界への影響もありました。

それでも米中貿易戦争を続けました。

その理由は、それだけ譲れないものがあったということです。

 

 

 

 米国が譲れないもの

では、その譲れないものとは何でしょうか。

その一つが知的財産権の保護です。

これは米中の貿易戦争が始まった当初から示されていた明確な目的の一つです。

報道でも定型文のように繰り返し言われている「中国による知的財産権の侵害を理由」に米中貿易戦争は始まったのです。

知的財産権の保護は、自国の経済や企業の発展・保護のためだけが目的ではありません。技術を守ることは安全保障にもつながる重要なことです。

これは『米中もし戦わば』でも解説されています。

ちなみに知的財産権とは

知的財産権」とは、特許権実用新案権、育成者権、意匠権著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいう。

引用:知的財産権について

 

だそうです。知的財産の種類など、詳しくはリンク先をご参照ください。

 

 

 

 

当初、米国の制裁関税に対して、中国は米国産の農産物や液化天然ガスの購入を提案しましたが、そのような譲歩で米国が納得すると誰が思ったでしょう。

中国、米からの輸入7.7兆円増提案 制裁撤回が条件

 

米国の目的は最初に述べたように知的財産権です。

なので、このような譲歩では米国は一歩も引かないでしょうし、引くべきではないと多くの方が考えたと思います。

いや、当初は知的財産権の侵害よりも貿易赤字の縮小が目的だという報道や主張が強調されていたので、勘違いされた方もいたかもしれませんね。

 

 

 

 知的財産権と侵害、対策

では、「知的財産権の侵害」はどのようなものがあるのでしょうか。いくつか見てみましょう。

まずは米国の通商代表部(USTR)が中心となって作成した調査報告書です。

トランプ大統領が中国の知財侵害等に対して通商法301条に基づく制裁措置の発動を表明(White House)

USTRが中国の差別的な技術供与契約の要件をWTOに提訴(USTR)

中国の技術移転関連の法令、政策、慣行を問題視(米国) | 地域・分析レポート - 海外ビジネス情報 - ジェトロ(2019.6.16追記)

 

他にも調べてみると、中国国内にて収集したり生成したりした個人情報や重要データを国外に移転するには、中国の監督当局への報告が必要になり、セキュリティ評価を受ける必要があるそうです。

さらに、ネットワーク製品やセキュリティ機材については、中国の規格やセキュリティ認証に準拠した製品しか使用できないらしく、欧米企業のセキュリティ製品は認められていないとか。

記事ではウィンドウズの使用も認められないと書かれています。

中国サイバーセキュリティ法 ~その内容と施行後の動向~

中国サイバーセキュリティ法の概説と企業リスクについて(2017.9)

 

なので、中国国内にデータセンターを設置する企業もあるようです。

グーグル、中国でクラウド テンセントなど3社と提携交渉

アップル、中国政府に個人情報開示へ ジャーナリストらが警戒

 

後に自動車に関してだけは緩和されましたが、合弁会社の設立や出資に関する法令もあるそうです。

まるで「海賊」…中国知財侵害の手口「進化」 進出「餌」に技術開示要求、模倣レベルも向上

中国、車の外資規制緩和 合弁出資50%超可能に「100日計画」米に配慮か

*下の方にある2019.7.1の追記にて、G20後に中国が発表した外資規制緩和について追記しました。 

 

 

そして、その企業には中国共産党の関連組織が設置される、と。

アングル:中国の外国企業、共産党の「内部介入」を懸念

中国企業に広がる「共産党支配」 3200社へ明文化を要求

 

今年の3月に改正されましたが、技術移転に関する以下のような法律もあります。

具体的には、技術輸出入管理条例について、「技術輸入契約の有効期間内に、改良した技術は改良した側に帰属する」との条項などが削除された。

引用:国務院、技術移転に関連する法規を改正 | ビジネス短信 - ジェトロ

先の合弁企業を作らせて、技術を提供させ、その技術を少しだけ改良するだけで、技術を自分たちのものにできる。

なんと強力な法律でしょう。このような法律が今年の3月まで施行されていたのです。(2019.6.16追記)

 

 

情報の統制も進められています。また、外国の企業に圧力をかけ、中国の国有(または国内)企業などを優遇することで、国有企業を成長させたり発展させたりすることができます。

「くまのプーさん」もグーグルも禁止、中国の検閲システム-QuickTake

米グーグルは「中国の検閲に屈するのか!」 再参入観測で論争、ネット空間の“中国化”に悲観論も

アメリカNOW第45号 グーグルの中国サイト検閲中止とその余波

中国は、国内企業の利益を害すると判断した企業を標的とするため、「信頼できない」企業のリストを作成する。華為技術(ファーウェイ)に対する米国の措置に対抗するもので、数千社の外国企業に影響する可能性がある。

引用:中国、「信頼できない」企業のリスト策定へ-華為への措置に対抗 - Bloomberg(2019.6.1追記)

 

 

 

ただ、日本やヨーロッパのように無警戒にサービスを受け入れるのも考えものです。

現在、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)と呼ばれるプラットフォーマー(サービスを提供したり、情報を配信したりする上で必要となる基盤などを提供している事業者)が各国に大きな影響力を持っていて、取得しているビッグデータ(膨大な情報)や独占禁止法、税金などの問題が起きています。

ビックデータ独占禁止 公取委が独禁法適用も視野

英のデジタル課税表明 日本の国際協調シナリオ崩れる

フランス、IT大手にデジタル課税1月導入-EU合意待たずに

独カルテル庁が米アマゾン調査、小売り業者への取引慣行巡り

アマゾンジャパンが商品購入時のポイント原資を出品者に負担させる新方式を打ち出したことに対し、独占禁止法が禁止する「優越的地位の濫用」に当たるのではないかとの指摘が出ている。

引用:公取委、アマゾンなどデジタルプラットフォーマーの実態調査へ=関係筋 | ロイター

 このニュースの解説。

飯田)昔だったらメーカーがこの値段で売れとか、要請と言うか、強制するようなことがありましたが。

高橋)そういうものに対して独占禁止法の優越的な地位の濫用はだめだし、あと下請けの人が不利益にならないようにしなくてはいけないので、どちらかで引っ掛かって来る。ただeコマースでしょうから、下請法の適用はアマゾンでは難しいので、これは独占禁止法の優越的な地位の濫用になると思いますけれどね。とにかく強要したらアウトです。「これに従わないと入れませんよ」なんて言ったら、優越的地位の濫用になります。

飯田)アマゾンがここまで浸透している以上は、ここで売らないとなかなかさばけないという中小企業がたくさんあります

引用:アマゾンジャパンのポイント還元~地位の濫用となる可能性も | ニッポン放送 ラジオAM1242+FM93

(2019.2.27追記) 

 IT大手4社にCEOのメール提出要求=独禁法調査で米議会:時事ドットコム(2019.9.14追記) (この記事に書かれているもの以外にも、調査という名目で、結構重要そうな情報の提供も求めているようです)

 

EUの一般データ保護規則(GDPR)も話題になり、日本も対策を検討し始めました。

EU、個人情報保護を大幅強化へ 域外持ち出し原則禁止

政府、巨大IT企業の監視強化=1月に調査、専門組織を創設

米グーグルなど「GAFA」と呼ばれるIT大手を念頭に、中小企業やベンチャー企業が不当な競争を強いられないようにする。政府内にデジタル技術を扱う専門部署を新設することや公正取引委員会の体制強化も求めた。

引用:自民、巨大IT企業規制へ新法策定提言 公取委の体制強化も要求 :日本経済新聞

アマゾンや楽天市場といった巨大IT企業のオンラインモールと取引をしている企業側に多くの不満があることが、実態調査で明らかになった。

公正取引委員会が行った実態調査の中間報告によると、楽天市場を利用している9割以上の企業が、「規約変更の中に不利益な内容があった」と回答したほか、アマゾンを利用している企業のおよそ8割が、「責任がない場合でも返品を受け入れなければならない」と回答するなど、多くの割合で不満を持っていることが明らかになった。

引用:巨大ITの取引先 大半が「不満」 公取委が実態調査 - FNN.jpプライムオンライン

公正取引委員会が17日公表した「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業の取引実態をめぐる調査の中間報告で、ほとんどの消費者が巨大IT企業による個人情報の収集や管理に懸念を示した。

引用:政府、独占禁止法検討へ 巨大IT企業の個人情報収集に - 産経ニュース(2019.4.18追記)

公正取引委員会は「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業への規制を強化するため、「デジタル経済対策室(仮称)」を来年度に新設する。巨大IT企業が強い立場を利用して取引先や利用者に不利益を与えないよう監視を強める。

引用:巨大ITへの規制強化、公取が来年度に新組織 : 経済 : 読売新聞オンライン(2019.8.31追記)

 

 

 

 

 

中国国内ではツイッターやラインなどが使えないという話もよく耳にしますが、中国はGAFAに関する騒動とは距離を置いています。それはGAFAの影響力を中国国内で抑えたいからです。

インターネット普及期には中国でも外国企業が歓迎されたが、2008年の北京五輪を機に中国の指導者が言論統制を強めた。フェイスブックツイッター、ユーチューブは2009年にブロックされ、グーグルは翌年、検索結果の検閲に否定的態度を表明した後にブロックされた。

 その結果、中国の検索市場はバイドゥが独占。アリババが米競売大手のイーベイを打ち負かした。このほか決済サービスはペイパル・ホールディングスからビザに至るまでブロックされた。

引用:米中ネット覇権争い、5Gが岐路に - WSJ

 (2019.2.17追記)

 

アマゾンも中国から撤退しましたね。(2019.4.19追記)

アマゾン・ドット・コムは18日、中国国内向けのネット通販事業から撤退すると発表した。中国は巨大なネット小売市場を抱えるが、アリババ集団など地場企業との競争は簡単ではない。中国における外国企業による市場開拓の難しさが改めて浮き彫りとなった。

引用:アマゾン、中国向けネット通販事業撤退へ :日本経済新聞

 

グーグルの代わりにバイドゥ

アマゾンの代わりにアリババ。

フェイスブックの代わりにテンセント。

アップルに関しては上記のニュース(アップル、中国政府に個人情報開示へ ジャーナリストらが警戒)に書かれているように、中国国内にあるサーバ内のデータを要請によって中国政府に渡すことに合意するなど、中国政府の影響下にあります。

 

中国政府の意向を反映させづらい外国のプラットフォーマーの影響力を抑える。

外国の企業を排除し、国内の企業を発展させる。過保護は産業を衰退させることもあります。

しかし、、中国は見事に戦略を成功させました。中国の政治体制や、一国だけで巨大な市場を持っているということも加味する必要がありますが。

水道や電気などと同じようなインフラの一部だと考えれば、プラットフォーマーを自前(自国)で用意することや、ある程度、政府の支配下に置いたり管理したりするという選択も理解できます。

ただ、中国はそれらを良くない方向の情報統制や検閲、監視などにも使用しているようですが。

『1984』が現実に、ITで監視する中国 「政治は共産主義、経済は資本主義」の矛盾は拡大

「全世界の国民を監視」ハイテク監視の手を広げる中国共産党

中国IT企業 世界の脅威に 米しのぐ勢いで巨大化、個人監視への恐怖拡大

OECD 中国のプラットフォーマー「BAT」を監視必要と

中国チベット自治区で今年に入り、当局が会員制交流サイト(SNS)を使って住民同士の相互監視体制を築いていることが分かった。

引用:SNSでチベット住民監視 ダライ・ラマ支持者摘発か - 産経ニュース(2019.5.10追記)

旅行者のスマホに監視アプリを強制的にインストールするという監視方法も。

中国、新疆に入る旅行者のスマホに監視アプリを強制インストール - Engadget 日本版(2019.7.4追記)

 こんなツイートも。(2019.8.21追記)

 

 

以下は中国の自由に関するランキングです。(2019.5.13追記)

報道の自由度ランキング(177位)報道の自由度ランキング - 世界経済のネタ帳

・インターネット自由度(65カ国中65位(最下位))世界のインターネット自由度 国別ランキング・推移 – Global Note

・信教の自由(政府による宗教制限が非常にある国)Number of countries with very high restrictions, hostilities declined in 2014 | Pew Research Center

 

 

なんにせよ、国家戦略を明確にしている点は素晴らしいですし、統制できるのは強いです。明確な戦略を打ち出せない国や政府もありますからね。

 

世界中までは無理でも、中国国内(または共同利用国)で使用するスマートフォンやカーナビ、航空機などは、中国が用意したネット環境やGPSなどのプラットフォームを使用、または使用する機能を付けることを強制・義務付けることができるようにもなります。

インフラの覇権です。

 中国はネットワーク機器の最大供給者になることを目指す。それを通じ、中国のインターネットに対する考え方を供給先の国々に受け入れさせるつもりだ。中国がインターネットを統制し、欧米の影響を抑えるのに用いる検閲システム「防火長城(グレート・ファイアウォール)」を使うよう、実質的に一部の国に促している。
引用:米中ネット覇権争い、5Gが岐路に - WSJ

 (2019.2.17追記)

「ネットの海の道」地球30周分 米中しのぎ削る:日本経済新聞(2019.9.14追記)(図が視覚的に分かりやすくて素晴らしいです)

「海底ケーブル」に隠された中国の野望 米中制裁ドミノ ファーウェイ・ショックの先 WEDGE Infinity(ウェッジ)(2019.9.14追記)

 

中国製品が安さを売りにして市場を支配しようとする動きにも対しては対応しています。

情報の不正傍受など安全保障上のリスクを共有し、インドの巨大市場を中国製品が席巻するのを防ぐ思惑があるとみられる。
 引用:中国製品の「排除」念頭、5G対策で日印連携 : 経済 : 読売新聞オンライン

中国製品は安価な反面、リスクがあると理解してもらうことで、インドにも日本と同様の取り組みを促す考えだ。

 引用:中国製品の「排除」念頭、5G対策で日印連携 : 経済 : 読売新聞オンライン

 (2019.2.24追記)

 

で、その中国と日本は

ビッグデータ人工知能(AI)を活用した街づくり「スーパーシティ」の推進に向け協議する

引用:政府、中国と地方創生で連携 ビッグデータを活用 :日本経済新聞

 そうです。

まぁ、道具や技術、情報といったものは使い方次第ですからね。これで中国における運用が改善されたり歯止めになれば……難しそうですけどね(笑

いいように利用されないといいのですが。 (2019.9.3追記)

 

 

 

 

情報の窃盗

他にも情報に関して

「中国が機密情報抜き取り」米サイバー戦略文書(読売新聞の記事は時間経過で見れなくなるので、途中までの記事です。)

【米国防総省】サイバー空間の戦略公表 「中国が機密情報を抜き取り、ロシアが情報操作」 同盟国と情報共有進める

米国防総省サイバー戦略(2018年) (全文が掲載されている2chと個人のブログへのリンクです。)

追加で米国の戦略文書のページです。

U.S. Department of Defense PUBLICATIONS ARCHIVE

の中の

SUMMARY DEPARTMENT OF DEFENSE CYBER STRATEGY 2018

が記事で指摘されている文書だと思われます。

 

中国がマイクロチップを使って米国のコンピューターネットワークをハッキングしていたそうです。

米国へのサイバー脅威示すとボルトン補佐官-中国チップハッキングで

 

トランプ大統領が指示し、米国防総省が主導した報告書で「中国は米国の国家安全保障を脅かすさまざまな反競争的行為に従事しているとして非難されている」そうです。

米防衛産業は中国のハッキングに対し脆弱すぎる-トランプ政権が警告

他にも

中国企業がヒラリー氏の私用メールサーバをハックした=報道

マリオット情報流出、中国人ハッカーが関与か 米紙報道

中国政府系ハッカー起訴 米、日本など12カ国被害

上記のニュースの続報で、日本での被害についてです。

経団連標的の不正アクセス事件、中国人ハッカー集団が関与か ウイルスは2年潜伏(2019.1.13追記)

などの事例があります。

 

以下の記事は以前に別のURLで全文を見ることができていたのですが、そのURLは削除され、有料会員限定記事に移行したようです。

中国は米企業技術をこうして入手する デュポンの事例に見る、技術移転「強要」の手口とは

 

組織や個人が入手した情報を中国政府に提供するなどの「必要な協力」の義務化もあります。

中国、国家情報法を施行 国内外の組織・個人対象

中国、国家情報法案を採択 国内外での諜報活動など規定

いくら企業が「セキュリティとプライバシー保護を万全にする」「これまでにいかなる政府や機関からも要求されたことはない」と言っても、中国当局は国家安全保障のために国内外の個人および団体を監視・調査する法的根拠を持つのです。

中国は二〇一七年に「国家情報法」を成立させた。同法七条には「いかなる組織や個人も国家の情報活動に協力する義務を有する」と規定している。

ファーウェイに限らず中国の企業は国の諜報(ちょうほう)活動への協力を拒むことはできない。

引用:東京新聞:ファーウェイ排除 中国「官民一体」の闇:社説・コラム(TOKYO Web)

 (2019.2.23追記)

 

「安全保障、社会管理、経済の制御など」を目的に政府がデータを要求した場合、「ネット運営者は提供しなければならない」と明記した。ネット運営者が国外に重要データを移動したりする前に、監督部門の同意を得ることも求めている。

引用:中国、政府へのデータ提供義務化=ファーウェイ問題で米に対抗:時事ドットコム

 米企業への規制強化にもなり、米国によるファーウェイへの禁輸措置を受けた「対抗策」とも言われています。(2019.5.30追記)

 

 

 

ファーウェイが中国の政府機関から資金提供を受けているという報道もあります。

米国中央情報局(CIA)が、中国の通信機器メーカー・ファーウェイが中国の国家安全保障当局から資金提供を受けていると主張しています。資金提供元として名前が挙がっているのは人民解放軍、中央国家安全委員会、国家情報網"第三支部"など。

引用:米CIA、ファーウェイが中国諜報当局から資金取得と主張。ファーウェイはコメントせず - Engadget 日本版(2019.4.25追記)

 他にもファーウェイと中国人民解放軍との関係が報道されています。

 ファーウェイ従業員は人工知能(AI)や無線通信など少なくとも10の分野の研究プロジェクトで中国人民解放軍のさまざまな組織のメンバーとチームを組んできた。

引用:ファーウェイの一部従業員、中国人民軍の研究プロジェクトに協力 - Bloomberg(2019.6.28追記)

 

今回流出した2万5000件の履歴書を分析した結果、ファーウェイの社員の中には、元国家安全部のエージェントや人民解放軍との共同プロジェクトに従事した者、中国でトップクラスの陸軍士官学校の卒業生、米企業にサイバー攻撃を仕掛けた軍の部門出身者などが含まれるという。

中国軍の「サイバー攻撃」関係者も

Henry Jackson Societyでディレクターを務めるJohn Hemmingsは、次のように述べている。「欧米の通信会社にも諜報機関出身者は在籍しているが、中国のような独裁国家では意味合いは大きく異なる。今回明らかになった事実から、欧米諸国が5G技術を導入する際、ファーウェイ製品を含めるかどうかを慎重に検討する必要がある」

引用:ファーウェイ社員が過去の「サイバー攻撃」に関与、英紙報道 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)(2019.7.11追記)

 

米紙ワシントン・ポスト(電子版)は22日、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が北朝鮮政府が進めていた商業用ワイヤレス通信網の構築と維持を水面下で支援していたと報じた。

 同紙が入手した内部資料や複数の関係者によると、華為は中国国営企業とパートナー関係を結び、過去少なくとも8年間にわたり北朝鮮でさまざまな事業に取り組んでいた。

 華為製機器の部品には米国の技術も導入されており、北朝鮮に対する米国の輸出規制に抵触する恐れがあるという。同紙によると、米商務省は2016年から華為と北朝鮮のつながりに関し調査を始め、現在も継続している。

引用:ファーウェイが北朝鮮でワイヤレス通信網構築を秘密裏に支援 米紙報道 - 産経ニュース(2019.7.23追記)

 

もちろん、中国だけでなく、米国の企業も似たようなことをしています。

アップル「シリ」の会話分析を中止 スマホ音声補助 (写真=ロイター) :日本経済新聞

しかし、中国の場合は、先に述べたようにそれを実施している企業と中国政府がつながっていること。手に入れた情報で政府が国民を監視、統制、弾圧すること。

情報を盗られるという点が同じでも、誰に盗られるかで感じ方が違うものです。その感覚が正しいのかも、そしてずっと同じだとも限らないわけですが。(2019.8.4追記)

 

 

 

 

知的財産権を保護するために

知的財産権の保護は中国国内だけの問題ではなく、各国でも問題が起きています。

ですので、各国も国内における対策(企業の買収対策や規制など)に取り組んでいます。

米国でファーウェイとZTEが規制されました。

米国防予算、過去9年で最大規模に 国防権限法が成立

ファーウェイ機器、米企業の使用禁止 大統領令検討か 米報道

 

2012年の時点で安全保障上のリスクについて指摘されていました。

米下院情報委、中国2社との取引自粛を要請 「安全保障上の脅威」と判断

 

さらに捜査や逮捕、起訴も。

米当局のファーウェイCFOに対する容疑明らかに カナダ裁判所

米、ファーウェイを近く起訴か Tモバイルに産業スパイの疑い(2019.1.18追記)

米司法省、中国ファーウェイを起訴 制裁逃れと企業秘密窃取の疑い | ロイター(ファーウェイの最高財務責任者(CFO)が米国の対イラン制裁に違反する取引に関与した疑いの起訴に加えて、米通信会社から企業秘密を盗んだ罪についても。)(2019.1.29追記)

米検察当局はファーウェイがポルトガル人の技術者からスマホ向けカメラ技術を盗んだ疑いなどについて捜査しているという。

引用:ファーウェイに新たな技術窃盗疑惑 米検察捜査と報道 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.8.31追記)

米司法省は1月、イランとの違法取引と企業秘密の窃盗などの複数の罪でファーウェイや関連会社などを起訴した。このうち企業秘密の窃盗では、TモバイルUSが独自に開発した携帯端末の品質管理ロボットの写真を許可なく撮影したり、サイズを計測したりしたとしている。

引用:ファーウェイに新たな技術窃盗疑惑 米検察捜査と報道 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.8.31追記)

 

ペンス氏は演説で華為が「中国の治安組織にあらゆるデータへのアクセスを認めている」とし、「重要な通信インフラを守らねばならない」と強調。「国家の治安システムを損なう企業を拒絶するよう全パートナーに求める」と訴えた。
引用:米中がファーウェイ排除めぐり対峙 ミュンヘン安保会議 - 産経ニュース

(2019.2.17追記)

司法省のヒッキー次官補代理は、NHKのインタビューでファーウェイの上層部が企業秘密を盗むよう指示していたと指摘し、「個人の犯行ではなく企業の方針だった。企業ぐるみの組織的な犯行という理由で、企業そのものを起訴した」

引用:米司法省高官「ファーウェイの事件は組織的犯行」 | NHKニュース

 中国政府が米国の捜査に協力しないとも述べています。(2019.4.4追記)

そして

米国のポンペオ国務長官は21日、米FOXビジネステレビとのインタビューで、中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の製品を重要な情報システムに利用している国との協力関係を停止する考えを明らかにした。
引用:ファーウェイ使用国と「協力せず」…米国務長官 : 国際 : 読売新聞オンライン

という処置も検討しています。(2019.2.23追記)
 以下の記事ではペンス副大統領も「ポーランド当局がスパイ容疑でファーウェイ現地法人の関係者らを逮捕したことを評価した」とありますが、

ファーウェイの製品は競合メーカーより2~3割安いとされることも、財政の制約がある中でインフラ整備を進めたい東欧諸国に魅力となっているとみられる。
引用:米のファーウェイ包囲網、東欧に拡大 :日本経済新聞

というように各国が協力してくれるかは未知数なところもあります。(2019.2.23追記)

他にも

トランプ米大統領は22日、記者団に対し、中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)が米国内で高度な通信機器を販売するのを阻止するため大統領令を活用する可能性があることを明らかにした。

引用:トランプ氏:華為の5G製品の販売阻止で大統領令を検討 - Bloomberg

 という動きがあります。(2019.2.23追記)

そして、実際に大統領令に署名が行われました。(2019.5.16追記)

文書内では"敵対的な国"を明記していないものの、言ってしまえば、中国政府に関係の深いファーウェイやZTEといった中国企業のネットワーク機器を米国内から排除するとともに、許可なくファーウェイが米国の重要技術を購入することを禁止するということです。

引用:米政府、ファーウェイ製品締め出しの大統領令に署名。米国からの部品調達も実質禁止へ - Engadget 日本版

 また、ファーウェイが米政府の許可なく米企業から部品を購入することができなくなりそうです。

米商務省は15日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と関連70社を「エンティティーリスト」に追加すると発表した。ファーウェイは米政府の許可なく米企業から部品などを購入することが禁止される。

引用:中国ファーウェイと関連70社、米企業からの購入規制対象に - ロイター

大統領令は10月まで(150日以内)に実際の執行計画をとりまとめるそうです。

米商務省のほうは数日中に実施されるそうです。あと、理由としては

商務省は今回の決定について、米司法省が開示したファーウェイと一部関連企業に対する起訴状で、同社が禁止された金融サービスをイランに提供しようとしたと指摘されたことを受けたものと説明。ファーウェイが「米国の安全保障や外交政策上の利益に反する活動に関与した」と結論付ける正当な根拠があるとした。

引用:中国ファーウェイと関連70社、米企業からの購入規制対象に - ロイター

 とのことです。

 米商務省の規制のニュースで、ファーウェイの主要取引先の概要がありました。(2019.5.17追記)

日本では村田製作所東芝メモリソニー三菱電機など11社がリストにあるようです。

同社は海外企業から670億ドル(約7兆円)前後の部品を調達、米国から年間で100億ドル規模の部品を輸入しているとされ、特に基幹部品の半導体で米企業に頼る部分が大きい。主力のスマートフォンスマホ)や通信会社向け通信機器で今後の生産が難しくなる可能性がある。

引用:ファーウェイ、世界92社から調達 制裁で打撃必至 :日本経済新聞

 引用文冒頭の同社とはファーウェイのことです。

 こうした動きを受けて、グーグルなどの米企業がファーウェイへのソフトウェアや部品の供給を凍結していると報道されました。(2019.5.20追記)

半導体メーカー各社やグーグルなど米大手企業は、中国最大のテクノロジー企業、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)への重要なソフトウエアや部品の供給を凍結している。ファーウェイへの製品供給を事実上禁止するトランプ政権の措置を順守する。

 

インテルクアルコムザイリンクス、ブロードコムなど半導体メーカーは、追って通知があるまでファーウェイに供給しない方針を従業員に伝えた。これら企業の行動に詳しい複数の関係者が明らかにした。アルファベット傘下グーグルは、ファーウェイへのハードウエアと一部ソフトウエアに関連するサービスの提供を停止したと、別の関係者1人が情報の部外秘を理由に匿名を条件に語った。

引用:米テクノロジー大手、ファーウェイへの部品供給停止-関係者 - Bloomberg

その影響で、ファーウェイの新型スマートフォンでグーグルアプリが利用できなくなりました。 

米政府の制裁の影響で、米グーグルとの取引が禁じられ、主力アプリ「Gメール」や地図アプリ「グーグルマップ」が搭載されない初の機種となった。

引用:ファーウェイ、グーグルアプリ搭載できず 新製品発表 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.9.21追記)

 

 

日本でもファーウェイ排除の動きが起きています。

KDDIau)は2019年5月22日、中国の華為技術(ファーウェイ)製Android新型スマートフォンHUAWEI P30 lite Premium」の発売延期を発表した。当初は5月下旬の発売を予定していたが、ソフトバンクと同じく延期を決めた。発売日は未定。同グループのUQコミュニケーションズとUQモバイル沖縄も同日、ファーウェイ製新型スマホの発売延期を発表した。

引用:ソフトバンクに続きauがファーウェイ製スマホ発売中止、ドコモも停止へ | 日経 xTECH(クロステック)(2019.5.24追記)

 ドコモ、5G端末調達でHuawei外し - ITmedia NEWS(2019.9.18追記)

 

 

以降の関連した動きとしては 

ファーウェイ禁輸、日本企業に「意外な楽観論」 | IT・電機・半導体・部品 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

という報道がありました。記事によると、

・アマゾンジャパンがファーウェイ製品の販売を停止

・ドコモ、auソフトバンクの3大キャリアがファーウェイ製品の販売を中止

ヤマダ電機ケーズホールディングスは24日に販売予定だったファーウェイの最新スマホ「P30」の取り扱いを中止

エディオンノジマも「P30」を含めて全ファーウェイ商品の取り扱いを中止

 とのことです。

見出しにある楽観論の理由は、

・電子部品会社の大半は3ヶ月前から規制を予想していた(実際に該当する製品はわずか)

・規制の対象がファーウェイ向けの中の十数%以下の規模

・ファーウェイ向けの売り上げや取引額が数%以下

・日本の電子部品会社の最大の顧客はアップル

・ファーウェイが売れない・買えない→消費者は別のメーカーの商品を買う→それらのメーカーへの部品供給が増える。ので、影響はない

 といった感じだそうです。

そういえば、2016年の記事になりますが、ローレンス・サマーズ氏も中国経済が減速しても、日本にはそれほど影響はないとおっしゃっていましたね。

日本は中国経済の著しい減速にどれほどもろいのか。

中国経済の減速は多くの人の想定を超すだろう。だが、日本への影響はコモディティー(商品)生産国ほどではない。日本は商品価格の下落の恩恵を受ける立場にある。世界の他の地域ほど中国で起きることに敏感ではない」

引用:元米財務長官ローレンス・サマーズ氏が語るアベノミクス :日本経済新聞

この分野で日本が商品生産国ではなく、部品供給国であることが今回は良い方向へ働いたようです。

……いや、そんなに関係ないのかな。

以上の二つの記事が(2019.5.25追記)となります。

ここで少しスマートフォンのシェアについて調べてみました。

The most popular smartphones in 2019

こちらの記事によると、世界ではアップルのアイフォンが強いです。

ファーウェイは2%程度しかありません。確かにこれならファーウェイが規制されても影響はほとんどなさそうです。2019.5.25に追記した記事で指摘されていたように、アイフォンが売れなくなると厳しそうです。(2019.5.26追記)

 

アマゾンがファーウェイ製品の販売を再開したそうです。ただ、

HUAWEI製品については「本製品はOS(オペレーションシステム)等についての懸念が発生しています。本製品に関するお問い合わせはメーカーコールセンターまでお問い合わせ下さい」との記載

引用:アマゾン、P30 / P30 liteを含むHUAWEI製品の販売を再開 - Engadget 日本版

 とのことです。(2019.6.5追記)

ファーウェイがOSを開発したようです。

ファーウェイ、Android代替の『Harmony OS』発表。「世界に調和をもたらす」OSとアピール - Engadget 日本版(2019.8.10追記)

 

 他の動き。

米トランプ政権は、ファーウェイおよび68の子会社・関連企業を輸出規制リストに追加した。これを受けてCISTECは5月16日の会員向け報告で、ファーウェイを潜在的な懸念のある企業や組織リスト「チェイサーリスト」入りしたことを報告。取引する日本の貿易事業社に、今後、慎重を期すように注意を促した。

引用:ファーウェイ、日本の安全保障貿易情報で注意リスト入り(2019.6.7追記)

 

商務省によると、米国からの輸出を事実上禁じるのは、中国政府系のスパコン大手「中科曙光」や、中国人民解放軍傘下の研究機関と認定した「無錫江南計算技術研究所」などの5団体。米半導体大手AMDと合弁を組む企業も含まれる。これらの団体が「米国の安全保障に反する活動をしている」と断定し、輸出管理規則に基づく「エンティティー・リスト」に加える。

引用:中国スパコン企業も規制対象に 米、ファーウェイに続き:朝日新聞デジタル(2019.6.23追記)

 商務省は、スパコンが「核爆発のシミュレーション」などの軍事目的に利用されていると指摘。

引用:米、中国スパコンに禁輸 5団体指定 首脳会談前に締め付け - 産経ニュース(2019.6.23追記)

 ちなみに、少し前にもファーウェイがこのエンティティーリストに追加されると発表がありましたが(2019.5.16追記分)、このエンティティーリストとは

エンティティリストは、大量破壊兵器拡散懸念顧客や米国の安全保障・外交政策上の利益に反する顧客等のリスト。

引用:米商務省、Sugon(曙光)など中国のスパコン企業も輸出規制リストに追加 - ITmedia NEWS(2019.6.23追記)

 とのことです。

まぁ、スパコンで核爆発のシミュレーションや軍事利用は米国もしているでしょうから、中国軍の強化だけでなく、開発した技術や兵器が中国から反米国家やテロ組織等に無秩序に流れることなども懸念しているのでしょう。

勢力争いですね。

 

下にある2019.6.30に追記した部分で、米国企業からのファーウェイへの部品供給許可に関する記事と感想があります。エンティティリスト等々に関する続きです。

 

 

 

 

こうしたトランプ大統領や各国の対応によって、5Gにおけるファーウェイの影響力拡大を一部防ぐことができました。

5Gスマホ向け通信半導体の内製に成功した中国・華為技術(ファーウェイ)は4月16日に広東省深圳市で開いた事業方針説明会で、外部の企業にも製品を供給する意向を示していた。ただ、安全保障を巡ってトランプ米大統領が同社を敵視する中、アップルにとっての選択肢とはなり得なかった。

引用:アップル、クアルコムと苦渋の和解 :日本経済新聞(2019.4.18追記)

 

 

ファーウェイが米国政府を提訴しました。(2019.3.8追記)

中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は7日、同社など一部の中国企業の製品を米政府機関が調達することを禁じる「2019年度米国防権限法」が米憲法違反だとして、テキサス州の裁判所で米政府を提訴したと発表した。

引用:ファーウェイが米政府提訴 製品排除「米憲法違反」 :日本経済新聞

 

 

 

他にも米国ではこのような動きもあります。

以前から話題になっていた孔子学院についてです。

トランプ政権、孔子学院の拡大食い止め 初の規制措置

米国では近年、孔子学院の閉鎖が相次ぐ。全米学者協会(NAS)によると、閉鎖を決めたのは14~16年は3校だったが、17年は3校、18年は8校と急増。19年は6月現在で10校に上る。背景には「中国は米国の知的財産を盗んでいる」という批判が高まり、孔子学院を「国家安全保障の脅威」とみる事情がある。

引用:米国がおびえる孔子学院、次々と閉鎖「中国の支配下に」:朝日新聞デジタル(2019.6.10追記)

 米上院常設調査小委員会は2月に出した報告書で、中国政府は06年以来、100以上の米国の学校に1億5800万ドル(約173億円)を提供し、孔子学院に派遣される中国人講師は「中国の国益を害する行為に関与すれば契約を打ち切る」とする誓約書に署名していると指摘。

引用:米国がおびえる孔子学院、次々と閉鎖「中国の支配下に」:朝日新聞デジタル(2019.6.10追記)

 

 

 

ティック・トックについて

ファーウェイの次にTikTok「中国の情報収集ツールだ」米シンクタンクが警鐘(2019.1.15追記)

TikTok、子供たちのプライバシー侵害をめぐりFTCとの和解に合意--罰金は約6億円超 - CNET Japan(2019.3.1追記)

中国で「短編動画」規制へ…国歌侮辱など相次ぐ (リンク切れになる可能性あり。記事によると、不適切な映像や国歌を侮辱する内容が相次いでいるため。中国最大のインターネット業界団体が「台湾独立」「チベット独立」などを支持する内容、国家指導者の私生活や家族に関する情報、報道機関以外が伝える重大事故の結果などを規制すると発表したそうです)(2019.1.15追記)

 

ドローンについて

中国製の小型無人機(ドローン)が飛行状況などのデータを製造元に無断で送信し、中国政府と共有しているとする警告を米国土安全保障省が出したと伝えた。

引用:中国製ドローンが情報収集 米国土安全保障省が警告 - 産経ニュース(2019.5.22追記)

 

 

 

 

 

 

 買収と出資に対する規制

こちらの記事では「外国企業による米企業の知的財産権侵害を阻止できるようCFIUSを強化する内容」の法案について書かれています。買収や出資に関することですね。

トランプ大統領:対米外国投資委の強化で対応-米技術の保護で

その続報と思われるのがこちらの記事です。人口知能やロボット工学、物流技術など「重要技術」に対する外国投資をすべてCFIUSに報告させるようにもしていたようですね。

中国資本、シリコンバレーから撤退加速 米投資規制の強化で

他には
「AI(人工知能)分野への投資の拡大」と「国内のAI開発において、中国などに共同研究などを通じて情報が漏洩する恐れがあるので、米国のAI(などの技術)における優位性を保護するための処置」などを実施する大統領令に署名。

トランプ米大統領、AI推進の大統領令に署名「海外敵対者に対する米国のAI優位性を保護」など - ITmedia NEWS(2019.2.13追記)

EUでも同様の動きがあります。(2019.3.20追記)

欧州連合(EU)は21日からの首脳会議で、中国から域内への過度な投資を規制するための法整備に向けた議論を始める。中国による欧州企業買収などで技術流出への懸念が強まっているためだ。

引用:EU、対中戦略議論へ…首脳会議 加盟国取り込み警戒 : 国際 : 読売新聞オンライン

 

 

 

スパイと安全保障

スパイなどなど。

米アップル元社員、自動運転機密盗む 中国へ転職予定 FBIが訴追

米当局、工作員として活動していた疑いで中国籍の男を拘束

中国国家安全省の経済スパイ逮捕、航空宇宙企業を標的=米司法省

米、中国軍需関連44社に輸出規制 安保上の理由で

米、中国半導体JHICCへの製品輸出を制限 新たな火種に

中国へ半導体関連技術漏えい、台湾で6人拘束

米、アップルの中国人技術者を逮捕 自動運転の秘密盗んだ疑い 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(上記記事の米アップル元社員の件とは無関係のようです)(2019.2.1追記)

ユージン・チャンと名乗る女は携帯電話4台とノート型パソコン1台、外付けハードディスクドライブのほかマルウエアが入ったUSBメモリーも所持していた。

引用:中国人女性を逮捕・起訴、トランプ大統領別荘に不法侵入の疑い - Bloomberg(2019.4.4追記)

 台湾人兄弟、日米最新ミサイルやF35戦闘機などの情報盗む 中国スパイ=FBI(2019.6.13追記)

 

 

自国製品が弱体化または生産中止となれば、他国の製品を利用せざるを得なくなるという安全保障上の理由もあるようです。

米司法省、中国情報機関高官らを起訴 企業をサイバー攻撃の疑い

米司法省、中国情報当局者2人を起訴 航空技術を盗もうとした疑い

米司法省、中国と台湾企業を起訴 半導体大手マイクロンの技術を盗用

米司法省が中国産業スパイに対策チームを設置 安倍首相は中国と距離を縮めるが……

「中国は安保上の脅威」 米の超党派委員会が報告

中国ハッキング用チップで新たな証拠、米通信大手のネットワークでも

 

 

 

 

各国の対応

中国への警戒はドイツでも。

ドイツ政府、中国企業による買収拒否する構え 安保上の理由で

ファーウェイ製品の採用、仏独通信大手が方針見直し(ドイツとフランスについての記事)

独政府もファーウェイ排除か 5G整備(2019.1.18追記)

ここでファーウェイを認める方向で進めているそうです。トランプ政権は米情報機関の機密情報などの共有を制限すると警告したそうです。

ファーウェイ使用なら機密共有制限 米政権、ドイツに警告 - 産経ニュース(2019.3.14追記)

それでもドイツはファーウェイを受け入れそうです。

ドイツが「5G」でファーウェイ受け入れ、米国の要請を拒絶 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)(2019.6.3追記)

 

 

オーストラリアでも。

豪当局が5G網から中国ベンダーを締め出し、ファーウェイは反論

豪州もファーウェイ排除、中国の影響力に懸念(有料記事化・冒頭のみ)

共同研究、実は中国軍科学者 身分偽装…豪、先端技術流出に警鐘

 

台湾でも。

TSMCの元従業員、中国に情報漏えいで起訴

 

 

韓国でも。

韓国が技術流出を懸念、中国で半導体工場の新設を禁止―中国メディア

 

英国でも。

「ファーウェイ製品には技術的欠陥」、英政府報告が警告―米華字メディア

英国もファーウェイ排除の決定を MI6長官が警告

ファーウェイから資金提供は受けない、英オックスフォード大が決定(2019.1.18追記)

英ボーダフォンもファーウェイ排除 - 産経ニュース(2019.1.28追記)

英国では一部で使用を認めるそうです。

中国の通信機器ベンダーの関与が国のセキュリティにリスクをもたらすとの懸念にもかかわらず、イギリスの政府は、同国の5Gネットワークの一部の中核的でない部分に関してファーウェイ(Huawei)をサプライヤーとして認めることになった。しかし政府の記者発表によれば、ネットワークの中核的な部分からは除外される。 

引用:英国はファーウェイを5Gサプライヤーにすることに難色 | TechCrunch Japan(2019.4.25追記)

 

 

インドでも。

インド、韓国 5G通信で中国ファーウェイとZTE拒否 米豪に次いで

 

ニュージーランドでも。

NZもファーウェイ禁止

 

フランスでも。

ファーウェイ製品の採用、仏独通信大手が方針見直し(ドイツとフランスについての記事)

 

ポーランドでも。

ポーランド、ファーウェイ社員など逮捕 スパイ容疑で

ポーランド当局、ファーウェイ幹部を逮捕 スパイ容疑

上記2件のニュースは同じ事件なのですが、ロイターでは「ファーウェイの関与はなく個人的な犯行」、産経では「中国情報機関のために活動」となっています。(2019.1.12追記)

米・ポーランド、5G巡り共同宣言 機器提供業者を厳格に調査 - ロイター(2019.9.3追記)

 

 

 

チェコでも。

チェコ、内閣職員のファーウェイ製品使用禁止 東欧で初(2019.1.28追記)

 

フィンランドでも

Nokiaスマホ、中国サーバーに位置情報やシリアル番号を勝手に送信。製造元は「すでに修正済み」と表明 - Engadget 日本版

Nokiaのスマートフォンが中国に端末のデータを送信していたことが発覚、Nokiaも公式に認める - GIGAZINE

上記2つは同じ出来事に関する記事です。(2019.3.27追記)

 

そしてEUでも。

アングル:「ファーウェイ外し」加速か、欧州で議論白熱 | ロイター(2019.1.28追記)

→各国の判断に委ねることになったようです。

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は26日、次世代通信規格「5G」ネットワークをサイバー攻撃の脅威から保護するための幅広い戦略を発表した。米国が製品の排除を求める中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)については、加盟各国の判断に委ねる方針を示した。

引用:EU、ファーウェイ排除は加盟国判断で-5Gセキュリティー指針 - Bloomberg(2019.3.28追記)

 

イタリアは受け入れる……のでしょうか?

ファーウェイ側の発表だけですが。

ファーウェイ、イタリアに3年で3300億円投資へ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(2019.7.16追記)

 

 

 

そういえばファーウェイとZTEに関してはロシアでも規制が検討されているそうです。

露、ファーウェイ・ZTEの輸入規制を検討 米豪に続き

ただ、こちらは知的財産権の問題よりも、関税や付加価値税などが関係しているそうです。(報道では)

 

 

 

 

日本の取り組み

このように知的財産権の保護の重要性は世界の国々で認識されており、日本も取り組みを進めています。

中国通信機器2社を入札から除外 日本政府方針 安全保障で米豪などと足並み

上記のニュースを産経新聞が報じてから、しばらく動きがなかったのですが、

米政府、日本など同盟国に中国「ファーウェイ」製品不使用を要求

政府、10日にも中国2社製品の排除決定 ファーウェイとZTE

携帯大手3社が中国製品除外へ 次期5Gも、政府方針受け

となりました。遅かったですね。他にも

知財の国際紛争解決向け、日本に仲裁機関設立へ(リンク切れ)

国際仲裁 日本で拡大へ 政府、外国法弁護士の登録容易に 知財訴訟に対処 (有料記事・冒頭のみ)

知財仲裁機関、東京に9月開設 企業の負担軽減 (有料記事・冒頭のみ)

同志社大に国際調停センター開設 日本初

政府が安全保障上の理由から、外資規制の対象をIT分野に拡大することが10日、分かった。早ければ夏までに外為法に関する告示を改正し、パソコン、半導体、携帯電話といったIT、通信関連の20業種を対象に追加する。日本の安全が脅かされると判断した場合、外国投資家による投資計画を中止させることができるようにする。

 中国を念頭に外国への技術流出を防ぐのが狙いで、トランプ米政権が中国に強硬姿勢を取っていることにも歩調を合わせる。

引用:外資規制、ITに拡大 中国念頭、トランプ政権と歩調 外為法告示改正へ - 産経ニュース(2019.5.10追記)

 上記ニュースの続報です。(2019.5.28追記)

政府、8月から外資規制対象にIT・通信などを追加 - ロイター

IT分野の外資規制拡大を発表 財務省など :日本経済新聞

 

防衛省は今年5月、調査研究などに係わる入札で新たな規程を策定しました。

JNNが入手した資料によると、これまで入札を価格のみで決める「価格競争入札」などを一部で採用してきましたが、今後は業績などのほか、「経歴」や「国籍」なども含めた「総合評価入札」のみで行うことを決めたということです。

引用:防衛省、調査・研究予算を執行できない状況に TBS NEWS(2019.6.6追記)

大学等の知的財産活動への支援 | 経済産業省 特許庁(2019.7.3追記)

特許料等の減免制度 | 経済産業省 特許庁(2019.7.3追記)

中国への機密流出予防…日本、武器入札時に中国の関連性を厳格に検討 | Joongang Ilbo | 中央日報(2019.8.17追記)

日本企業への外資規制「10%基準」下げ検討、安保を懸念=関係筋 - ロイター(2019.8.30追記)

読売新聞の記事によると、

優先株などが発行されていると、議決権が10%以上でも、株式数に占める割合は10%未満になり、事前審査の対象から外れることがあった。

単独ではなく、複数で10%以上の議決権を取得しようとする場合も事前届け出の対象とする。

とのことです。

===以下(2019.8.31追記)=== 

令和2年度農林水産予算概算要求の概要:農林水産省より知的財産に関する3つを記載します。

令和2年度農林水産関係予算概算要求の重点事項(pdf2ページ目から)

2 植物品種等海外流出防止総合対策事業

3 農業知的財産保護・活用支援事業

===以上(2019.8.31追記)=== 

抜粋した引用でも長いのですが、外資規制の強化に関してです。

外資への規制を定める外為法では、外国投資家が日本の安全保障に関わる事業を手掛ける国内の上場企業の株式を10%以上取得したり、非上場企業の株式を取得したりする場合、事前の届け出を義務付け、審査している。対象業種は武器や航空機、電気、ガス、通信などだ。政府は8月から半導体モリーなど新たにIT(情報技術)関連20業種も対象に加えた。

改正案では事前届け出の対象を広げる。対象を発行済み株式数の10%以上から、同1%以上に厳しくする。会社法で議決権1%以上の株主に株主提案権が認められていることを踏まえた。

法改正前に対象企業の株式を1%以上保有していれば届け出の必要はない。外資が1%以上から株式を買い増す際には届け出を求められる。

さらに海外投資家がすでに出資した日本企業について、役員選任の提案や重要な事業の売却など経営に影響を与える行為をするなら、新たに事前届け出を求める。主要株主が合意していても、政府が安全保障上の問題があると判断すれば、止められることになる。

一方、株価指数連動の資産運用など現在、事前届け出の9割を占める経営関与を目的としない投資家は事前届け出を免除し、事後報告のみとする制度を新設する。ファンドマネジャーによるアクティブ型の投資であっても、幅広い銘柄を運用するなら届け出はいらないという。安全保障上の懸念がない投資家は規制を緩め、投資を呼び込む。

引用:外資規制強化、株1%以上に届け出義務 外為法改正へ :日本経済新聞(2019.10.9追記)

 

 

 

 

 

 

 

まずはWTOと中国の問題について
USTRが中国のWTO遵守状況に関する年次報告書を発表 中国輸出管理法草案の懸念点に関連する指摘も CISTEC 事務局(中国のWTOルール違反に関して)(2019.2.4追記)

そしてWTO改革について
EU、WTO近代化へ改革案=日米とも協議へ

WTO改革を共同提案へ 日米欧が閣僚会合で合意

経産相 来日中のWTO事務局長に改革案を説明(リンク切れ)

中国、電子商取引ルール作りに参加 WTO会合、年内協議入り一致 - 産経ニュース(2019.1.26追記)

以上のように少しずつ進んできました。

 

他にも

米国「保護主義」と中国「覇権主義」に対抗 日欧経済対話

産業サイバーセキュリティ強化へ向けたアクションプラン 経済産業省 商務情報政策局

「サイバーセキュリティお助け隊」を創設:経産省

日米欧でデータ流通圏=中国けん制、情報流出に課徴金-政府

【外交安保取材】決断迫られるF2後継機の開発方針 「日本主導」が現実的選択肢か

自衛隊で日本版GPS活用の方針 米衛星攻撃に備え(2019.1.16追記)

「ファイブアイズ」と呼ばれる米国や英国など英語圏5カ国の情報機関が、日本、ドイツ、フランスの3カ国と連携し、中国などのサイバー攻撃に関する情報共有の新たな枠組みをつくった。
米英など5カ国「ファイブアイズ」、日独仏と連携 サイバー攻撃、中国の機密情報共有 - 毎日新聞(2019.2.5追記)

 

経済産業省は、日本の大学を経由して米国発の先端技術が中国など第三国に流出することを防ぐため、管理体制を強化する方針を固めた。人工知能(AI)やロボット関連、バイオテクノロジーなどが想定される。今夏までに、技術輸出を規制する外国為替及び外国貿易法外為法)に基づく大学の技術管理指針を改定し、中国企業などとの共同研究で流出が起きないように対策の徹底を求める。

 米国は中国を念頭に置いて、AIなど14分野の先端技術を輸出規制の対象にする方針を示しており、それに合わせた対応を講じる。

引用:大学から技術流出 防止…米との研究、中国念頭に 経産省、管理指針改定へ : 経済 : 読売新聞オンライン(2019.3.24追記)

 

日本がサイバー攻撃を受けたとき米国が対日防衛にあたることを確認した。日本への武力攻撃に対して米国の防衛義務を定めた日米安全保障条約5条を適用する。原子力発電所自衛隊施設が大規模なサイバー攻撃を受けた場合の発動を想定するものだ。

引用: 米、サイバー攻撃で対日防衛 安保条約適用を確認 (写真=共同) :日本経済新聞(2019.4.22追記)

 

情報流出を防ぐため、特に重要な情報の国内管理を要請。海外のサーバーに情報を保管する場合は、現地の法令や制度を十分把握した上で行うよう求めている。

 引用:重要情報、国内保管求める=サイバー安全指針を改定-政府:時事ドットコム(2019.5.24追記)

会合では、2020年度予算でのサイバー対策に関する重点化方針も決定。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)などを念頭に、情報の盗み取りや破壊など悪意ある機能が通信機器に組み込まれている場合に対処できる技術の構築を盛り込んだ。

 引用:重要情報、国内保管求める=サイバー安全指針を改定-政府:時事ドットコム(2019.5.24追記)

 

 

 

 

などの取り組みや方針があります。

他国の技術に頼ることはリスクにもなります。特に軍事面では重要です。そして、技術や製品が軍事用なのか民生用なのかの境界線はあいまいになってきています。

 

きちんと保護をしなければ、苦労して開発したものを簡単に盗まれてしまいます。

盗む側は先進性、独自性、新しいアイディアを考える必要がありません。盗めばいいのですから。

開発や考えるためのコストも必要なくなるので、その分を生産に集中して安価な製品を作ることができます。

なんと素晴らしいシステムなのでしょうか。

技術革新が生産性に与える影響については日本政府も認識しています。
第3章 技術革新への対応とその影響 第1節 技術革新が生産性に与える影響

 

また、

開発コストに見合う利益が見込めず、開発・製造態勢の維持が難しくなったのが理由
引用:陸自の車両、コマツが開発中止…高コスト低利益 : 国内 : 読売新聞オンライン

で、事業を中止した企業もあります。軍事は最新の技術が必要とされますからね。(2019.2.21追記)

 

知的財産権は国内企業同士でも問題となっています。
中小企業の知的財産権侵害、公正取引委が調査へ

 中小製造業者3万社を対象とした公正取引委員会の調査で、大企業が下請けの中小企業から知的財産を不当に取得する事例が約730件見つかったことが7日、分かった。強い立場を利用し、企業機密の技術やノウハウの提供を強いるケースが目立った。独禁法が禁じる「優越的地位の乱用」に当たる可能性があり、公取委は是正を促す。

引用:知的財産の提供、下請けに強要 公取委調査で730件 | 共同通信(2019.6.7追記)

 

 

 

他にも

和牛の受精卵などが国外に流出するリスクは高まっているが、こうした遺伝資源を「知的財産」として保護する法律はない。
引用:和牛遺伝子 流出防げ…農水省 持ち出し容疑で初告発 : 国内 : 読売新聞オンライン

というような対策が必要となる事例もあります。(2019.2.21追記)

この和牛の件ですが、

農林水産省は、家畜の遺伝資源を守る法整備などを検討する有識者検討会を発足させた。06~07年にも同様の議論をしたが、品質の均一性を保つのが難しく、知的財産として保護しにくいという理由から、見送った経緯がある。

引用:和牛の遺伝資源 国外流出防ぐ体制整備を急げ : 社説 : 読売新聞オンライン

 という経緯があったようです。(2019.3.13追記)

 さらに、すでに4回密輸されてしまっていたようです。(2019.3.21追記)

運搬役として逮捕されていた焼き肉店経営の前田裕介容疑者(51)らが過去に4回、中国に受精卵などを密輸していたことも判明。
引用:運搬役容疑者 和牛受精卵 4回中国に…「流出元」農家 容疑逮捕 : 国内 : 読売新聞オンライン

都道府県の管理不足も判明しました。(2019.4.23追記)

全国にあるとされた授精所1634カ所のうち3割近くが休廃業していたことが判明し、都道府県の管理が不十分なことが浮き彫りとなった。農水省は稼働状況を把握して報告することなど管理の徹底を要請した。 

引用:家畜人工授精所の3割が稼働せず 都道府県の管理不十分浮き彫りに | 共同通信

 色々と改める必要がありそうですが、国内の法整備が今できる対策のようです。

というのも

農水省は2006年にも、和牛の遺伝資源保護を巡る検討会を設置したが、世界貿易機関WTO)の規定上、武器などの一部品目を除き、輸出を禁じることが難しいこともあり、知的財産保護や輸出防止に向けた抜本的な法改正には至らなかった。

引用:日本農業新聞 - 和牛精液・受精卵流出 現行法の規制 限界 実効性ある対策を

 以上のように「遺伝資源は輸出禁止!」というようなことはWTOのルール上難しいそうです。(2019.7.12追記)

 

 

 

 

 

そして日本でも事件がありました。

富士精工の製品データ複製=容疑で中国人社員を逮捕-愛知県警:時事ドットコム

気付けたのは良かったですが、気付いていない企業もいるのでしょうね。対策をしていない企業もいるでしょう。そしたら国が以下のような方法で改善を促したりする必要も出てきます。

異例!政府が個人のIoT機器へのサイバー攻撃を一斉調査 - FNN.jpプライムオンライン

政府にも法の整備や罰則の強化が必要なら対策を講じてほしいですが、各企業もきちんと対策を取ってほしいですね。自律ができないのなら、他人に律してもらうことになるのですから。
以前はこのような事件もありました。
特殊媒体にデータ保存 デンソー情報持ち出しの楊容疑者(Internet Archive: Wayback Machineより) (2019.3.3追記)

他にも

逮捕容疑は平成29年10月下旬~11月上旬、不正な利益を得る目的で、NISSHA関連会社の事務所内でパソコンを操作して技術情報にアクセスし、データをハードディスクに複製したとしている。

 NISSHAの内部調査で寺谷容疑者による不審なアクセスが発覚、同社が府警に相談していた。同社などによると、寺谷容疑者は22年11月に中途入社。管理職として働いていたが、29年12月に退職した。その後、競合他社である中国の企業に転職したという。

引用:技術情報を中国に持ち出し 容疑で電子部品メーカー元社員を逮捕 - 産経ニュース

 という事件がありました。聞いたことのない企業でしたが、

NISSHAは超細密印刷技術などを利用したスマートフォンなどのタッチセンサーを開発。この分野では世界的なシェアを持っており、任天堂やアップルなどの企業とも取引がある。

引用:技術情報を中国に持ち出し 容疑で電子部品メーカー元社員を逮捕 - 産経ニュース

  とのことです。(2019.6.6追記)

 

他にも

東京新聞:都心3D地図、中国に転売 男性書類送検 官邸、皇居含む情報:社会(TOKYO Web)

この事件は「販売先は国内利用者限定。第三者への転売禁止」に対する契約違反ということで、詐欺容疑となっています。というのも

地図データは外為法に基づく輸出規制の対象ではなく、中国への持ち出し自体は違法ではない。

引用:東京都心の3D地図、中国企業側に転売 男を書類送検 :日本経済新聞

 とのことです。(2019.8.9追記)

 その後、不起訴となりました。例によって理由は明らかになっていません。

 

 

 

先に述べたように中国には国家情報法もあります。TPPでもソースコードの移転要求等の禁止が盛り込まれました。
TPP協定ルール分野において想定される具体的なメリット例

pdf内では「ソース・コード」と表記されているので、検索の際はご注意ください。(7ページ目に記載されています)

 

あと、9月26日の日米共同声明についてですが、

6 日米両国は,第三国の非市場志向型の政策や慣行から日米両国の企業と労働者をより良く守るための協力を強化する。したがって我々は,WTO改革,電子商取引の議論を促進するとともに,知的財産の収奪,強制的技術移転,貿易歪曲的な産業補助金,国有企業によって創り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行に対処するため,日米,また日米欧三極の協力を通じて,緊密に作業していく。

引用:日米共同声明

 

とあります。

WTO改革」「知的財産の収奪」「強制的技術移転」に関しては先述のとおりです。

そして「貿易歪曲的な産業補助金」「国有企業によって創り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行」に関しても

中国の鉄鋼過剰生産 補助金が原因と分析 通商白書案(有料記事・冒頭のみ)

通商白書2018 (METI/経済産業省)にある通商白書2018概要

とのことです。

名指しこそされていませんが、あまりにもあからさま過ぎて思わず笑ってしまいました。

 

補助金に関して補足します。(2019.5.24追記)

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が掲げる産業育成策「中国製造2025」などにそって関連産業に支出しているとされる補助金世界貿易機関WTO)は輸出を促進するための企業への補助金を原則禁止し、それ以外の補助金も報告を求めている。ただ中国は補助金に関する報告をほとんどしておらず、WTOルールに抵触するケースも多いとされる。

引用:中国の産業補助金とは WTOルール抵触のケースも :日本経済新聞

 もう一つ。

中国は2012年、米国が補助金による不当廉売を理由に中国からの太陽光パネルや鉄鋼シリンダーなどに相殺関税を課したのはWTO協定違反だと提訴した。WTOは中国国有企業が不当に安い価格で部品を供給して中国企業を補助し経済をゆがめていたという米国の主張を認める一方で、米国の関税の算定には誤りがあると指摘した。

引用:WTO、米相殺関税は不当 中国の訴え認める (写真=AP) :日本経済新聞(2019.7.18追記)

 

 

 

 

 

 

 

笑い話

笑ったといえば、習氏の演説もありました。

習主席は冒頭から「今、世界には保護主義と一国主義の暗い影が覆ってきている」としたうえで、「保護主義、一国主義の古い道は世界経済の不確定性を増すだけだ」と述べて貿易摩擦で対立するアメリカの保護主義的な政策を強く批判しました。

 

さらに「ルールは国際社会でともに決めるべきで、誰の腕が太いか力が強いかで決めるべきではない」とアメリカへの批判を続けながらも、「対抗すれば、その先の冷戦、戦争、あるいは貿易戦争に誰も勝者はいない」と訴えて、話し合いで貿易摩擦を解決していきたい考えを示しました。

 

そして巨大経済圏構想「一帯一路」について、「誰かを排除するものではなく、わななどと言われるものでもない、ともに発展する光の道だ」と述べた

 

引用:習主席 APEC前に演説 米を強く批判し一帯一路強調(リンク切れ)

 

これも笑いましたね。

中国が自分の非を棚に上げて他国を非難したり、他国に責任をなすりつけたり、嘘をついて言い訳をしたりするのはいつものことですが、ここまで突き抜けていると清々しさすら感じてきますね。

こちらも追加しておきましょう。米中貿易戦争で知的財産が焦点になっているさなかの出来事です。

(2019.2.3追記) 

 

 

 

 

表舞台と裏舞台

トランプ氏はなにかと話題になるので目立ちますが、政策には立案し提案する人間が存在します。

もちろん、最終的にはトランプ氏が決定することもあるでしょう。

政策が誰の考えに近いのかを考えながら見てみるのも面白いと思います。

そんなことを2018年の4月頃に考えていました。

 

そして、大統領だけでなく、米国の議会がどのような法案を成立させたのかにも注目すると良いでしょう。

先述の国防権限法も超党派での合意がされています。

米上院、ZTE制裁再開へ前進-国防権限法案の審議開始を可決

米上院が国防権限法案可決、ZTE巡り米政権と対立する可能性

米下院、国防権限法案を可決 中国の対米投資抑制へ

国防権限法の解説はこちらです。(2019.4.5追記)

米中の新たな貿易管理規制及び関連する諸動向 2019年3月19日現在 CISTEC事務局

 

中国は貿易戦争はトランプ大統領や政権が変わるまで、または与党の政党の考えが変わるまでだと考えていたのかもしれませんが、それらが実現したとしても、米国の中国に対する措置の変更は難しいかもしれません。

さすがに「この貿易戦争は中間選挙対策のためなので、中間選挙後には事態は収まるだろう」と考えている人はいないでしょう。

そういう一面もあるとは思いますが、これまで述べてきたように知的財産権の侵害など中国の振る舞いが主な理由であることは明らかだからです。

そもそも党を超えて中国に対策を講じていますし、民主党も中国に対して対抗する姿勢ですし、中間選挙後の年明けにも関税が引き上げられる予定ですからね。(その後、12月の会談で90日間の猶予ができました(後述))

米下院民主党、対中通商政策で共和と協力 新NAFTAでは対立も

「トランプ流の行方」(上)対中貿易戦争、先鋭化へ

米、対中関税第3弾を24日発動 家具や家電、年内10%

 

 

 

 

中間選挙と対中国

ここで中間選挙について少し。

当たり前の話ですが中間選挙後も大統領はトランプ氏のままです。

そして、中間選挙の結果は共和党が上院の過半数を取りました。

大統領は条約の締結権を持っています。そして、上院は条約の批准や人事について、大統領へ助言と同意の権限があります。よって外交姿勢は変わらないでしょうから対中国への姿勢も中間選挙前と変わらないでしょう。

法律と条約 アメリカンセンターJAPAN

先に述べたように、対中国に関しては民主党も協力的です。

トランプ大統領の対中関税引き上げ問題については、野党民主党の上院の指導者チャック・シューマー議員が「大統領に賛成だ。頑張れ」とツィートしたり、下院の指導者のナンシー・ペロシ議長も「正しい判断だ」と語りこの問題に限っては党派を越えて中国に厳しい対応を示している

引用:民主党大統領候補人気トップのバイデン氏の落とし穴 二男に中国から利益誘導の疑惑 - FNN.jpプライムオンライン(2019.9.28追記)

 バイデン氏は少し不安ですが……。

 

中国が問題を先延ばしにしたせいで、さらなる議題や問題も出てきました。

インタビュー:米中通商協議、為替が議題に含まれるべき=米財務長官

中国、空母計画遅延か=貿易摩擦で対米配慮も

 

さらに、中国を経済的に孤立させようとする動きも出てきました。

USMCA、中国と加・メキシコのFTA困難にする条項盛る

 

米国は上手ですね。

知的財産権の侵害だけでは駄目だと思ったのか、それとも知的財産権の侵害を続けることは無理だと思ったのかはわかりませんが、中国は海外の技術に頼らずに自国で技術を向上させる方針も打ち出しました。

習氏、自助努力を訴え=対米貿易摩擦で-中国

 

 

 

 

ロシアとの関係

話がそれますが、米国はロシアとの関係を改善して中国包囲網を築こうとしているのかもしれません。

そういえばシリアではIS掃討をしていました。その後、ロシアの勢いが増しましたが……。

核兵器の近代化がありましたが、米国とロシアなどの核兵器保有国が協議して核兵器の数を減らすのが効果的であり現実的です。

よく日本は核兵器保有国と非保有国の橋渡しの役割を担うべきだという話を聞きますが、核保有国同士の橋渡し役もまた大切ですね。

といっても、米国はイギリスでの化学兵器使用に関しては、しっかりとロシアに制裁を発動していますし、

米、対ロシア制裁を発動 英での暗殺未遂事件受け

圧力という選択肢も示しました。

INF条約破棄 中国の脅威に対抗で「足かせ」外す 対中軍事的選択肢を拡大

米、INF破棄「最後通告」 露に「60日以内」順守要求

 

ロシアはINF条約違反をしていると指摘されており、米国だけが条約を遵守していては駄目だと考えたのでしょう。

ISCN ニューズレター No.0210 SEPTEMBER,2014 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター

米政府、「ロシアが中距離核戦力廃棄条約に違反」

ロシア、巡航ミサイルを新配備か 米「軍縮条約に違反」と警告

露ミサイルシステム「全廃条約に違反」(有料記事化・冒頭のみ)

米、ロシアに条約破棄通告へ 中距離核廃棄の違反巡り - 共同通信 | This Kiji(具体的な指摘。ロシアが配備を進める新型の地上発射型巡航ミサイル「9M729(NATOの呼称はSSC8)」について)(2019.1.26追記)

 

また、中国に対抗する手段に対しても条約が「足かせ」になっているとのことでした。2014年の時点では、この条約が禁止している種類のミサイルは米国には軍事的には必要ないと思われていたそうです。

INF条約とCPGS ―アジア地域における抑止に与える影響― 戦略研究グループ

 

ロシアに対する経済制裁では駄目……だったんでしょうね。そこまで事態が進展していたと。そこまでの事態になるまで放置してきたと。

それに中国や北朝鮮などの他の国のことも考えなければなりません。中国などはINF条約の制限を受けませんからね。

米が核廃棄条約離脱を表明、中国のミサイル配備強化を念頭に

そのことはロシアや他の国々も認識しています。

プーチン大統領、中国も念頭にINF全廃条約の新枠組みを(リンク切れ)

会議では米国が破棄を通告した中距離核戦力(INF)全廃条約も重要議題。ペンス氏はロシアの新型ミサイル配備を批判し、メルケル独首相は新たな軍備管理を交渉する場合は「中国も加わるとうれしい」とした。
引用:米中がファーウェイ排除めぐり対峙 ミュンヘン安保会議 - 産経ニュース

 (2019.2.17追記)

 

軍縮やINF条約の「多国間化」は平和的だとは思いますが、それらも資料を読む限りでは難しいようです。米中露に限定すればなんとか……いや、中国が同意するでしょうか……。

英国際戦略研究所(IISS)の専門家は15日、ミュンヘンでの記者会見で、中国の弾道・巡航ミサイルの最大95%がINF条約下では禁じられると分析。中国が交渉に応じる可能性は「低い」と指摘した。
引用:米中がファーウェイ排除めぐり対峙 ミュンヘン安保会議 - 産経ニュース

(2019.2.17追記) 

 

この条約破棄を日本では批判的に報道されていたのですが、ツイッター辺りを見てみるとしっかり意味を理解している方々がいて、安心すると同時に勉強にもなりました。

 

INFが失効しました。(2019.8.3追記)

米国の動き

「今後は地上発射型の通常兵器のミサイル開発を完全に追求する」との声明を出し、中距離ミサイルの開発を加速させると表明した。

引用:米国防長官「今後はミサイル開発を追求」 INF失効に:朝日新聞デジタル(2019.8.3追記)

米、地上発射型巡航ミサイルの発射実験に成功 INF条約失効後初 - 産経ニュース(2019.8.20追記)

最近就任した米国の国防長官も中国の脅威について言及しています。(2019.8.23追記)

米国防長官、ミサイル発射実験で「中国を抑止」 :日本経済新聞

 

EUの動き

今後、EUは自前の防衛部隊を持とうとする動きを強める可能性がある。フランスのマクロン大統領はEU軍の必要性を説き、次期欧州委員長のフォンデアライエン氏も同調する構えを見せている。

引用:INF失効「ロシアのみに責任」 NATOが非難 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.8.3追記)

 

 

 

 

ロシアと中国は北朝鮮に対する制裁緩和を求めており、軍事・経済の両面でも協力体制を築いています。

露極東演習「ボストーク18」始まる 中国軍初参加、冷戦後で最大規模

ロシアと中国、共同でハイテク技術開発に投資

という流れの中でこのような出来事もありました。

良いセンスですね(笑

この出来事は笑い話ですが、外交や貿易などに関しては一方では対立、一方では協力というのは基本ですからね。

 

 

 

 

核兵器について

核兵器といえば、米国はイランと北朝鮮への対応で核兵器の拡散を防ごうとしていますね。

ポンペオ氏を北朝鮮に訪問させるのは中国との貿易関係が改善した後としたのも上手でした。

ポンペオ米国務長官、訪朝中止 トランプ大統領、非核化停滞初めて認める

 

といっても、それは北朝鮮や中国への揺さぶりだったので、実際に会談は行いました。

ポンペオ長官が平壌に到着 米朝再会談、金氏と協議

北朝鮮との直接の外交ルートができたことで、中国を介する必要や影響力がなくなり、遠慮なく関税を課すことができます。

 

そういえば、安倍首相がトランプ大統領ノーベル平和賞に推薦したというニュースがありましたね。
安倍首相がトランプ氏をノーベル平和賞に推薦か - 産経ニュース

中国やロシア、北朝鮮へ制裁や圧力を掛けて現状を変えようとしています。これで良い方向へ変われば平和賞ものかもしれませんね。

これについてあの方もツイートされています。

いや、あなたがおっしゃいますか!(笑
さすがの懐の深さですね。 (2019.2.17追記)

ノーベル平和賞への推薦を米国側から打診されたことと、時期について明らかになりました。

首相が米政府から非公式に依頼を受け、昨秋ごろノーベル賞関係者にトランプ氏を推薦したことが16日、日本政府関係者への取材でわかった。
引用:トランプ氏をノーベル賞に推して…米国が安倍首相に依頼:朝日新聞デジタル


昨年6月にあった史上初の米朝首脳会談後、米側から「推薦してほしい」と打診を受けたという。
引用:トランプ氏をノーベル賞に推して…米国が安倍首相に依頼:朝日新聞デジタル

そういえば、ノーベル平和賞ノーベル文学賞って評判悪いですね。平和賞を受賞した人が後から批判されたり、文学賞で歌手の方が受賞されたり。
まぁ、賞は傾向や審査員の方次第のところがありますからね。そういえば、オバマ前大統領もノーベル平和賞を受賞していましたね。とても早い段階で。

トランプ大統領に関しては中東政策なども含めた評価をされるのでしょうか。どうも今までの受賞を見ると、一面だけを見た評価にも思えてしまうのですよね。 

(2019.2.18追記)

平和賞について米国側から打診されて、それに日本が応える。 その見返りとして他の分野(貿易や北朝鮮(拉致)問題)で日本の主張や意見、要望が反映されるのなら安い取引ですね。

 

 

 

 

 

『米中もし戦わば』にある中国の様々な活動他

『米中もし戦わば』では他にも中国の動きについて指摘されていることがあり、米国も対応を進めています。

 

一帯一路関連

スリランカの港を中国に99年間貸し出すことや、マレーシア、パキスタンモルディブが警戒していることが記事に書かれています。バヌアツなどの事例も。

過剰債務や政治問題、中国「一帯一路」で膨らむリスク

APECの舞台裏で攻防 防衛ラインの第2列島線めぐり日米豪と中国

中国が会議場つくってくれたが…島国「電気代払えない」:朝日新聞デジタル(2019.2.12追記)

中国の整備する港湾が、将来的に軍事利用される懸念もくすぶっている。地中海などを管轄する米海軍第6艦隊の拠点はイタリアにあり、米中関係に詳しい軍事専門家は「中国企業が整備することになるジェノバ港などから、米軍の通信傍受をすることも可能になる」と指摘する。

引用:[スキャナー]一帯一路 西欧に進出 : 国際 : 読売新聞オンライン(2019.3.25追記)

中国のギリシャでの投資はEUの警戒感を高めるきっかけとなった。仲裁裁判所が16年7月の判決で南シナ海での中国の権益主張を全面否定したのを受け、EUが中国を名指しで批判しようとした際、ギリシャは反対した。17年の国連人権理事会でEUが採択を目指した中国の人権に関する声明案にもギリシャは異議を唱え、EUの結束を乱している。

 習氏は一帯一路を「中国クラブを作るためのものではない」と述べ、政治的な意図を否定する。だが、ギリシャの中国寄りの態度は中国の巨額投資が影響したとの見方が支配的だ。

引用:[スキャナー]一帯一路 西欧に進出 : 国際 : 読売新聞オンライン(2019.3.25追記)

 

中国はこのような投資を増やす一方、南シナ海の小規模な島嶼(とうしょ)や環礁の領有権をめぐって、ブルネイを含む東南アジア4カ国との対立を続けている。

ブルネイと良好な関係を築き、巨額の投資を行うのは、南シナ海の問題に関してコンセンサスが生まれないように東南アジア諸国を分断しようという中国の戦略の一環だ」と、ブルネイに関する著作もあるマラヤ大学(クアラルンプール)のジャツワン・シン准教授は語る。

 引用:アングル:「一帯一路」の中国、外銀撤退のブルネイで存在感 - ロイター

 ブルネイでの出来事です。
開発は中国の企業や労働者によって行われ、地元への恩恵は少ないという問題もよく聞きますが、ブルネイでも数千人の中国人労働者が働いているそうです。(2019.4.7追記)

 ハンガリー首相が「一帯一路」フォーラムに参加、中国との関係強化を確認 | ビジネス短信 - ジェトロ(2019.8.17追記)

日本が整備のケニア港、中国の担保に? 現地で懸念の声:朝日新聞デジタル(2019.8.17追記)

「ネットの海の道」地球30周分 米中しのぎ削る:日本経済新聞(2019.9.14追記)(図が視覚的に分かりやすくて素晴らしいです)

「海底ケーブル」に隠された中国の野望 米中制裁ドミノ ファーウェイ・ショックの先 WEDGE Infinity(ウェッジ)(2019.9.14追記)

イスラエル主要メディアのエルサレム・ポストによると、同国の交通省は2015年、国が運営するハイファ港の運営権を上海国際港務グループ(SIPG)に貸し出す契約を結んだ。

SIPGの株式は中国政府が過半数保有する。契約内容によれば、25年の管理権で2021年にSIPGによる運営が始まる。中国共産党機関紙によると、SIPGは、ハイファ港の拡張工事に20億ドルを投じて国内最大の港湾にする計画がある。

イスラエルと米国の海軍は長年にわたり軍事訓練を継続しており、ハイファ港にも定期的に米軍艦船が寄港している。

引用:イスラエル、戦略港を中国に貸し出す契約見直し 米海軍の懸念受け(2019.10.1追記)

 

 

 

 

 

こういった中国の動きに対して

日米豪がインド太平洋のインフラ整備連携で合意-中国に対抗

日米豪、中国の一帯一路に対抗してアジアにインフラ支援

米政府、「自由で開かれたインド太平洋」に向けインフラ投資、中国をけん制

米、インド太平洋に6兆円支援へ 中国に対抗、インフラ整備に融資

日米、インド太平洋で8兆円投資 車関税、交渉中上げず

豪、太平洋諸国向けインフラ支援基金 1600億円規模

中国プレゼンス抑制へ 日米印豪「自由で開かれた印太平洋」構想は経済および軍事戦略

日豪首脳「自由なインド太平洋へ協力深化」共同声明要旨

インド太平洋関連以外では

日・セルビア首脳会談 | 外務省(2019.8.17追記)

ケニア向け円借款貸付契約の調印:東アフリカの玄関口モンバサ港周辺のインフラ整備を通じ、物流の円滑化に貢献 | 2017年度 | ニュースリリース | ニュース - JICA(2019.8.17追記)

という対応を取っています。

記事の見出しのとおりの内容で、日本や各国もインフラ投資をしていこうという内容です。

あとは悪い国にだまされないように育成もしてきましょうという取り組みもあります。

アジア・アフリカの国際法人材育成 19年、日本で能力研修 外相が表明

 

 

他にも南シナ海関連では

中国が南シナ海で電波妨害装置を設置 実効支配確立へ人工島の軍事機能増強

中国とASEANが初の海洋演習 米国の影響力排除狙う

中国開発の飛行艇、水上で初飛行 南シナ海で活用も

南シナ海問題をめぐる中国と関係諸国の攻防(2ページ目「事前通告」)

破綻の韓国系造船所に中国企業が関心 比スービック湾で安保問題化(2019.1.21追記)

中国、南シナ海に「海上救助センター」設置 実効支配強化 - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)(2019.2.1追記)

「可動式であるために、いかなる港や島にも移動して電力を供給できる」と説明した。一方、英誌エコノミスト(電子版)は、中国による海上原発の開発目的は領有権を争う南シナ海の諸島への電力供給だとして「議論を呼んでいる」と言及した。

引用:【国際情勢分析】中国、「海上原発」開発へ新会社 南シナ海の実効支配強化 原子力空母建造へ技術支援も(2/2ページ) - 産経ニュース

中国が海上に浮かべる方式の原子力発電所の開発に本格的に乗り出した。国有の原発大手などが海上原発を開発する新会社を設立、早ければ2019年にも稼働する構想を掲げる。20年代には海上原発を20基程度建設し、中国北部の渤海や、南シナ海に配置する可能性がある。領有権争いの続く南シナ海に新設すれば、国際社会が反発することも予想される。

引用:中国、海上原発の開発本格化 2020年前後に稼働も :日本経済新聞(2019.4.18追記)

 CNN.co.jp : 中国戦闘機、南シナ海ウッディー島に配備 衛星画像で判明(2019.6.21追記)

国防総省によると、中国は最近、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島付近で少なくとも1回、対艦ミサイルの発射実験を実施した。

引用:CNN.co.jp : 中国、南シナ海で対艦ミサイルの発射実験 米国防総省が確認(2019.7.4追記)

「2015年に習近平(シーチンピン)国家主席南沙諸島を軍事拠点化しないと約束した発言と真っ向から矛盾する」と批判。

引用:CNN.co.jp : 中国、南シナ海で対艦ミサイルの発射実験 米国防総省が確認(2019.7.4追記)

 中国・フィリピン、南シナ海開発で政府間組織 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.8.30追記)

 

 

 

 

着々と拠点化や根回しを進めています。

 

これに対する米国の対応。

米海軍が「航行の自由」作戦 西沙諸島周辺

米、今年の「環太平洋合同演習」から中国を排除=米専門家「シグナルを発することは重要」―米メディア

米B52爆撃機、南・東シナ海を飛行 中国との緊張高まる中

米議会の諮問機関、中国国有企業への制裁検討を提言 東・南シナ海の活動活発化に警告

中国軍 2035年までに米軍に対抗へ 米議会諮問機関(リンク切れ)

ペンス演説、安全保障でも中国対抗の連携を重視

米軍、台湾海峡で大規模演習計画か=南シナ海でも、対中圧力狙い-CNN

米、沖縄で対艦ミサイル訓練 対中抑止、自衛隊に伝達意向

米軍、南シナ海で「航行の自由」作戦 中国は反発

米英、南シナ海で異例の合同軍事演習(2019.1.18追記)

ASEANは2018年に中国海軍とも初の合同訓練を実施しており、今回の演習を通じて米中間でバランスをとりたい考え。 

引用:米・ASEAN、9月にタイで初の海軍合同訓練 (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.8.31追記)

 

 

そんな中で挑発や衝突も起きています。

【緊迫・南シナ海】中国艦船が豪を「挑発」 南シナ海演習に関連?周辺国と軋轢

米中艦船の異常接近、写真で如実に 南シナ海で米海軍撮影

フィリピンが南シナ海での領有権争いを巡り、中国への批判を強めている。実効支配する島の近くに多数の中国船がいるとして、外務省が「国際法に反する」と批判する異例の声明を発表。対中融和外交を進めるドゥテルテ大統領も中国に対して手を引くよう警告した。

引用:フィリピン、異例の中国批判 南シナ海領有権問題で (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.4.17追記)

 

オーストラリアの公共放送ABCは29日、中国が各国と領有権を争う南シナ海(South China Sea)上空で豪海軍のヘリコプターの操縦士がレーザー照射を受けたと報じた。中国の海上民兵の関与が疑われているという。

引用:豪海軍のヘリ、南シナ海上空でレーザー照射受ける 中国の海上民兵関与か 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(2019.5.30追記)

 中国政府、フィリピン漁船への衝突認める 「当て逃げ」は否定 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News

中国のトロール船は停泊していたフィリピン漁船にぶつかり沈没させ、海に投げ出されたフィリピン漁船の乗組員たちを救出することなく見捨てて逃走したそうです。(2019.6.17追記)

 

 

 

 

 

日本も各国との協力を進めています。

訓練の内容やどのような国と交流しているのかにも注目です。

親善・共同訓練(2017年下半期)

親善・共同訓練(2018年上半期)

島奪還想定し上陸訓練 米比演習、自衛隊も参加(オーストラリア軍も参加しました)

瀬取り監視2機飛来 嘉手納にニュージーランド、オーストラリアの空軍機

日印防衛相会談 共同プレスリリース(仮訳)(リンク切れ)差し替え↓

日印防衛相会談 共同プレスリリース(仮訳)

平成30年度インド太平洋方面派遣訓練部隊(ISEAD18)

陸自とインド陸軍が初訓練 27日から

有意義に活用されていたフィリピン沿岸警備隊に供与の巡視船

日本の巡視船、フィリピンに供与 中国にらみ南シナ海警備強化

羽田大使の44m級巡視船就役式及び小型高速ボート引渡式の出席

日仏首脳会談、海洋進出強行の中国と保護主義化の米国を牽制

英軍との合同訓練公開 陸自富士学校、ヘリ乗降や火力誘導

安倍首相がモディ印首相と昼食会 関係強化へ自身の別荘に招待

日印、AIを共同開発 首脳会談、デジタル協力合意

日米が対中国共同作戦を初策定 尖閣有事想定、新任務も

オーストラリア連邦 第8回日豪外務・防衛閣僚協議(「2+2」)

ASEAN(東南アジア諸国連合) 第21回日・ASEAN首脳会議

ASEANで人材育成8万人 首相、首脳会議で表明

日豪首脳「自由インド太平洋」一致 TPP11を歓迎

パプアの電力普及へ連携 日米豪など 送配電網開発を支援

空自、インド空軍と初訓練 来月3日から 連携強化で中国牽制

海自、日米英で初の共同訓練=英海軍は「瀬取り」監視も

安倍首相、9日からオランダと英国歴訪 海洋国家の連携強化確認へ

佐藤外務副大臣とボダ・モーリシャス公共インフラ・陸運大臣との会談 | 外務省(2019.1.26追記)

平成31年2月4日 日独首脳会談等より

ドイツでは世界有数の産業ロボット製造会社クーカが中国家電大手に買収されるなど、ハイテク、インフラ企業の中国企業による買収が急増している。安全保障に関わる技術の流出も懸念され、ドイツは欧州連合(EU)加盟国以外からの国内企業への投資に対する規制を強化している。

メルケル氏の日本接近、背景に対中観変化と安倍長期政権(1/2ページ) - 産経ニュース

 メルケル氏は会談で、安倍首相が意欲を示す「信頼ある自由なデータ流通網」の構築を後押しする考えを表明。中国によるデータの囲い込みをにらみ足並みをそろえる。

独、自由貿易で日本に秋波 メルケル氏3年ぶり来日 :日本経済新聞

メルケル氏は、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に言及し「企業が国にデータを引き渡さないようにするため、中国政府と話し合うことが重要だ」と述べて、IT企業を通じてデータを集めると指摘される中国をけん制。「中国は国が、米国は企業がすべての情報を持っている」とも話し、米国への警戒感もにじませた。

メルケル独首相、慶大生と対話 中国と米国のデータ収集に警戒感 - 毎日新聞

情報技術(IT)をはじめとする先端分野での中国企業の台頭がある。中国はIT分野で、自国産業の過剰な保護による市場独占や技術流出、安全保障上の悪影響などが懸念されている。

 安倍首相とメルケル氏は4日の首脳会談後、日独の経済人らによる会合に出席した。メルケル氏は次世代通信規格「5G」の時代が到来したと強調し、「中国政府が最終的にデータを獲得することにならないようにするには、どうすれば良いのか」と述べ、日独両国の政府と民間企業による協力に期待感を示した。

中国への警戒感 共有…日独首脳会談 : 政治 : 読売新聞オンライン

 (2019.2.5追記)

 以下の国々は南シナ海において領有権などを主張しています。(シンガポールは不明)(2019.5.3追記)

訪問予定国
ブルネイ・ダルサラーム国、マレーシア、フィリピン共和国シンガポール共和国
ベトナム社会主義共和国

引用:平成31年度インド太平洋方面派遣訓練の実施について

 

フィジーに対しては豪軍がフィジー軍の医療施設建設を支援しており、米軍も医療・衛生の装備品をフィジー軍に供与する。こうしたハード面の支援に自衛隊のソフト面の能力構築支援が加わることで日米豪の連携が実現する。

引用:日米豪がフィジー軍支援で連携 攻勢の中国に巻き返し(1/2ページ) - 産経ニュース(2019.7.14追記)

 

以下、河野外相のブログより。(2019.8.19追記)

ミクロネシア三カ国 | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

フィジー訪問 | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

ASEAN関連外相会合 | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

バングラデシュ・ミャンマー訪問 | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

 

 

 

そのほかの日本や他の国の取り組み。

海自潜水艦が南シナ海で訓練 初の公表、中国けん制

海上自衛隊潜水艦 ベトナムの要衝に初寄港 中国けん制か(リンク切れ)

南シナ海でイギリス海軍揚陸艦「アルビオン」航行…米国主導の「中国包囲網」に英参戦か

南シナ海でフランスが軍事プレゼンス強化、中国に対抗

水陸両用作戦の共同訓練に出発(リンク切れ)多分同じ内容だと思われる記事に差し替え↓

島嶼奪還で日米共同訓練 陸自と海兵隊、連携強化

自衛隊、米比海兵隊の合同訓練に参加 水陸両用車で上陸

米国の同盟国、太平洋地域で協力拡大 中国に対抗(有料会員限定記事になりました。冒頭部分のみ読めます)

防衛省、陸自に独自輸送艦検討(2019.5.26追記)

 

東シナ海関連では。

大陸棚バトル…海保「データ精度で負けられない」 中国は堆積物を新たな根拠に

中国の大陸棚主張に反証…海保、高性能の測深機配備 東シナ海の精密データ収集

尖閣警備強化へ大型巡視船=政府

石垣島駐屯地、年度内に着工 陸自、中国にらみ防衛強化

 

 

 

他にも対中国を念頭に、米国は様々な対応を実施しています。

ウイグル関連。

米、ウイグル族拘束で対中制裁検討 米中関係に新たな火種

米政府、近くウイグル族弾圧で制裁か ロス商務長官が書簡と報道

米議員、中国のウイグル政策を痛烈批判

米議会「中国がウイグル族を不当収容」五輪開催地変更求める(リンク切れ)記事を追加します↓

冬季五輪北京開催変更促す=中国の人権状況悪化報告-米議会

米、中国監視カメラ最大手ハイクビジョンへの制裁を検討 ウィグル人迫害加担

ウイグルに関連した企業の動き

米バイオテクノロジー企業のサーモフィッシャーサイエンティフィック(Thermo Fisher Scientific)は21日、中国の少数民族ウイグル人(Uighur)のDNAデータベース構築に使われるとされる機器を中国に販売するのは中止すると発表した。

引用:米企業、中国へのDNAデータベース構築用機器販売中止へ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 (2019.2.23追記)

 先述していた中国監視カメラ最大手ハイクビジョン等が、ついに禁輸措置の対象となりました。

米商務省は7日、中国当局による新疆ウイグル自治区イスラム少数民族ウイグル族弾圧に関連し、中国監視カメラ大手、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)など28社・機関に対する禁輸措置を発表した。対象には同自治区などの公安機関が含まれた。米政府は弾圧に監視カメラが活用されていると問題視。人権抑圧への加担に厳しく対処する姿勢を示した。

 同省は米企業との取引に許可が必要となる「エンティティー・リスト」に、監視カメラ世界最大手のハイクビジョンや、同業の浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)など8社の民間企業を指定した。

引用:米、中国28社・機関を禁輸 監視カメラ大手や公安当局 - 産経ニュース(2019.10.8追記)

 

中国高官らのビザ発給を制限すると発表しました。

米政府は、ビザ発給制限の発表前日の7日にも、新疆ウイグル自治区でのウイグル人弾圧をめぐり、28の中国政府機関や企業への禁輸措置を発表したばかり。

 

ビザの発給制限の対象となるのは、中国政府高官や共産党幹部とその家族。

ポンペオ氏の声明は、「アメリカは中華人民共和国に対し、新疆での弾圧行為をただちに停止し、恣意(しい)的に拘束したすべての人を解放し、中国国外に住むイスラム教の少数民族に対して、どういう運命が待ち受けているかわからない中国への帰国を強制しようとするのをやめるよう求める」としている。

引用:米政府、中国高官らのビザ発給を制限 ウイグル人弾圧めぐり - BBCニュース(2019.10.10追記)

  

 

 

台湾関連。

米、台湾に武器供与決定 トランプ政権で初 大型兵器は含まず 中国への配慮も

米で「台湾旅行法」成立、政府高官らの相互訪問に道 中国の反発必至

焦る中国。アメリカが台湾に事実上の「大使館」を置いた理由

米、台湾に武器売却へ 戦闘機部品 中国反発、撤回要求

米国防総省、米艦2隻の台湾海峡通過を発表

米軍艦が台湾海峡通過 中国けん制か 米中貿易交渉の中 | NHKニュース(2019.2.26追記)

米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)の台北事務所(大使館に相当)に、米海兵隊員など現役の米軍人が2005年から駐在していることが3日、分かった。

引用:米軍人の台北事務所駐在、米国の対台湾窓口機関が初めて認める | 政治 | 中央社フォーカス台湾(2019.4.4追記)

国務省は15日、F16戦闘機のパイロット訓練プログラムなど約5億ドル(約550億円)相当を台湾に売却する方針を決め、米議会に伝えた。訓練は西部アリゾナ州で実施する。台湾への圧力を強めている中国が反発するのは必至だ。
売却が実現すれば米国の約100社が関与することになる。

引用:米、台湾に戦闘機訓練を提供へ 中国をけん制 (写真=AP) :日本経済新聞(2019.4.17追記)

 

下院はまた、台湾を支持し、台湾の防衛費増額を求める内容の「2019年台湾保証法案」も全会一致で可決した。米政府に台湾に対する「定期的な防衛装備品の販売」を呼び掛けており、台湾の国際団体への加盟にも支持を表明している。

成立には上院でも可決する必要があるが、採決時期は示されていない。

引用:米下院、親台湾の決議案・法案を可決 中国は反発 - ロイター

  法的拘束力もないそうです。(2019.5.10追記)

 CNN.co.jp : トランプ政権、台湾への武器売却を承認 戦車やミサイル2019.7.10追記)

 

台湾のF16売却についての中国の反応。(2019.8.22追記)

台湾への米戦闘機売却、中国が報復示唆-米企業への制裁も - Bloomberg

ただ、読売新聞の記事に出てきた米中関係筋の話によると、米軍需企業と中国との直接取引はないとみられ、制裁は象徴的な意味にとどまる。らしいです。

 

 ソロモン諸島首相との会談拒否=台湾断交で米副大統領:時事ドットコム(2019.9.18追記)

 

 

 

その他の対応。

米、ベトナムに巡視船6隻供与 海洋安保協力を強化

米長官ベトナム訪問、中国けん制 枯れ葉剤の除染事業視察

中国は米防衛産業への「重大リスク」、米国防総省が警告

 

 

 

国際世論の操作に関しては先述の

中国政府系メディア、米地方紙にトランプ批判広告掲載 選挙介入の恐れ

だけでなく、

ロシアに続き、中国もサイバー攻撃で他国の選挙に介入?沖縄知事選への影響を指摘する声も

蔡総統、偽ニュースや中国の軍事的脅威に懸念/台湾

ペンス副大統領が民主主義に干渉と中国を厳しく非難、マイクロチップを埋め込みで

ペンス米副大統領「尖閣は日本の施政権下」 中国政策演説、中間選挙への干渉を非難

中国が米世論操作狙い前例ない活動、米当局者ら「最大の脅威」と証言

米超党派の14議員、AP通信に中国新華社との連携について説明を求める

などの問題や対策があります。

そして

(ツイートに翻訳の続きがあります)

 

毎日新聞について触れた記事もありました。中国のプロパガンダについて。

Inside China's audacious global propaganda campaign

 

中間選挙への外国の介入なし、米国家情報長官

見出しは介入なしなのですが、これは「中間選挙での集計作業など」に対する介入です。

「投票を妨害したり」「投票数を変えたり」「選挙システム自体に影響を与えたり」などの介入はなかったということです。

ロシアや中国、イランなどは選挙に影響を与えようと干渉はしています。米地方紙への広告掲載やSNSの利用などですね。

以下は同じ内容の別記事(英語)です。

Russia, China, Iran sought to influence U.S. 2018 elections: U.S. spy chief

US Intelligence Report: Russia, China, Iran Sought to Influence 2018 Elections

Russia, China, Iran Tried to Influence Midterm Elections, U.S. Says

 

香港デモに関しても。(2019.8.20追記)

ツイッターとFB、香港デモ妨害の「中国関連」アカウントを削除 - BBCニュース

 

 

 

大学関連では先の

トランプ政権、孔子学院の拡大食い止め 初の規制措置

の他に

中国による「米国大学の買収」が急増、関係者からは反発の声

米大学、中国人民大との学生交換停止「学問の自由侵害」

アメリカを侵す中国 その5 中国工作員が米名門大に浸透

カリフォルニア大学バークレー校がファーウェイとの研究協力...|レコードチャイナ(2019.2.23追記)

などの情報があります。

 

 

宇宙分野に関しても、中国が米国の知的財産権を盗み出す絶好のチャンスだと指摘される事例が書かれています。

目指すは「宇宙強国」~加速する中国宇宙開発特集

中国は着々と宇宙への進出、活用を進めています。

中国初の火星探査、2020年に実施へ

中国、一帯一路へGPS拡大 米対抗で年内運用開始

中国、月探査機打ち上げ成功 世界初の裏側軟着陸へ

GPSという軍民共用のインフラの整備も進めています。
中国版GPS「北斗」稼働 全世界カバー、米は警戒も

アルゼンチンの中国宇宙探査センター「中国軍が運営」米国も憂慮(2019.2.5追記)

 赤道に近い場所に港を持つことができれば、そこから洋上打ち上げも可能になります。一帯一路などで港や拠点を手に入れているのは、宇宙開発とも関係がありそうです。

洋上打ち上げは、打ち上げ時に近隣の住民の安全確保のために避難させる必要がなく、打ち上げ場所を変えやすい利点があるとされる。赤道に近いほど発射コストも低下するため、中国メディアは赤道での発射も夢ではなくなったと報じた。

引用:中国、ロケット洋上打ち上げ成功、「海洋強国」に布石 :日本経済新聞(2019.6.7追記)

 

 

 

 

マラッカ海峡や封鎖戦略に関して。

一帯一路でマラッカ海峡を避けることを中国は画策していました。

【アセアニア経済】マレー半島貫く「一帯一路」 中国「陸の運河」建設着々

これは結局、中止になりましたけどね。

マレーシア、中国との鉄道中止=「一帯一路」事業、習氏に伝達

と思ったら再開するそうです。

マレーシア政府は12日、中国の政府系企業と共同で進められていた「東海岸鉄道計画」ついて規模を縮小した上で再開すると発表した。

引用:マレーシアが中国との鉄道事業継続へ 「一帯一路」の重要事業 - 産経ニュース

どの程度縮小するかについてですが、産経や時事通信、FNNでは「当初の1兆8000億円から1兆2000億円に縮小」すると書いてあったのですが、読売新聞では「2兆1800億円から5800億円が圧縮される」と書かれていました。

額としては約6000億円ということでいいのですが、当初の総額が違うのが気になります。(2019.4.13追記)

他にも動きがあり

タイ高速鉄道は新幹線を導入するのか?「そうなればクラ海峡運河にも影響が・・・」=中国

中国によるマレー半島横断運河の建設にインドが警戒感

米国が懸念する中国の軍事拠点化-カンボジアの大規模リゾート開発 - Bloomberg(2019.7.28追記)

[FT]中国、カンボジア西部沿岸に海軍施設建設か (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.7.28追記)

 

新たなシーレーンを模索する動きもあります。

北極圏開発 高まる中国への警戒感

【世界を読む】世界最大の島グリーンランドに中国が接近…一帯一路は北極へ(1/4ページ) - 産経ニュース(2019.8.19追記)

北極点を越え「グリーンランド」まで? 中国のレアアースを巡る長期戦略 - FNN.jpプライムオンライン(2019.8.19追記)

中国の北極海進出と懸念事項-中国国産砕氷船、雪龍2号進水を機に考える-(2019.8.19追記)

米国の対応。

米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長も、同日のFOXニュースで「グリーンランドは要衝の地だ」と強調した。1946年に当時のトルーマン大統領も買収に乗り出したと指摘し、ロシアや中国が北極進出を強めているのを念頭に買収が米国の国益と合致するとの見方をにじませた。米国防総省は中国がインフラ整備などを通じグリーンランドに接近していると懸念を強めている。

引用:トランプ氏、グリーンランド買収「大きな不動産取引」 (写真=AP) :日本経済新聞(2019.8.19追記)

 

 

北極だけでなく、南極にも勢力を拡大しようとしています。(2019.3.12追記)

豪戦略政策研究所(ASPI)は17年8月の報告書で、中国の南極での活動について「領有権主張のための根拠をつくっており、鉱物探査を行っている」と分析した。同報告書は、南極の施設が中国軍の通信能力向上に大きな役割を果たしているなどとして、「軍事活動を申告せずに行っており、国際法違反の可能性がある」と結論付けている。

引用:中国、「南極保護法」制定へ=軍事利用、領有権主張の懸念-全人代:時事ドットコム

 

 

 

 

 

 

 

現状と今後

一冊の本が、世界の動きを読み解くことを簡単にしてくれます。

ただ、この貿易戦争の目的や必要性はすんなりと理解できましたし、米国は目的を達成するまで引くべきではないということもすでに述べましたが、逆に中国がどう対応するのかという点は難しい問題でした。

米国の対応を予想できた人は多くても、中国がどのような対応を取るのかを予想できた人は少ないのではないでしょうか。私には予想できませんでした。

 

中国が自らの行いを改めると、知的財産を盗むことができなくなるので、中国には受け入れがたいです。中国国内の権力闘争の問題もあります。

かといってそのままでは米国からの圧力が増していくでしょうし、中国国内の経済にも影響が出ます。一帯一路などで他国に道を求めるという方法もありますが、米国の代わりになるほどの規模があるかどうか。

2018年の11月に

トランプ大統領、貿易問題解決を楽観-中国から対応リスト受け取る

というニュースが流れました。中国はある程度、知的財産や情報を盗むなどの成果を上げたので、この辺りで終わりにしようと考えたのでしょうか。

2018年の12月にこのようなニュースもありました。

中国、「中国製造2025」目標を見直しへ 米紙報道

 

そして、2018年の12月のG20首脳会合で2019年の関税引き上げを先送りすることを決定しました。

米中首脳が追加関税見送り合意-知財権侵害で協議開始

しかし、先送りは90日間で、協議で合意できなければ関税率は25%となるそうです。

これまでの関税は継続。期限を区切った上で、知的財産権侵害などを改めなければ関税は引き上げられる。

さらに中国は米国からの農産品などの購入を拡大する。中国が米国産自動車に課す関税を引き下げる。

中国、米国産自動車への関税引き下げで合意=トランプ米大統領

トランプ大統領、中国は米自動車への輸入関税の引き下げ・撤廃に同意

中国が米車の報復関税を停止 米中貿易戦争で譲歩

大豆輸入で世界最大の中国が米国産大豆を追加購入した。

中国国有企業の中糧集団は約100万トンの大豆を購入。中国儲備糧管理(シノグレイン)も100万トン余りを買った。両社が個別に5日発表した。

中糧集団と中国儲備糧管理は、米中の閣僚級貿易協議終了後の2日にも米国から計200万トンを購入すると発表したばかり。

引用:中国:米国産大豆を追加購入-閣僚級協議後の短期間で - Bloomberg(2019.4.6追記)

 

 

さらにただ待つだけではありません。

>>人工知能(AI)関連部品や超小型演算装置、ロボットなどさまざまな米輸出品により幅広い規制をかけることを目指している

そうです。

トランプ政権、ハイテク輸出の制限強化計画を推進-米中「休戦」でも

米国は抜け目ないですね。

中国は相変わらず知的財産権に関する部分は回避して、農産品や自動車などで譲歩することで事態の収拾を図っていますが、先に述べたようにそれで解決はしないでしょう。むしろ、必要以上の譲歩となっているかもしれません。

2019年の一般教書演説でもトランプ大統領は述べています。

To build on our incredible economic success, one priority is paramount -- reversing decades of calamitous trade policies.
We are now making it clear to China that after years of targeting our industries, and stealing our intellectual property, the theft of American jobs and wealth has come to an end.

私たちの経済的成功を築くための最優先事項は、何十年もの悲惨な貿易政策を逆転させることです。
何年も私達の産業を狙って知的財産権を盗んできた中国に対して、米国の雇用と富の盗難が終わったことを私達は今、中国に明らかにしています。

英文引用:トランプ大統領 一般教書演説2019

and we are now working on a new trade deal with China. But it must include real, structural change to end unfair trade practices, reduce our chronic trade deficit, and protect American jobs.

そして私達は今、中国との新しい貿易協定に取り組んでいます。しかしそれには、不公平な取引慣行を終わらせ、慢性的な貿易赤字を減らし、そしてアメリカの雇用を守るための実質的かつ構造的な変化が含まれなければなりません。

英文引用:トランプ大統領 一般教書演説2019

 中国と新しい貿易協定を結ぶには「実質的かつ構造的な変化が含まれなければ」ならないと。(2019.2.7追記)

そしてこうも述べています。

But I don't blame China for taking advantage of us -- I blame our leaders and representatives for allowing this travesty to happen.

しかし、私たちを利用したことで中国を非難するつもりはありません。私はこの悲劇が起こるのを許した私たちの指導者や代表を非難します。

英文引用:トランプ大統領 一般教書演説2019

実際、中国はこれまでうまくやってきました。素晴らしい戦略です。そして、私は行いがバレた中国も非難するべきだと思いますが、それと同時に非難するべきは危機(トランプ大統領の言う「悲劇」)を見過ごし、見逃してきた者たちです。今の日本の為政者、指導者、代表、新聞やテレビなどの報道機関や識者の方々などがどのような対応を成してきたのか。 きちんと見なければなりません。(2019.2.7追記)

 

中国が元凶である間違いを改めれば問題は解決するのですが、貿易戦争が始まった当初の日本の報道ではなぜか大きく取り上げられず、関税批判ばかりしていて不思議でした。

まるで米国の中国に対する報復関税が間違っていて、関税をやめるべきだと主張しているかのようでした。

「中国による知的財産権の侵害を理由に」という言葉を使用しているのに、知的財産権や安全保障の問題をメインに取り上げた報道を見るようになったのは、関税の発表から半年ほど経っていた頃でしょうか。驚くほど遅かったですね。

報道や識者の方々が遅れていても、政策を実行する人々が優秀なら問題ない……というのはちょっと寂しいですね。といっても、私が見ていたのは日本の報道や識者の方々だけですので、米国の報道や識者の方々は違ったのかもしれません。

そのようなことを考えていたら、読売新聞社と米国のギャラップ社が共同で世論調査をしたという記事がありました。

中国製品に関税を上乗せするトランプ政権の対中経済制裁は、米国で「評価する」50%が「評価しない」42%を上回る一方、日本では「評価しない」47%が「評価する」35%より多かった。

引用:日米「良好」、日本は急落39%…共同世論調査

 

さすがに自国のことですので、米国の人々の認識はしっかりしていますね。
ちなみに、先述の2019年のトランプ大統領の一般教書演説の評価はCNNの調査によると76%の人が良いと考えているそうです。
党派別でも共和党員 97%、民主党員 30%、無所属 82%が支持したそうです。
CNN Admits 76 Percent of Viewers Approve Trump’s SOTU Speech(2019.2.7追記)
さらに詳しい記事を紹介されているツイートがありましたので、ご紹介します。(2019.2.7追記)


その他の資料として下記にペンス副大統領の演説へのリンクを張っておきます。「ペンス副大統領の演説から米国の中国への政策転換が行われた」という報道もあり、認識のずれに驚くこともありました。「米国が制裁関税の一方的な発動」などという報道も見ました。

(2019.1.24追記)

 

 (未だに言ってますね……)(2019.2.3追記)
ただ、他の場所にある個人の集まりをのぞいてみると、この記事で書いてきた問題がきちんと指摘されていたので安心しました。

 

そして恐ろしいのが数年以上も前から中国のこの戦略を考え出して実行する方々がいて、それに伴う問題を認識して対抗するために、実際に対策を講じてきた方々がいるという事実。

現状の認識と先見性、対処方法を考え出す力、実行する能力。

優秀であることに恐ろしさや安心を感じるとともに、すごい人がいるのだなぁと改めて感心しました。

 

中国がどのような対応をするのか興味深く見ながら経過を書きつつ、結果が出た際に公開しようと考えていたのですが、米中貿易戦争が予想以上に長引いているので年明けに公開することにしました。すぐに終わると思っていたのですが、見当外れでしたね。

そんなこんなで情報の追加を繰り返していたら、ここまで膨大な量になってしまいました。

 

そして以下の報道がありました。

中国、技術移転の強要禁止を明文化 実効性は不透明 米と次官級協議「新たな進展」

中国、技術移転強要を禁止 法案提出、米国に配慮

中国、最高裁に知財の専門部門 保護強化をアピール

ついに技術移転、知的財産の侵害にまで踏み込みました。

他にも

中国、国家発展戦略を修正の方針 WTO判断が条件、制裁緩和狙う

ということで、中国は色々と修正したり改めたりするようです。よかったよかった。

ただ、中国としてもいつかは言われると思っていたでしょうから、既定路線といえば既定路線ですね。

中国が残りの猶予期間でどう動くのかや中国国内の権力闘争、改善や修正の実効性や継続性などについてもこれから見ていく必要がありますね。

 

 と言っていたら中国に対する関税引き上げが延期されました。 

米、対中関税の引き上げ延期 「米農産物の撤廃を要求」:朝日新聞デジタル

さて、これで中国がどこまで譲歩するでしょうか。
十分な提案がなければ席を立つことは先の米朝首脳会談で見せましたからね。(2019.3.2追記)

 

さらに実効性についても米国はきちんと対応するようです。

中国との協議が決着したとしてもその後に、閣僚級同士で定期的に合意内容が守られているかどうかを確認することや、制裁関税を一方的に発動できるようにする必要があるとの考えを示した。

引用:米「合意破られれば罰則導入」…対中協議で : 経済 : 読売新聞オンライン

さすがに抜け目ないです。(2019.3.14追記) 

 

さて、5月の協議では話はまとまらなかったようです。まずは

トランプ米大統領は5日、中国が経済構造改革の公約を撤回したとして、制裁関税の引き上げを表明。10日未明に、中国からの輸入額の4割程度にあたる2千億ドル(約22兆円)分に適用する追加関税を、10%から25%に引き上げていた。

引用:米、全輸入品への対中関税準備を発表 閣僚協議は合意なく終了も、トランプ氏は交渉継続を表明(1/2ページ) - 産経ニュース

 そして次に

トランプ米政権は13日、中国への制裁関税の第4弾として、携帯電話など約3000億ドル(約33兆円)分の同国製品に最大25%の関税を課す計画を正式表明した。6月下旬まで産業界の意見を聴取する予定で、発動は6月末以降になる。

引用:米、6月末にも対中関税第4弾 3805品目に最大25% :日本経済新聞

となりました。中国も報復関税を考えているそうですが、米国の規模には及びません。なので、別の手段(不買を促すなど)を取るかもしれません。

上の関税は発動後に輸出されたものが対象となるそうで、中国に到着するまでしばらく(数週間ぐらい)影響はないようです。

下の関税も発動は6月末以降とのことですから、G20で動きがあるかもしれませんね。

今回の協議がどのような結果となるかは分かりませんでしたが、このブログ記事でも書いてきたように、米国は引くべきではありません。確か、ペンス副大統領も以前に同様のことを話されていたと記憶しています。

私は今回の米国の姿勢、判断は間違いではないと考えます。北朝鮮のときもそうでしたが、変に妥協して終わるよりは良かったです。

逆に中国はどうするつもりなのかなぁ、と。

米国の経済や安全保障に何か問題でも起きたりしないと難しいと思うのですが、それを待っているのでしょうか。何か目星があるのでしょうか。(2019.5.15追記)

 

中国は報復関税以外の別の方法、発注を取り消すという方法も活用し始めました。(2019.5.19追記)

米政府が中国からの2000億ドル相当の輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げると表明した週に、中国の業者が3247トンの 米国産豚肉の発注を取り消していたことが16日、米農務省の統計で明らかになった。

引用:中国、米関税措置発表の週に米国産豚肉発注を大量キャンセル - ロイター

 

以下(2019.5.27追記)

さて、米中貿易戦争は決着までもう少し時間がかかりそうなので(フラグ)、状況の確認と、感じたことを書いてみます。

まず、状況の確認です。

貿易戦争の米国と中国への影響ですが、

国際通貨基金IMF)の試算によると、全面的な貿易戦争に至る場合、国内総生産(GDP)成長率は米国が年0.6%、中国が1.5%のマイナス成長となる可能性がある。

引用:関税合戦が再燃か、今週の米中貿易交渉で想定される4つのシナリオ - Bloomberg

 とのこと。

米国のGPDが約19兆ドル、中国のGDPが約13兆ドルぐらいですから、額でも割合でも影響は中国のほうが大きいようです。

また、

米中貿易戦争を見てみると、アメリカの物価はほとんど上がっていない。これはアメリカが中国からの輸入品に関税をかけても、中国からの輸入品は代替可能なので、かけられただけの関税を商品価格に上乗せすることができず、その負担を輸出元の中国企業が背負っている。このため、結果的に中国経済への打撃は大きくなっている。

一方、中国の物価は、特に食品が上がっている。これは関税の分がそのまま輸入品の価格に上乗せされたからで、結局、中国の消費者が割りを食っているのだ。企業も消費者も負担が増えている

引用:日米「ゴルフ外交」の意外な効果についての話をしよう(髙橋 洋一) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

 という話もあります。

ただ、これに関しては数字がないので、話半分で聞いておきましょう。(下に関連した内容を2019.6.8に追記しました)

 

次に最近、感じたことです。

トランプ大統領習近平国家主席プーチン大統領金正恩朝鮮労働党委員長と個人的に良好な関係を示しており、相手を褒めることもあります。

これは交渉では信頼関係が大切だからです。

「何を当たり前な」と思われるかもしれませんが、例えば誰かと待ち合わせをしていて、相手が約束の時間に来なかった場合を考えてみます。

 

相手のことを嫌っていたり、嫌な人だと感じていると、「相手はわざと遅れているのではないか」「私をイライラさせるためではないか」と考える可能性もあります。

逆に相手のことを信頼し、好感を抱いている場合、「何か事故に巻き込まれたのではないか」などと考えることもあるでしょう。

同じ「待ち合わせに相手が遅れる」という状況にもかかわらず、信頼関係によって相手に対して抱く感情や考えは全く別のものになります。

嫌がらせと受け取るような行為でも、相手に対する思いが違えば、相手の心配すらするのです。

 

交渉における信頼関係は誤解を防ぐ役割も持ち、相手に良い解釈をさせることにもつながります。

先に述べた3人は、個人が政策の決定権や国を動かすことに対して、大きな影響力があります。

というわけで、そういった人物との信頼関係を築くことは大切なことなのです。

 

次にこちらのニュースです。

トランプ米大統領は26日、北朝鮮が5月上旬に発射した短距離弾道ミサイルについて、「北朝鮮が小さな兵器を何発か発射し、我が方の一部の者たちを不安にさせたが、私は違う」とツイッターに書き込み、問題視しない姿勢を示した。

 ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)はこの前日、弾道ミサイル発射は「国連安全保障理事会決議違反で疑いの余地はない」と断言し、北朝鮮を批判していた。

引用:トランプ氏、北発射を問題視せず…来日中に発信 : 国際 : 読売新聞オンライン

 これについて

トランプ氏のツイートについて「自らの国家安全保障担当補佐官に対する直接的な叱責しっせき」(米紙ワシントン・ポスト電子版)と伝えた。トランプ氏とボルトン氏は、対イラン政策を巡っても意見の相違が表面化している。

引用:トランプ氏、北発射を問題視せず…来日中に発信 : 国際 : 読売新聞オンライン

 と解説されています。

このニュースを読んで、多分、私の他にも同じように感じた方がいらっしゃると思います。

「これって、典型的な『良い警官と悪い警官』だな」と。

「良い警官と悪い警官」とは、取り調べで悪い警官が容疑者に圧力をかけて、良い警官が容疑者に同情的に接する。すると、容疑者は良い警官に協力しようとする。みたいなお話です。

 

悪い警官は良い警官の引き立て役です。メインは良い警官であり、良い警官が働きかける対象が重要な、影響力を持つ人物である必要があるのです。
だからこそ、下の者たちが悪い警官となって圧力をかけ、トップが良い警官となって友好的に振る舞うのです。

 

と思ったら解任されましたね。(2019.9.22追記)

北朝鮮、ボルトン氏解任を歓迎「厄介者消えた」 - 産経ニュース

「良い警官」と「悪い警官」ではなく、ただ単に意見が合わなかっただけのようです。なんてこった \(^o^)/

解任をカードとして活かせればよいのですが……。

===(以下2019.9.24追記)===
北朝鮮と短距離ミサイルについて合意し、北朝鮮が国連決議違反のミサイル発射を行い、短距離なら問題視しないと発言したことで、北朝鮮はミサイルの開発を進める。


9月10日にボルトン氏が解任され、14日にサウジアラビアの石油施設が攻撃を受ける。
引けば押してくる。


押してくることを誘って

・交渉を有利に

・各国が非難して国際包囲網形成

・制裁の強化

などのカウンターを実施できればいいのですが……。


とりあえず非難や包囲網の動きはあるようです。

英仏独、「決議違反」と非難=北朝鮮ミサイルで会合-国連安保理:時事ドットコム

サウジ攻撃はイランが実施 仏独英首脳が一致、対話呼び掛け 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News


===(以上2019.9.24追記)===

 

 制裁も実施されました。(2019.9.26追記)

財務省はイランの政府系ファンド、国家開発基金は革命防衛隊の資金源であり、主要な外貨調達源でもあると声明で指摘した。

引用:トランプ大統領、イラン中銀と政府系ファンドに制裁-資金ルート断絶 - Bloomberg

国務省は25日、米国が禁じているイラン産原油の調達に関与したとして、中国の6企業・5個人を制裁対象に指定したと発表した。イランの主要な外貨収入源である原油輸出を遮断して同国経済に打撃を与える狙いだ。

引用:米、中国6企業に制裁 イラン産原油を不正調達 :日本経済新聞

 カウンターが実施されて良かったです。イランと中国に同時に制裁するとは……さすがでした。

 

 

 

 

さて、どうやったら貿易戦争を終わらせられるかな、と考えてみました。
中国が引き下がれないのはメンツがあるからです。もし譲歩すれば国内の抵抗勢力から不満が出て権力基盤が危うくなるかもしれません。権力闘争についても先述していますね。

 

メンツが問題となる、自分が譲歩した理由を関係者に説明しないといけないといった場合、第三者の力を借りるという方法があります。
対立している二人が裁判所の決定には従う、みたいなもので、「公平な第三者の判断なら仕方ないよね」とすればメンツを保つこともできますし、言い訳にもなります。
あとは客観的な事実や基準を示すという方法です。
何かを買いたい、または売りたいというときに、相場という客観的な基準があれば、お互いに「相場がそれぐらいなら仕方ないよね」と納得することができます。

譲歩するよりも第三者や仲裁者の提案を受け入れるほうが簡単ですから。

 

ですが、これらの方法は、中国に対してはちょっと難しいかもしれません。
なぜなら南シナ海の仲裁裁判で、判決を無視してしまったからです。他にも先述のとおり、補助金に関しても報告をしていなかったりしています。
三者の判断や国際基準をすでに無視している状況で、今回だけそういったものを理由に「仕方ないよね」と譲歩すると、強硬派からは「どうしてこれまでとは違って無視しないんだ!」となり、融和派からは「ほれ見たことか、最初から我々に任せておけば良かったのだ」となるかもしれません。

 

自縄自縛、因果応報、自業自得といえばそれまでですが。

だからといって、米国がその方法を放棄する必要もありません。

 

さて、じゃぁどうするかなぁ、と考えて想定したのが見返りです。
米国が見返りというのはちょっと難しいかもしれませんので、第三国に見返りを用意してもらいます。もちろん、交渉の段階では提案しますが、米中の同意に直接入れるようなことはしません。別々の動きとして三国で合意します。
そうすれば、中国は「いくつか国内の法整備を受け入れることになったが、その代わりにこれだけのものを手に入れることができた」と、国内の抵抗勢力に説明することができますし、ただの譲歩ではなく見返りを得たことでメンツも保てます。
「手に入れることができた」ではなく「勝ち取ることができた」とすれば、より勝利したという印象付けもできそうです。

 

この場合は米国が「悪い警官」で、第三国が「良い警官」になりそうですね。
中国に対して米国が圧力をかけて、第三国が中国を説得する、という感じです。
その第三国が日本なら、今回のトランプ大統領の訪日で何か話し合われているかもしれません。

ここまで(2019.5.27追記)。一気に書いたので、あとで微調整すると思います。

なんだか対北朝鮮や対イランにも似ていますね。失うものと得るもの(見返り)をてんびんにかけて良い方向へ行くといいのですが。

 

あとは逃げ道というのもあるかもしれません。

「敵を包囲するときは敵が逃げられそうな隙を作ること。なぜなら、完全に包囲すると、敵は死に物狂いで戦うから」

とは昔から聞く話ですが、対話のチャンネルなどを残すことも大事なのかもしれませんね。

 

「良い警官と悪い警官」は尋問のテクニックです。

2つの役割を果たす人間がそれぞれ必要で、警官側が力や決定権などを持っている必要があります。使える条件を見極めないと効果的ではありません。

友好的な態度を示すのは決定権を持っている対象など、使いどころか難しい面もありますが、決定的な対立や亀裂を避けるには有効なのかもしれません。

 

 

 

 

米国の物価に対する米中貿易戦争の影響について(2019.6.8追記)

トランプ政権が10%の関税を発動した昨年9月以降、ほとんどの消費財の価格上昇は緩やかなペースに収まっていることは確かだ。これは関税の主な対象が最終的な消費財ではなく、消費財の各部品だったため、影響が薄らいだ面がある。

 また一部企業は、消費者への販売価格にコストを転嫁するのを防ごうとして利益率が縮小するのを甘受した。だから労働省が発表した消費者物価指数(CPI)の3月の前年比上昇率は1.9%にとどまった。

引用:焦点:トランプ関税、米消費者や企業に負担じわり - ロイターニュース - 国際:朝日新聞デジタル

 4月もそこまで上昇せず。

米消費者物価指数、予想下回る-試されるパウエル氏の「一過性」 - Bloomberg

関税によって物価の上昇や消費者の負担が増えることはあるでしょうが、関税のすべてが転嫁されるわけではないようです。上の2019.5.27に追記した記事にあったように、米国内でみると、それほど物価は上がっていないようです。

もう少しだけデータが欲しいので、明日追記できれば追記します。

 

===ここから2019.6.9追記===

6月8日の読売新聞の報道によると、米国が2000億ドル相当の中国製品への関税を10%から25%に引き上げると、1060億ドルの消費者負担となる見通しだそうです。

 

これがどのくらいの規模なのだろうと思って調べてみたのですが、

米政府データによれば、5月1日時点で中国からの輸入品への関税額は161億ドル(約1兆7600億円)。
引用:トランプ大統領の主張、米国人は信じず-対中関税を誰が負担かで - Bloomberg

 

???
中国からの輸入品への関税額は161億ドルなのに、消費者負担は1060億ドル?
5月1日時点で161億ドルという表現から、今年の1月からの累計が161億ドルだとしても、1年換算で386億ドル。
元となる数字が間違っているのか、比較する数字が間違っているのか……と思ってもう少し調べてみました。

 

ニューヨーク連銀とプリンストン、コロンビア両大学が3月に公表した調査結果では、米国の消費者が昨年負担した関税コストは推定で少なくとも69億ドルに上る。
引用:焦点:トランプ関税、米消費者や企業に負担じわり - ロイター

2018年の消費者負担は69億ドル。で、

米ニューヨーク連銀は23日、5月に実施した対中関税の引き上げにより、米世帯にかかる負担が年間で417ドル(約4万6000円)増えるとの試算を発表した。2018年の負担額414ドルが約2倍の831ドルに膨らむ。
引用:対中関税引き上げ、米世帯の負担が倍増 NY連銀試算 (写真=ロイター) :日本経済新聞

こちらは世帯あたりの数字ですが、とりあえず2018年と比べて2019年は2倍の負担になるということが報道されています。

 

これと同じように先ほどの69億ドルを2倍すると、2019年の消費者負担は138億ドルとなります。
中国からの輸入品への関税額が1年換算で386億ドルだとすると、関税の約36%が消費者負担となります。
これがどれほどの影響を持つ数字なのかは分かりませんが、とりあえず関税の全額が消費者の負担になるようなことはなさそうです。

 

しかし、この数字や計算で合っているのでしょうか……?

===ここまで2019.6.9追記===

あと、こちらの記事にも 物価に関する記述がありましたので、追記しておきます。

商品先物取引|1-3GDP市場予想を上回り堅調|フジフューチャーズ | FUJI FUTURES(2019.6.18追記)

 

 

 

===(2019.5.30追記)===

 中国のレアアースに関する動きです。

米国との貿易摩擦が激しさを増す中で中国政府は28日、レアアース(希土類)の輸出に言及した。対米貿易協議の材料として使う可能性をちらつかせ、米国をけん制した。

引用:中国、レアアース利用に言及 関税交渉で米けん制 (写真=ロイター) :日本経済新聞

 といっても、具体的な政策については言及しなかったそうなので、口だけに終わる可能性もあります。

これに関連した米国の動きです。

国防総省は29日、レアアース(希土類)の国内生産を拡大し中国への依存を軽減するため、連邦政府に資金拠出を求めていることを明らかにした。

引用:米国防総省、レアアースの中国依存軽減へ連邦政府に資金要請 - ロイター

 レアアースについては下記の「その他の資料」にある「Assessing and Strengthening the Manufacturing and Defense Industrial Base and Supply Chain Resiliency of the United States」の翻訳文や、その中に私が追記した部分にも出てきています。

調べるのが大変でしょうから、該当箇所を抜き出しておきます。

翻訳部分

ますますグローバル化する製造業および防衛産業の基盤の一環として、希土類(レアアース)などの戦略的かつ重要な材料の輸入が増加し、供給依存が生じています。

レアアースは、レーザー、レーダー、ソナー、ナイトビジョンシステム、ミサイルガイダンス、ジェットエンジン、さらには装甲車両用合金など、米国が国家安全保障のために必要とする主要な武器システムの多くで使用される重要な要素です。

中国はレアアースで世界市場に戦略的に価格を補助し、競争相手を追い出し、新しい市場参入者を阻止した。

 事例:中国のレアアース等原材料3品目に関する輸出税が廃止されます(METI/経済産業省)(キャッシュ)

翻訳部分2

レアアースなどの天然資源や市場へのアクセス、とりわけアフリカや中南米へのアクセスに代わる途上国への中国の投資は、アメリカ経済への脅威の範囲をさらに広めます。

追記部分

関連記事

>>米トランプ政権が、ハイテク製品や軍事兵器に必要な希少金属の確保に向け、リサイクルの強化に乗り出す

引用:希少金属、米が脱「中国依存」…再利用を拡大へ : 国際 : 読売新聞オンライン

 

米国は希少金属の多くを中国に依存しているので、新たな調達方法を確立して対中リスクを減らしたいとのことです。

記事では

 

>>希少金属のリサイクルが軌道に乗れば、米国内で必要な希少金属をまかなうことが可能になり、中国からの輸入を大幅に削減できる

 

とのことでした。

また、別の記事では

引用:資源依存 米の泣き所…希少金属 中国の禁輸、日本も経験 : 国際 : 読売新聞オンライン

>>中国と対決するうえで「アキレスけん」となり得るのが、希少金属での中国への過度な依存だ。コバルトやリチウムに加え、レアアースでは輸入の8割が中国産となっている

 

そうです。さらに、これが米中貿易戦争でも足かせとなったようです。

 

>>昨年7月、対中関税で追加制裁措置をまとめた際、レアアースは原案の対象リストに含まれていたが、昨年9月の最終案では外された。

>>中国が報復措置としてレアアースを含む希少金属の輸出を減らした場合、米産業界が打撃を受けるのを懸念したとみられる

 以前から記載していたもので、長いですが、レアアースに関する米中の情報をまとめる意味でもこちらに書いておきます。

===(2019.5.30追記)===

 

数日前に交渉について書きましたが、中国のメンツを考えるなら「勝利宣言」はしないほうが良いでしょう。そういったことを事前に打ち合わせてもいいでしょう。

米国側が「これだけの成果や譲歩を勝ち取った!」などと喧伝すれば、中国国内からの突き上げは必至です。

それよりも「賢明な判断をした」などと相手を立てたり評価するようなことをコメントする。そのことを事前に了承する。それなら体制への影響も少なくてすみます。

ただ、選挙があるのでどうなるでしょうか。

あと、これまでどうだったかは、これから調べてみます。(2019.6.1追記)

 

とりあえずUSMCA(旧NAFTA)の場合です。

 大丈夫そうですね。(2019.6.2追記)

 メキシコの移民対策については 

という感じです。メキシコからの全輸入品に対する関税も見送るそうです。(2019.6.9追記)

 

 

 

 さて、中国が対抗措置として関税を引き上げました。

中国は米国からの輸入品600億ドル(約6兆5000億円)分について、関税を引き上げた。トランプ米大統領が実施した、中国からの輸入品2000億ドル相当への関税引き上げに対する報復措置を実行に移した。

引用:中国政府、対米報復関税を発動-600億ドル分の税率引き上げ - Bloomberg

 先述のとおり、米国の規模には及びませんね。(2019.6.1追記)

 

ここから===(2019.6.5追記)===

さて、中国の次の対抗措置です。

中国政府は4日、中国人が米国旅行で問題に遭遇するリスクが高まっているとして、国民に注意喚起した。中国は、米側が中国人公費留学生のビザ(査証)発給を減らしていると反発しており、人的交流の制限を辞さない構えを示してけん制する狙いとみられる。

引用:「安全意識高めて」中国、訪米旅行者に注意喚起 : 国際 : 読売新聞オンライン

中国政府は3日、米国留学を希望する中国人に学生ビザが取りづらくなっている問題への注意を促したばかり。米中対立を踏まえた措置の可能性がある。

 引用:「米旅行、防犯意識高めて」中国、中国人観光客に (写真=ロイター) :日本経済新聞

米国当局によると、米国への中国人観光客は2018年に約290万人と前年比で5.7%減った。03年以来、初めての前年割れとなり、米中貿易摩擦の影響が出ている。

引用:「米旅行、防犯意識高めて」中国、中国人観光客に (写真=ロイター) :日本経済新聞

 

そういえば、中国は以前に韓国に対しても似たような措置を行いましたね。

中国が韓国への団体旅行禁止を解除―英紙|レコードチャイナ

今回の措置について、読売新聞は

中国政府の発表では、2017年の訪米観光客は延べ約300万人で、米国での観光支出は330億ドル(約3兆5700億円)だった。中国当局渡航を制限すれば、米国には一定の打撃となる。

引用:「安全意識高めて」中国、訪米旅行者に注意喚起 : 国際 : 読売新聞オンライン

 と伝えています。

「一定の打撃」ってどのくらいだろうと思ったので、調べてみました。

観光客数と観光収入についてです。

 

まずは観光客数について。

米国にくる旅行者は年会で7000万人から8000万人ほどです。

2017年が約7700万人、2018年が約7960万人です。

参考:2017 Monthly Tourism Statistics | National Travel and Tourism Officeの「Arrivals Data - Country of Residence (COR)」より

中国からの旅行者は国別で5位ですが、シェア自体は4%ほどです。

といっても、1位のカナダと2位のメキシコがシェアの半分ほどを占めているようで、3位のイギリスも6%、4位の日本も4,5%ほどです。

調べていたら、こちらの記事にある表が分かりやかったです。

訪米外国人旅行者の減少トレンドの余波? NYホテル料金に異変 | My Big Apple NY | My Big Apple NY

 

次に観光収入について。

2017年の米国の観光収入は2107億ドル。

参考:世界の国際観光収入 国別ランキング・推移 – Global Note

そして、先の報道によると「米国での観光支出は330億ドル」とのことでしたので、割合としては約16%を占めることになります。

 

米国の観光収入の国別シェアも分かると良かったのですが、私では見つけきれませんでした。残念。

ここまで===(2019.6.5追記)===

 

生産拠点を中国から他国へ移す動きもあります。

日系、中国から生産移管加速 米の関税「第4弾」警戒 カシオは影響額半減 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト

東南アジア、米中摩擦で狙う「漁夫の利」:日経ビジネス電子版

 【日経新聞1面】対中制裁関税「第4弾」への日本企業の対応に注目 | 米中貿易戦争 | テーマ | 企業情報FISCO

以上3つが(2019.6.8追記)です。

 

さらなる中国の対抗措置です。

中国政府が先週、海外の大手IT企業を招いて会合を開き、中国企業に対する米国の技術の輸出を打ち切った場合には深刻な結果に直面すると警告した。

引用:中国、米国のファーウェイ制裁受け海外IT大手に警告 報道 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(2019.6.10追記)

 

米政権の措置。

トランプ米政権が次世代通信網「5G」で使う通信機器について、中国以外での設計や製造を義務付けることを検討していると報じた。米通信会社が欧州メーカーなどから中国で生産した製品を調達できなくなる可能性がある。

引用:5G機器の設計・製造 米、中国外で義務付け検討か (写真=ロイター) :日本経済新聞(2019.6.25追記)

 検討段階の話です。日本企業は5Gの拠点が国日本国内にあるため、影響は限定的だそうです。

 

 

===2019.6.30追記===

G20後に米国からの第4弾の関税の実施を延期することが発表されました。

理由としては選挙でしょうか。関税によって米国の経済に悪影響が出ると選挙で不利、と。26,27日には民主党の候補者の討論会もありましたからね。


また、ファーウェイへの部品販売・輸出に関する規制ですが、


米政府は5月、安全保障上の理由から、許可なく電子部品などの販売ができなくなる事実上の禁輸対象リストに華為を指定。米政府は「安保上、深刻な緊急性がない」(トランプ氏)場合だけ部分的な禁輸解除を検討する可能性がある。
引用:トランプ氏、ファーウェイ取引を容認 「第4弾」追加関税見送り - 産経ニュース


となりました。

検討段階の話です。具体的には

トランプ大統領は、ファーウェイをELから除外するか、商務省が数日中に協議する予定だと述べた。

引用:米中が通商協議再開へ、ファーウェイ制裁一部緩和 - ロイター

 とのことです。

 

関税の延期も、ファーウェイへの輸出許可も、なんとでもできそうですね。
いつまで延期するかは示されていないので、いつでも関税の実施は可能。
「安保上、深刻な緊急性」の範囲によって、弾力的な規制は可能。

 

あと、しばらくしたら規制を緩めても大丈夫になるかもしれません。包囲網が完成すれば。
部品は売る。それで米国企業が儲かる。
ファーウェイの製品が生産されるのも構わない。
だが、ファーウェイ製品は買わない、使わない。他国にも使わせない。

 

こっちは部品は売って得をするが、製品を世に出したところで果たして売れるかな?買ってくれる国はあるかな?という感じでしょうか。

 

えげつないですね(笑

===2019.6.30追記===

 

続報です。(2019.8.20追記)

 米商務省は19日、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する米製品の輸出禁止措置の猶予期間をさらに90日延長すると発表した。これに先立ち、ロス商務長官は同日、米FOXビジネステレビに出演し、ファーウェイの関連会社46社を禁輸措置の対象にする「エンティティーリスト」に新たに加え、規制を強化することも明らかにした。

引用:米、ファーウェイ禁輸猶予を90日再延長 商務省発表 関連46社を対象リストに追加し規制強化も - 産経ニュース

 5月にファーウェイへの禁輸措置が取られましたが、一部は今月19日まで猶予されていました。今回、その猶予期間がさらに90日間延長されることになりました。


ファーウェイに配慮した?と思われるかもしれませんが、米国企業への影響に配慮したのが理由です。


さらに、引用部分にもあるようにファーウェイの関連会社46社をエンティティリストに追加しました。これにより、リストに追加されたファーウェイの関連会社は100社を超えるそうです。

:

 

 

 

 

2019.7.1追記

G20後に中国が外資規制の緩和について発表しました。しかし、

18年版リストに比べて減ったのは17%にとどまり、17年版から18年版に刷新された時の24%減に及ばなかった。

習指導部が戦略的資源と位置づけるレアアース(希土類)や原子力分野、放送、ネット情報などは引き続き規制対象となった。

19年版のネガティブリストは7月30日に施行される。緩和対象でも外資企業が実際に許認可を取得できるかは不透明だ。トランプ米政権は中国側に外資開放の着実な実行とさらなる拡大を求めるとみられる。

引用:中国、7分野で外資規制緩和、米中協議再開受け :日本経済新聞

 とのことで、昨年も実施していることである上に、昨年と比べて減らす割合も少ないと。たいしたカードにはならなそうです。

 規制を緩和して、企業が進出・拠点づくりを進めたところで規制を強化したり法を変えたりする可能性も……?

 

(2019.7.2追記)

ファーウェイの規制緩和について少しだけ詳しい情報を。

適用されるのは世界中で幅広く利用されている汎用品に限定され、慎重に扱うべき大半の製品は引き続き販売が禁止されるとの見解を示した。

引用:ファーウェイへの米企業の部品販売は汎用品のみ=NEC委員長 - ロイター

 全面的に解除ではありませんし、エンティティリストからもファーウェイは削除しないとのこと。

 

===(2019.7.2追記)===

レアアースの規制を中国が実施するかどうかですが、微妙といいますか、可能性は低いかな、と。


以前に日本に対して中国は実施しましたが、日本はレアアースの調達先を変えて被害を抑えました。
米国に対して実施しても、日本のときと同様に調達先を変えられたり、他国でレアアース開発を進める可能性もあります。(日本のときは、それでレアアースの価格が下がった?)
先に述べたようにレアアース依存対策も米国は進めているようですし、レアアース規制を実施しても、最悪、米国にはあまり影響がなく、対抗措置の口実にされるかもしれません。

 

日本のときはWTOに提訴されて中国は負けましたが、米国に実施した際にWTO違反になるのかどうか。
日本のときは尖閣諸島の問題に対して実施しましたが、米国へは関税やら規制など経済制裁に対する対抗措置ですからね。
それに、WTOに不信感を持っている米国が提訴するのかも微妙なところです。

===(2019.7.2追記)===

 中国の対策の一つ……生産地偽装です。

米中貿易戦争で米国向けの中国製品に多額の関税が課せられるなか、ベトナム政府は、「ベトナム製」と生産地を偽って米国に輸出される中国製品があることに危機感を示し、取り締まりを強化する方針を明らかにした。

引用:中国製、ラベルかえて産地偽装 ベトナム政府が対策強化:朝日新聞デジタル(2019.7.15追記)

 

2019.8.3追記

米国が9月1日に第4弾の対中関税を発動するそうです。

米、対中関税「第4弾」9月1日に発動 トランプ氏が表明 :日本経済新聞

中国で会議が始まるタイミングで発表するとは、なかなかえげつないことをしますね。習氏が長老たちから色々と言われそうです(笑

中国の「北戴河会議」開幕か、対米政策を議論 :日本経済新聞

 

2019.8.6追記

中国の反撃

1ドル=7元を超える人民元安を容認するとともに、国有企業に対し米国産の農産物輸入を停止するよう要請した。

 引用:中国が反撃、人民元安と農産物輸入停止で-為替操作とトランプ氏 - Bloomberg

 米国が中国を為替操作国に指定

米が中国を「為替操作国」に指定 その影響など Q&A - 産経ニュース

米、中国を為替操作国に指定 圧力を強化 :日本経済新聞

中国経済の成長鈍化と人民元の信用から低くなるのは当然」とか「人民元は過小評価されている」(2011年IMF試算?)とか言われていて、実際どうなんでしょう?

 

 

2019.8.14追記

第4弾の関税について

米通商代表部(USTR)は13日、ほぼすべての中国製品に制裁関税を広げる「第4弾」について、スマートフォンやノートパソコン、玩具など特定品目の発動を12月15日に先送りすると発表した。第4弾の関税自体は予定通り9月1日に発動するが、代表的な消費財を当面除外することで米消費者への影響を抑える。

引用:米の対中関税第4弾、スマホなど12月に発動先送り :日本経済新聞

 クリスマス商戦への影響を考慮したそうです。ブラックフライデーとかでしょうか。

除外される品目については

中国からの輸入に頼る割合の高い品目が中心で、米アップルのiPhone(アイフォーン)も含まれる。

引用:米、対中関税「第4弾」を一部延期=スマホや衣類は12月:時事ドットコム

また5月中旬に発表した約3800品目の原案から、健康や安全、安全保障に関わる製品は除外したという。

引用:米の対中関税第4弾、スマホなど12月に発動先送り :日本経済新聞

 とのことです。

 

 

(2019.8.24追記)

中国が第4弾の関税を発表し、米国もさらなる関税引き上げを発表しました。

まずは中国の措置。

原油や農産物など約750億ドル分(約8兆円)の米国製品に5~10%の追加関税をかける。

引用:中国、米国関税第4弾に報復 750億ドル分 (写真=AP) :日本経済新聞

これとは別に、2018年12月の米中首脳会談での合意を受けて、中国は米国製の車や車部品にかける最大25%の追加関税を19年1月から停止していたが、12月15日から復活する。

引用:中国、米国関税第4弾に報復 750億ドル分 (写真=AP) :日本経済新聞

 そして米国の措置です。

 2500億ドル(約26兆円)分の中国製品に課している制裁関税を10月1日に現在の25%から30%に引き上げると発表した。さらにほぼすべての中国製品に制裁対象を広げる「第4弾」については9月1日に15%を課すと表明した。従来は10%の予定だった。

引用:発動済み対中関税、10月に30%に上げ トランプ氏表明 (写真=ロイター) :日本経済新聞

 この記事の最初の方にあるグラフも更新しました。

なんだか中国が対抗すればするほど、米国から手痛い反撃を受けているように感じるのですが、引かないのですね。引けないのかもしれませんが。

 

 

(2019.8.26追記)

さて、トランプ大統領が習主席に対して敵という言葉を使いました。

パウエル氏は「敵」発言、文字通りに取らないように-米財務長官 - Bloomberg

 以前に書いたように決定的な対立も辞さないつもりなのでしょうか。

まぁ、まだ疑問形なので待つことにしましょう。

(2019.8.28追記)

敵から偉大な指導者へと戻りました。

トランプ氏はわずか数日前に中国の習近平国家主席を敵と呼んでいたが、この日は「偉大な指導者」、「すばらしい人物」などと賞賛した。

引用:トランプ米大統領、中国との通商交渉再開を表明 合意に期待 - ロイター

 

(2019.9.1追記)

 確か、これまでの制裁関税では輸送中の製品は対象外でした。

なので、制裁関税が発動されても、発動以降に出荷された製品が制裁関税の対象で、(船などで運ぶ場合)相手国に到着するまで時間がかかるので、影響が出るのにも時間がかかるという話でした。

 

しかし、今回の制裁関税は現在輸送中の製品も対象だそうです。

 米税関国境警備局(CBP)は30日、週明け9月1日に発動される対中制裁関税について、猶予期間は設けられず、現在輸送中の製品も対象になると官報で明らかにした。

 引用:米、予定通り9月1日に対中関税発動 猶予期間なく輸送中製品も対象 - ロイター

 

(2019.9.13追記)

さて、少しだけお互いに態度を和らげました。

まずは中国が

中国財政省は11日、米国からの輸入品に対する追加報復関税について、16品目を免除の対象とすると発表。これには乳清(ホエイ)やフィッシュミールなどの飼料や一部の抗がん剤、潤滑油などが含まれる。免除は9月17日から来年9月16日までの1年間適用される。

引用:米中、通商協議を前に譲歩 中国は追加関税を一部免除・米は延期 - ロイター

 それに対して米国が

米政府が10月1日に予定していた一部中国製品への関税引き上げを10月15日に延期したと、ツイッターで明らかにした。

引用:米中、通商協議を前に譲歩 中国は追加関税を一部免除・米は延期 - ロイター

対象の中国製品への関税は25%から30%に引き上げられる予定だった。

引用:米中、通商協議を前に譲歩 中国は追加関税を一部免除・米は延期 - ロイター

 とのことです。米国の延期は第1弾~第3弾の関税引き上げに対してです。

しかし半月だけとは……。

米国が延期したのは

 両国は貿易摩擦解消に向け、9月半ばにワシントンで次官級協議を行い、10月に閣僚級協議を行う予定だが、日時は公表されていない。

 引用:米中、通商協議を前に譲歩 中国は追加関税を一部免除・米は延期 - ロイター

トランプ氏は延期について、中国の劉鶴副首相の要請に基づくものだとし、中国が建国70周年を迎えることも理由に挙げた。

 引用:米中、通商協議を前に譲歩 中国は追加関税を一部免除・米は延期 - ロイター

 といった理由があったようです。

 

2019.10.4追記

日本はTPP(環太平洋連携協定)やRCEP(東アジア地域包括的経済連携)などを進めています。これらの協定にきちんとしたルールを定めた場合、中国が参加するには中国国内のルールを変更する必要があります。

 

また、米国は関税引き上げによって、中国国内のルールを変えさせようとしています。

 

硬軟織り交ぜて、中国に変化を迫っているのだなぁ、と思いました。

 

 

2019.10.5追記

大阪トラックもありましたね。

この会合は,WTOにおいて電子商取引の貿易関連の側面に関するルール作りを進める目的で2018年3月より開催されており,今回の会合には日本を含む80超の国・地域が参加

 引用:大阪トラック・プロセス(WTOでの電子商取引に関する交渉会合の開催) | 外務省

 

2019.10.13追記

中国は合意の一環として、米国産農産品の購入を大きく増やし、知的財産権を巡る一定の措置、金融サービスと為替に関する譲歩に同意するとトランプ大統領が11日にホワイトハウスで明らかにした。これと引き換えに米政府は、部分合意の確定に伴い、15日に予定していた追加関税の引き上げを先送りする。だが、中国から輸入する製品のほぼ全てに対象を拡大する制裁関税「第4弾」の発動中止は決めていない。

引用:米中貿易協議が部分合意、15日関税上乗せ先送り-来月署名目指す - Bloomberg

ということで、15日に予定されていた中国に対する関税の引き上げを先送りしました。

代わりに中国側が一定の譲歩をするようです。知的財産権も含めるのですね。

今回は

「第1段階」といえる部分的な枠組みで合意に達した

 引用:米中貿易協議が部分合意、15日関税上乗せ先送り-来月署名目指す - Bloomberg

 とのことで、段階的に協議を進めていくようです。

 ただ、正式な文書にはなっていませんので、内容についても詳細は分かっていませんし、今後、報道内容からの変更もあると思います。

 

 

 

 

2019.10.15追記

米中の合意について、分かりやすくまとめてある記事がありましたのでご紹介します。

トランプ米大統領、対中追加関税引き上げを見送り、米中閣僚級協議で部分合意 | ビジネス短信 - ジェトロ

記事の中の表にまとめられています。

表 米中貿易交渉の合意事項(詳細未交渉の案件も含む)


・中国による年間400億ドル~500億ドル相当の米国産農産物の購入。ただし期間は不明
・米国による対中追加関税リスト1~3の関税率の引き上げの延期(10月15日以降、25%から30%に引き上げる予定だった)
・中国の衛星植物検疫措置(SPS)の改善
・中国の外国為替に関する取り決めおよび金融市場の開放
・中国による技術の強制移転に関する部分的な取り決め
・中国の知的財産権保護に関する部分的な取り決め
・協定内容に執行力を持たせるため、紛争解決処理のメカニズムの導入を検討


(出所)ホワイトハウス

引用:トランプ米大統領、対中追加関税引き上げを見送り、米中閣僚級協議で部分合意 | ビジネス短信 - ジェトロ

 

 

また、記事の中にあるリンクで、ホワイトハウスによる今回の発表では以下のようなトランプ大統領の発言があります。
英文と日本語訳(機械翻訳)を記載します。

 

PRESIDENT TRUMP: We’ve also made very good progress on technology transfer, and we’ll put some of technology transfer in phase one. Phase two will start negotiations almost immediately after we’ve concluded phase one and papered it. And I think phase one should happen pretty quickly.

So you have intellectual property. We have an agreement on intellectual property. Financial services — the banks and all of the financial services companies will be very, very happy with what we’ve been able to get. And I think China is going to be very happy because they’ll be served very well by these great institutions being able to go into China. And it’s going to be a tremendous thing for banks and for financial service companies.

引用:Remarks by President Trump and Vice Premier Liu He of the People's Republic of China in a Meeting | The White House

トランプ大統領:技術移転についても非常に進歩しており、技術移転の一部をフェーズ1に入れます。フェーズ2は、フェーズ1を完了して文書化した直後に交渉を開始します。そして、私はフェーズ1はかなり迅速に行われるべきだと思います。

あなたには知的財産があります。知的財産に関する合意があります。金融サービス—銀行とすべての金融サービス会社は、私たちが手に入れたことに非常に満足しています。そして、中国は中国に行くことができるこれらの偉大な機関によって非常にうまくサービスされるので、中国はとても幸せになると思います。そして、それは銀行にとっても金融サービス会社にとっても非常に大きなものになるでしょう。

 

And technology transfer — we’ll have some technology transfer in the agreement, but technology transfer will largely be done here and also in phase two. So we’re going to start negotiating phase two after phase one is completed and signed. And then there may be a phase three or we may get it done in phase two. So you’ll either have two phases or three phases.

引用:Remarks by President Trump and Vice Premier Liu He of the People's Republic of China in a Meeting | The White House

技術移転—契約には技術移転がありますが、技術移転の大部分はここで行われ、フェーズ2でも行われます。したがって、フェーズ1が完了して署名された後、フェーズ2の交渉を開始します。その後、フェーズ3が行われるか、フェーズ2で完了します。したがって、2つのフェーズまたは3つのフェーズがあります。

 

Q Mr. President, how did you come around to the idea of doing a phase one? You’ve been saying, as recently as earlier this week, that you wanted one big deal. What changed your mind?

引用:Remarks by President Trump and Vice Premier Liu He of the People's Republic of China in a Meeting | The White House

Q社長、どうやってフェーズ1をやろうと思いついたのですか?今週の初めごろ、大事なことをしたいと言ってきました。何があなたの心を変えましたか?

*記者からの質問。なぜ全面的な合意ではなく、部分的な合意を受け入れたのか。

 

PRESIDENT TRUMP: Because it’s such a big deal and it covers so much territory that doing it in sections and phases is, I think, really better. And we’re talking about very big

引用:Remarks by President Trump and Vice Premier Liu He of the People's Republic of China in a Meeting | The White House

トランプ大統領:これは非常に重要であり、非常に多くの領土をカバーしているため、セクションやフェーズでそれを行うことが本当に良いと思います。そして、私たちは非常に大きな話をしています

 

Some of technology transfer, a large part of intellectual property will be covered. So I think it actually works out to be a very neat package. And now we can focus on phase two.

引用:Remarks by President Trump and Vice Premier Liu He of the People's Republic of China in a Meeting | The White House

技術移転の一部、知的財産の大部分がカバーされます。ですから、実際には非常にきちんとしたパッケージになると思います。これで、フェーズ2に集中できます。

 

 

つまり、

米中両政府は今回の合意は第1段階として、このほか、中国における衛生植物検疫措置の改善、為替および中国の金融市場の開放、技術の強制移転や知的財産権についても合意したとしている

引用:トランプ米大統領、対中追加関税引き上げを見送り、米中閣僚級協議で部分合意 | ビジネス短信 - ジェトロ

そして、第1段階の後に

その後に積み残しとなる案件につき第2段階、場合によっては第3段階の交渉で取り扱う

引用:トランプ米大統領、対中追加関税引き上げを見送り、米中閣僚級協議で部分合意 | ビジネス短信 - ジェトロ

 という感じですね。

 

以前の記述で「中国はある程度、知的財産や情報を盗むなどの成果を上げたので、この辺りで終わりにしようと考えたのでしょうか」と書きましたが、まさか交渉の第1段階から中国が技術移転や知的財産を含めてくるとは。少し驚きました。

 

どこまで技術移転や知的財産の問題について含まれているのかは現時点では分かりませんので、

合意内容の協定文書化には3~5週間を要するとし、両政府は11月16、17日にチリのサンティアゴで開催されるAPEC首脳会議の際に、トランプ大統領習近平・中国国家主席が署名することを目指す。
引用:トランプ米大統領、対中追加関税引き上げを見送り、米中閣僚級協議で部分合意 | ビジネス短信 - ジェトロ

を待つとしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===========

 

その他の資料

Remarks by Vice President Pence on the Administration’s Policy Toward China

中国の知的財産権の侵害や、米国の政治や政策への干渉などについて、ペンス副大統領が演説しました。

長いですが中国がしてきたことや現在も続く複数の脅威について話されています。

日本語訳はこちら。

【ペンス副大統領演説:全文翻訳】「中国は米国の民主主義に介入している」:ハドソン研究所にて 海外ニュース翻訳情報局

 

 

米ロが合同で金星探査計画 26年にロケット打ち上げ

米国はロケットのエンジンにロシア製を使用していて、ロシアは財源不足のため、という話もあります。

 

 

アメリカのニュースについて思ったことを書いた記事です。(2019.2.26追記)

nakao-yuta.hatenablog.com

 

 

トランプは「生涯で最も黒人寄りの大統領」となると牧師が予測

ドナルド・トランプは最も黒人寄りの大統領だ(オピニオン)

Opinion: Yes, Donald Trump is the most pro-black president

トランプ大統領が「天敵」CNNから褒められた CNNが認めた「2つの政治的な足跡」とは

Inspired by stories like Alice's, my Administration worked closely with members of both parties to sign the First Step Act into law. This legislation reformed sentencing laws that have wrongly and disproportionately harmed the African-American community. The First Step Act gives non-violent offenders the chance to re-enter society as productive, law-abiding citizens. Now, States across the country are following our lead. America is a Nation that believes in redemption.

翻訳:アリスのような話に触れて、私の政権は法律にファーストステップ法を締結するために両当事者のメンバーと緊密に協力しました。この法律は、アフリカ系アメリカ人コミュニティに、不当に損害を与えた判決法を改正しました。ファーストステップ法は、非暴力的な犯罪者に、生産的で遵法的な市民として社会に再び参入する機会を与えます。今、全国各地が私たちに続こうとしています。アメリカはあがないを信じる国家です。

英文引用:トランプ米大統領 一般教書演説2019

トランプ氏に関する評価や政策。(2019.2.7追記)

 

 「ロシア疑惑」「ロシアゲート」について

ロシアによる2016年の米大統領選への干渉にトランプ陣営が関与したかどうかについて、モラー氏は「共謀や連携は見つからなかった」と結論づけた。
引用:ロシア疑惑 トランプ氏関与 認定せず…捜査報告書 司法妨害 判断回避 : 国際 : 読売新聞オンライン

特に材料などはなかったのに、どうして報道や識者の方々が「ロシア疑惑」や「ロシアゲート」と煽ったのか不思議ですね。

16年大統領選へのロシアの干渉疑惑について同被告は、トランプ氏が自身の勝利を支援しようとしたロシアと共謀したと「私自身が疑い」を持っただけだと発言した。

引用:コーエン被告の証言でトランプ氏に法的リスク浮上-民主の追及不可避 - Bloomberg

 何か表に出てきていない材料でもあるのかと思いましたが、そうでもなかったようです。

捜査にかけた時間は、大方の予想を超えて約1年10か月に及んだ。その間、秘密主義を徹底し、モラー氏が外部に向けて捜査情報を語ることはなかった。

 こうした様子から、米メディアや議会関係者の間では、モラー氏がトランプ氏本人の不正暴露へ向けて包囲網を狭めている可能性も取り沙汰されていた。バー氏が公表した結論は、そうした臆測を吹き飛ばした。

引用:[スキャナー]防戦の末 政治的勝利…露疑惑 : 国際 : 読売新聞オンライン

 特別な材料などなく、ただ単に「捜査情報を秘密に」→「不正暴露へ包囲網を狭めている」と勘違いしていただけだそうです。

捜査情報を外部に漏らさないのは当然のことでしょう。情けない。

確か2018年の8月23日前後にも読売新聞は「トランプ米政権のロシア疑惑を巡る捜査を進める特別検察官の包囲網が狭まりつつある」などと報じていましたね。そんなものはなかったわけです。

ついでにこの報告書に対する識者の評はトランプ大統領の逃げ切りだそうです。

ロシア疑惑の一番の核心であるロシアとの共謀が立証できなかったということで、トランプ米大統領が逃げ切ったとの印象だ。

引用:グレーな「逃げ切り」印象…前嶋和弘・上智大教授(現代アメリカ政治)

 何を持ってこの上智大教授である前嶋和弘氏は「逃げ切り」だと述べているのか理解できません。現代アメリカ政治が専門の方だと思うのですが……。

別にこの捜査は時間切れというわけでもありません。先に書いたように「捜査にかけた時間は、大方の予想を超えて約1年10か月に及んだ」わけですから。十分に時間を掛けて調べたわけです。

ロシアとの共謀や連携も否定されている。

どうやったらこれで、「逃げ切った」という表現に行き着くのか……いや、分からないですね。

とりあえず読売新聞はトランプ政権が嫌いなようですから、そういう識者の方でも選んだのですかね。印象操作をできるような評でも求めたのでしょうか。もしくはポジショントークをさせられたのか。

そうそう、読売新聞はこの日の社説で、こうも述べていました。

ロシアや北朝鮮との関係改善に向けて、トランプ氏が制裁を無節操に緩和する事態にも警戒が求められる。
引用:露疑惑報告書 米政治の混乱は収拾できるか : 社説 : 読売新聞オンライン

先の米朝首脳会談でも制裁緩和をするという報道があり、結局は打ち切りにすらなったのに、何も学ばないとは。

どれだけトランプ政権嫌いなんですか……。(2019.3.26追記)

 

 

 

 

 

 

大学関連

先述したカリフォルニア大学バークレー校に関して調べていたら、このようなことが起きていたそうです。(動画には暴力的な表現が含まれていますので、ご注意ください)

ニュース記事はこちらです。

UC Berkeley employee cheered campus assault on conservative activist; potential suspect ID'd | Fox News

Conservative activist allegedly attacked on UC Berkeley's campus - CNN

記事を読んでみると、学生の手伝いに来た保守派の活動家が殴られたようです。活動家は学生ではないっぽいですね。

Turning Point USA later identified the alleged victim to CNN as Hayden Williams, who had been invited to UC Berkeley to help recruit students for a yet-to-be-formed chapter on campus.
引用:Conservative activist allegedly attacked on UC Berkeley's campus - CNN

で、活動家たちはトランプ大統領を支持していた……で合っているでしょうか。

He said that a student and his friend walked up to the table "erratically and abruptly," cursing at him for the conservative signs and literature at the table. The signs included support for President Donald Trump and the one about bogus hate crime allegations.

引用:UC Berkeley employee cheered campus assault on conservative activist; potential suspect ID'd | Fox News

そして、その活動家の支援は許可されたことだったとも。

"The fact that the victim was not a campus affiliate has no bearing on this case. He had every right to be on campus, and every right to express his point of view," said campus spokesman Dan Mogulof.
引用:Conservative activist allegedly attacked on UC Berkeley's campus - CNN

私は英語は苦手でして、正確ではないかもしれませんので、記事をご覧になるのが一番だと思います。 (2019.2.23追記)

 

 

 

 

 

日本とインド、医療協力を強化(リンク切れ)

日本とインド、医療協力を強化 29日の首脳会談で合意へ

インドとの連携。

 

日本の核兵器廃絶決議を採択 国連委 米国は棄権

我が国核兵器廃絶決議案の国連総会第一委員会での採択について(外務大臣談話)

核兵器についての日本の動きの一部。

 

 

米政府、中国軍装備発展部に制裁へ「ロシアと軍事取引」

 

 

 

  アフリカや中東への進出も中国は考えています。

無人機市場で存在感増す中国、兵器拡散で紛争拡大の懸念も

「中国無人機は素晴らしい」アフリカや中東絶賛(リンク切れ)

どうして中国がアフリカに力を入れるかというと、政治的意義が大きくあります。近年でも、中国が大きく援助を決めたアフリカ諸国のなかで、台湾と国交のあった国が、中国と国交するから台湾とは断交する、という風にひっくり返った国が数カ国あるはずです。そしてもう1つは、日本とアメリカが進めようとしている国連改革、このカウンターとして中国側はアフリカとの連携を強めています。

引用:中国がアフリカに600億ドルの金融支援~その裏にあるただならぬ理由 | ニッポン放送 ラジオAM1242+FM93(2019.3.25追記)

以下2つは同じ出来事のニュース記事です。(2019.3.28追記)

何氏は2014年、チャドのデビ大統領に、石油利権の見返りとして200万ドル(約2億2000万円)の提供を提案した。何氏は当時、中国企業「中国華信エネルギー」が全額出資して香港に設立した民間団体(NGO)の事務局長を務めていた。

引用:中国権益巡り贈賄 有罪…香港元高官、アフリカ首脳に 米連邦地裁 : 国際 : 読売新聞オンライン

ウガンダでは16年、ビジネス展開の見返りに、クテサ外相に50万ドルを賄賂として送金し、ムセベニ大統領にも50万ドルの賄賂を贈ろうと計画した。

引用:中国権益巡り贈賄 有罪…香港元高官、アフリカ首脳に 米連邦地裁 : 国際 : 読売新聞オンライン

無人機の別ニュースです。(2019.5.14追記) 

同報告書は中国の輸出先として、ミャンマーイラクパキスタンサウジアラビアアラブ首長国連邦(UAE)を挙げた。中国はこれらの「顧客」が実戦で使用した結果も踏まえて、ドローンの改良を重ねているとみられている。

引用:軍用無人機の開発加速=中東で実戦、性能向上-中国:時事ドットコム

 軍隊の訓練

アフリカ東部ルワンダの兵士らが中国軍の訓練を受け、7月の軍事パレードで中国式の行進を披露したと伝えた。中国が軍事面でアフリカに浸透する実態を示すものだ。

引用:「イー、アル」の声に合わせ…ルワンダ軍が中国式行進を披露(2019.8.7追記)

 

 

 

 

グーグルCEO「中国再参入の計画ない」 米議会で証言

先述した米グーグルは「中国の検閲に屈するのか!」 再参入観測で論争、ネット空間の“中国化”に悲観論もの続報です。

 

 

先進国は支援強化を=中国は大きな途上国-解特別代表

技術、産業、軍事、経済など、先進国として十分なほど規模を拡大させ、質の向上も図ってきました。さらに一帯一路などで世界中への投資も広げています。

それでも途上国とみなされたほうが得をすると考えたときには途上国として振る舞う。

中国は先進国と途上国の二つの顔を使い分けています。

日本も対応を進めています。

日本のODAプロジェクト 中国 対中ODA概要

日本が中国を「特恵関税」対象から除外

 

米国にも動きがありました。

トランプ氏、中国などの「途上国扱い」不服 WTOに見直し求める 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(2019.7.28追記)

 

 

 

 

中国が新型ミサイル成功か 米本土を射程に

>>報道によると、JL3は核弾頭10個を搭載可能。射程はJL2の7000キロから大幅に延びて9000~1万4000キロ前後と推定されている。中国近海から発射しても米本土のほぼ全域を射程に収めるため、米国の脅威になりそうだ。

 

中国、「すべての爆弾の母」を実験 国営メディア

中国軍艦艇、「電磁レールガン」搭載近付く 国営紙

統合幕僚監部報道発表資料 平成30年度3四半期までの緊急発進実施状況について(前年度同時期と比べて増加。国別では中国は増加。ロシアは減少)(2019.1.26追記)

平成30年度全体では

対中国は638回で平成29年度から138回増加した。30年12月に2度、情報収集機が沖縄本島宮古島間を通り、鹿児島県の奄美大島付近まで飛行した。対馬海峡の通過は7件で過去最多となり、日本海への進出を強めている。

30年4月10日には、中国の偵察用無人機とみられる航空機1機が沖縄県尖閣諸島北側の東シナ海で、領空の外側に設けられた日本の防空識別圏内を飛行したが、領空侵犯はなかった。

引用:空自緊急発進999回 過去2番目の多さ、中国警戒 - 産経ニュース

 とのことでした。(2019.4.13追記)

 

 

 

イギリスがアジアに軍事基地を新設するそうです。もしEU離脱となったときはEU外との関係も重要となりますので、その備えですね。

英、アジアに軍事基地新設へ 国防相が表明、カリブ海にも - 共同通信 | This Kiji(2019.1.26追記)

 

 

インド太平洋関連。

フランスは,2019年の上半期に海上哨戒機及び艦艇といったアセットの派遣を通じて,違法な海上活動に対する監視活動への貢献を強化する意図を表明した。フランスは,北朝鮮に拉致された全ての日本国民の即時帰国に向けて努力する日本への連帯を表明した。

引用:第5回日仏外務・防衛閣僚会合 共同声明(2019年1月11日,ブレスト)(2019.1.16追記) 

仏空母シャルル・ド・ゴールを中心とする空母機動群がインド洋に展開する機会を捉えて日仏共同訓練を実施することで一致した。>>インド太平洋地域における両国の共同訓練及び演習を全ての軍種で実践的かつ定期的に進めていくとの方針を確認した。

引用:第5回日仏外務・防衛閣僚会合 共同声明(2019年1月11日,ブレスト)(2019.1.16追記)

 WTO改革についても記載があります。

 

 

 

 

中国安全保障レポート2019 ― アジアの秩序をめぐる戦略とその波紋 ―

どのような内容のレポートか目次を載せておきます。(2019.2.3追記)

 第1章 既存秩序と摩擦を起こす中国の対外戦略·····5
1 協調と強硬が併存する習近平の対外姿勢·····6
2 新たな国際秩序の構築を目指す中国···· 13
3 国際秩序改編への厳しい道のり······ 17

第2章 中国による地域秩序形成とASEANの対応――「台頭」から「中心」へ··· 21
1 中国の台頭とASEAN···· 22
2 ASEAN南シナ海対応··· 25
3「一帯一路」に組み込まれるASEAN ····· 32
4 ASEANによる「リバランス」の試み······· 37

第3章 「一帯一路」と南アジア――不透明さを増す中印関係······ 41
1 中国の影響力の拡大········· 42
2 インドの反発と「一帯一路」のイメージ悪化····· 45
3 中国・パキスタン経済回廊(CPEC)の現状 ······· 49
4 中印関係と南アジアの将来······ 54
コラム 中国海軍とパキスタンの港湾····· 59

第4章 太平洋島嶼国 ――「一帯一路」の南端····· 61
1 太平洋島嶼国と「一帯一路」構想····· 62
2 戦略的観点――人民解放軍の活動····· 65
3 関係国の警戒感の高まり········ 66

 

 

トランプ氏の「米国第一主義」、マティス氏辞任で防波堤決壊

就任当初は「狂犬」だと報道し、辞任のときには「防波堤」「良識派」「歯止め役」と報道する。

トランプ政権が嫌いなのか、人を見る目がないのかはわかりません。「狂犬」という翻訳が適切なのかどうかも話題になりましたね。

もし米軍を撤退させた場合、何に備えるのでしょう。中国でしょうか、北朝鮮でしょうか。はたまたイランやロシアでしょうか。

 

ちなみにナヴァロ氏は本の中の「第35章 米軍はアジアから撤退すべきか?」において「だから率直に言おう。シンガポールや韓国や台湾などの民主主義国家が繁栄を謳歌しているのは、そして、フィリピンのような弱小国が征服を免れているのは、アメリカのプレゼンス(存在)のおかげかもしれないが、そのような同盟国がアジアにおけるアメリカのプレゼンスを支えていることも事実である。そして、アメリカの将来の経済的な繁栄を促進し、アメリカ本土の安全保障を確実なものにするために必要なのがこのプレゼンスなのである。」と書いています。

 

また「第44章 同盟国を守り抜く」では「アメリカにとって、今ほどアジアで同盟関係を構築するのに絶好の時期はない。だが同時に、今ほど最悪な状況もない。」と書き、日本の尖閣問題にも触れた上で「アジアの平和と繁栄を持続させるためには、台頭する中国の力を相殺してバランスを取るための強力な同盟が必要だし、そのためには、アメリカがアジアの諸問題にもっと積極的に関与することが不可欠である。」「もちろん、アメリカが「必要とされる地域で作戦行動をおこな」って同盟諸国を守るためには、同盟諸国が基地の存在を受け入れ、両手を挙げてアメリカ軍を歓迎してくれることが必須であり、これが難しいところである。だからこそ、見せかけのアジア重視や限定的関与、さらに世界の他の地域にかまけてアジアをおそろかにすることが、アジアの平和を大きく損なうことになるのである。」とも書いています。

 

他にも第35章ではアメリカ軍のプレゼンスを正当化する理由について複数の選択肢を挙げながら解説されていたり、第44章では「弱さは常に侵略への招待状」「アメリカは同盟国を守るという鉄則を貫く必要がある」といった専門家の意見も書かれています。詳しい内容は、ぜひ本をお読みください。

本の執筆・出版から時間が経過しているので、ナヴァロ氏の心変わりや影響力も考慮しなければいけませんが、先述した米国のアジア政策を見れば、今のところは大丈夫そうです。

最近では

トランプ米大統領は12月31日、アジア諸国との安全保障や経済面の包括的な協力強化を盛り込んだ「アジア再保証推進法」に署名し、同法が成立した

引用:米、中国けん制へ新法成立 台湾と軍事協力推進

 ということもありましたからね。

 

 

 

 

 

米副大統領、中国が態度改めない限り「関税方針変えない」

>>ペンス米副大統領は17日、対中貿易摩擦について、中国が米国の要求を受け入れて態度を改めない限り、米国が引き下がることはないと言明。

米中貿易戦争が始まった当初にこういった主張を報道や識者の方々ができれば良かったのですけれどね。

米中貿易戦争が始まってから最近まで、まったく正反対のことが報道され、識者の方々が述べていたのです。当時は失望と絶望、そして恐怖を感じていました。

同じように感じた方も多かったのではないでしょうか。

さすがに「やることなすことすべてを批判的に報道したり解説したりしているのはトランプ大統領(または政権)が嫌いだから」という子どもじみた考えではなかったと思いたいです。

そして、この出来事が信頼の一つの指標になりました。誰が、どこが、何が信用できるのか。

(2019.1.24追記)
他にも多く機関や識者に失望し、落胆しました。

ただ、以前から私が信用しているところでは当時からきちんと言及されていましたから安心しました。そして、そのことは希望でもありました。

それに、政策を担う方々はそういった報道などとは関係なく政策を実施していたので良かったです。

 

 

貿易とテクノロジーをめぐる米中関係(前編) 森 聡(法政大学法学部教授)

貿易とテクノロジーをめぐる米中関係(後編) 森 聡(法政大学法学部教授)

前編に11月9日のナヴァロ氏の演説へのリンクがあります。

もしかすると記事が消えるかもしれませんので、ナヴァロ氏の演説の記事と動画のリンクを載せておきます。

Economic Security as National Security: A Discussion with Dr. Peter Navarro

https://www.youtube.com/watch?v=g3rxjaOPQD4youtubeへの直接リンク)

57分過ぎを見ると、ナヴァロ氏はTPPには反対ではない……?

 

前編と後編の記事がありますが、後編に中国の知的財産権の侵害について情報があります。

様々な報告書などのリンクもありましたので、念のために記事の引用とともに各リンクを載せておきます。

それと、報告書を翻訳にかけて、いくつかの部分を抜粋して記載しておきます。私は英語が苦手でして、間違っている可能性もあります。

======

*抜粋の中のこの表記部分は私が入れた注釈です。*

======

国防省の国防イノベーション実験ユニット(DIUx)の関係者2名が、中国によるアメリカでの技術取得の実態を詳細にまとめた中間報告書を公表し、注目を集めた(2018年1月に最終報告書が刊行

Defense Innovation Unit Experimental (DIUx) China’s Technology Transfer Strategy:How Chinese Investments in Emerging Technology Enable A Strategic Competitor to Access the Crown Jewels of U.S. Innovation

 

引用:貿易とテクノロジーをめぐる米中関係(後編) 森 聡(法政大学法学部教授)

 

 

リンクは最終報告書です。

いくつか抜粋します。

デュアルユース(民生用と軍事用のどちらにも利用できる技術)は戦争に大きな影響を与える。

米国の経済は開放されている。中国の投資家を含む外国人の投資家はこれらの技術に投資をすることができる。米国は現在、ベンチャー投資や早期段階での技術移転の可能性を監視または制限していない。

 

第二次世界大戦後の米軍の優位性は、米国の経済規模と技術的優位性の両方に依存してきた。

中国がこれらの技術に同時にアクセスすることを許可すれば、技術的優位性を失うだけでなく、中国の技術的優位性を促進する可能性さえあるかもしれない。

 

中国との競争は短期的な危機ではなく長期的な脅威である一方で、技術的優位性と経済的能力を維持することは今日の国家的焦点にとって重要な課題である。

 

中国への技術移転の一部は、米国企業の投資と買収によって行われていて、増加しています。中国は全ベンチャー契約の2010?2015年の平均参加率は6%であったが、2015年は全ベンチャー契約の約16%に参加した。

投資は技術移転の手段であり、盗難された知的財産のコストは年間3000億ドルと推定されます。

 

中国は米国サイバー窃盗の中で最も攻撃的な国であり、何十万人もの中国軍隊の専門家を派遣している大規模な産業諜報機関です。

中国の目標は、主要産業における世界市場シェアの第1位であり、外国技術への依存を減らし、先進的な技術革新を促進することである。 5カ年計画や中国製2025年などの公表された文書を通じて、輸入代替と技術革新を目指す中国の産業政策は明確である。

米国には、この大規模な技術移転に対処する包括的な政策や手段はありません。

米国の軍事機器やサービスのサプライチェーンは、中国企業によってますます所有されている。

 

中国は米国の技術企業への投資を増やそうとしている。中国の技術への投資は、商業的利益によって推進される部分はあるものの、これが唯一の理由であるとは考えにくい。 投資は中国が技術移転目標を達成するための手段の一つでもある。

中国に拠点を置く投資家から初期段階の米国のテクノロジー企業への投資は、すべての部門で増加し続け、投資ライフサイクルのすべての段階に分散しています。国別では、中国は米国外のどの国よりも米国の初期段階の技術企業にはるかに投資しています。

 

 

=======

*中国を含む外国からの投資を制限するだけでは企業の成長が阻害されます。なので、同時に国内の投資を活性化させる政策が必要になると思います。*

=======

 

 

商業的目的ために開発されたのか、軍事目的のために開発されたのかという線引きは難しくなっている。

・ゲーム用のVRは軍隊用のシミュレータで使用

ソーシャルネットワーキングおよびオンラインショッピングのための顔認識および画像検出は、テロリストまたは国家安全保障に対する他の脅威を追跡する上で実際に応用

・自動運転と無人機技術の多くは、国防総省が戦争の目的で自律性を開発しようとした

 

中国は国の補助金、低コストの資本へのアクセス、外国企業の中国国内市場へのアクセスを制限することで、グローバルリーダーになることができる国内リーダー企業を育成する。

実際、中国は強制的な技術移転、インターネット上のデータの内容や流れを制御するグレートファイアウォールなどの差別的国内政策によって、すべてのインターネットベースの業界をリードする可能性があります。 バイドゥ、テンセント、アリババなどの中国の国内企業は、中国市場での特権的なアクセスを享受し、市場リーダーであり、世界の大手技術企業となっています。

 

 

中国の技術革新は、中国が技術をコピーする以上のことを行っていることを示しています。

・ミッフィウス衛星の2016年の打ち上げは、量子通信への積極的な推進を示唆している。 量子コンピューティングの専門知識は、いつか多くの既存の暗号化方法を破る能力を可能にするかもしれない。

 

・中国は世界最速のスーパーコンピュータ、理論上のピーク性能である能力を持つ「Sunway TaihuLight」を発表しました。重要なのは、この中国のスーパーコンピュータの前のバージョンではIntelのマイクロプロセッサを使用していましたが「Sunway TaihuLight」は中国の設計製作したマイクロプロセッサを使用しています。

 

・高度な人工知能を備えた巡航ミサイルシステム。艦船を破壊する目的で、敵の防御を回避し、最終的な標的の決定を行う能力を持つ「半自律型」兵器。

 

・ 低コスト、簡単に飛ぶことのできるドローンおよび航空写真システムでの市場のリーダーシップにより、世界の無人機市場の70%を占める民生用無人機技術の標準を確立しました。

 

・自動車業界では、中国は、世界最大の製造業である自律車と電気自動車のリーダーシップをさらに強化する予定です。 中国はバッテリー技術を含む電気自動車のサプライチェーンに投資しており、世界の電気自動車生産の50%、世界のバッテリー生産能力の90%を目指している。

永続的な神話の一つとして「中国人がコピーして盗むのが大好きだが、発明が難しい」というものがある。 この傲慢で時代遅れの仮説は急速に崩壊している。

 

中国は既に先導しており、中国の革新能力は高まっている。特許出願では、中国はすでに2015年に中国国家知的所有権庁が受理した100万件を超える特許申請があり、米国を上回っている。(米国特許商標庁が受領した特許出願589,410件)

 

 

長年にわたり中国企業は商業企業を強化し、国内企業を支援するために、主要技術と知的財産権を対象とした高度な産業スパイ計画に従事しています。 FBIの副総裁は、過去2年間にスパイ活動の件数が53%増加したこと、そしてFBIの調査では165社が調査対象となっており、その95%が中国を加害者として挙げている。

・世界のサイバースパイ活動の96%は中国に由来する。

・この盗難により、売上高が1,000億ドル、雇用が210万失われた。

・毎年、3000億ドル分の知的財産が盗まれています。

 

中国のサイバー攻撃が他の国と違うところは、中国が世界のサイバー活動に多大な人員を割り当てており、活動の規模が大きいことです。

この活動の多くは、中国の技術移転を支援するための貴重な知的財産を盗み出すという中国の経済的目標を支援するために展開することができる。 さらに、中国は最近、合衆国法人からの商業情報を合法的に収集するために使用することができる2つの法律(反テロリズム法およびサイバーセキュリティ法)を可決しました。

 

中国は米国への留学生を増やしています.2016年には、米国の大学で328,000人の中国人留学生が留学しました(外国人学生の3分の1)。

・PhDプログラムの留学生の84%が科学技術(2001〜2011)で留学していた。

・博士後期課程では、エンジニアリングの57%、コンピュータサイエンスの53%、数学と統計の候補者の50%が外国人だった。 これらの半分は中国語でした。

・STEM学部の45%は外国人で、そのうち3分の1は中国出身です。

 

これらの卒業生は米国に滞在するためのビザを持っていないため、ほとんどすべてが彼らの知識と技術を中国に持ち帰ります。軍事技術と民間技術の区別が曖昧になれば、国家安全保障にも関連する大学院生の研究はまずます増大するでしょう。

中国の企業も共同研究を促進し、将来の才能を引き出すために米国の学術機関に近づいています。 例として、ファーウェイは「UC-Berkeley」と提携し、人工知能研究に共同で取り組んでいます。ファーウェイは、深い学習、強化学習機械学習自然言語処理、コンピュータビジョンなどの分野をカバーするために、100万ドルの資金を最初から調達しました。最近、ファーウェイはMITに共同研究施設を建設するための助成金を申し出ました。

 

バイドゥは最近、グループの社長兼最高執行責任者(COO)として元マイクロソフトの幹部チー・ルーを雇った。ルーは、人工知能とボットのためのマイクロソフトの戦略のアーキテクトでした。

 

中国は2015年までに50万人の中国人留学生と海外からの学者を復帰させるという目標を掲げている。

消費者市場(顧客重視)では、13億人(米国の4倍)の市場規模を誇る中国は、市場が保護されているときにこの優位性を発揮します。中国が再び世界をリードする産業には、家電、スマートフォン(低コストで提供される機能)、インターネットソフトウェア企業(アリババ、バイドゥ、テンセント)が含まれます。

 

・DHSは、2011年12月から2012年6月の間に、サイバー犯罪者が23のガスパイプライン企業を標的にし、妨害目的に使用できる情報を盗んだと述べています。法医学的データは、中国起源のプローブを示唆している。(はて?)

・カナダの研究者は、2105年3月、中国のハッカーが米国のホスティングサイトGitHubを攻撃したと言います。 GitHubによると、この攻撃には「さまざまな攻撃経路の組み合わせ」が含まれており、新しい技術が使われていたという。研究者によると、この攻撃は「Great Fire」と「New York Times」の中国のミラーサイトの2人のGitHubユーザーのページを対象にしており、いずれも中国のファイアウォールを迂回している。

・商務省の産業安全局は、2006年10月にすべてのコンピュータを捨てて、中国からの標的型攻撃のために1カ月以上にわたって病院を麻痺させなければならなかった。

 

Defense Innovation Unit Experimental (DIUx) China’s Technology Transfer Strategy:How Chinese Investments in Emerging Technology Enable A Strategic Competitor to Access the Crown Jewels of U.S. Innovation

より翻訳・抜粋。

 

 

 

 

 

 

 ナヴァロ補佐官が率いるホワイトハウス通商産業政策局は、本年6月に「中国の経済侵略がアメリカと世界のテクノロジーと知的財産をいかに脅かしているか」と題した報告書を発出

How China’s Economic Aggression Threatens the Technologies and Intellectual Property of the United States and the World

引用:貿易とテクノロジーをめぐる米中関係(後編) 森 聡(法政大学法学部教授)

 

いくつか抜粋します。

中国の経済的侵略

・輸入と競争から中国の国内市場を保護する:このカテゴリーは、高い関税、非関税障壁、およびその他の規制上のハードルを特色とする

 

・グローバル市場における中国のシェア拡大:輸出促進のための財政支援、国有企業の国内リーダー企業への統合が含まれる。また、中国の企業は中国国内の市場における過剰供給につながる優遇政策の恩恵を受けることができ、それによって世界の価格が押し下げられ、外国の競争相手が世界市場から追い出される

 

開発途上国に多大な資金を提供する経済開発と資金略奪型の「債務トラップ」モデルを使用する。この略奪モデルは、法の支配や独裁体制の特徴を持つ国で特に有効である

 

・米国を含む他の国からの主要技術と知的財産権を取得する

 

・将来の経済成長と防衛産業に多くの進歩をもたらす新興ハイテク産業の獲得

中国が技術と知的財産を獲得する方法

(A)物理的盗難、サイバー攻撃、米国の輸出管理法の回避、偽造と著作権侵害

(B)強制的かつ介入的な中国の規制当局は、中国市場へのアクセスと引き換えに、外国企業からの技術移転を強制する

(C)重要な原材料や購買力の輸出制限による経済的強制。オープンソース収集を含む情報収穫

(D)米国の大学、国立研究所、その他のイノベーションセンターにおける情報収集者の配置。ビジネス、金融、科学、技術の専門家の募集

(E)国家主導の技術志向の中国投資

 

人を使って米国企業の情報システムに体系的に侵入し、知的財産権を盗み出し、評価を下し、劇的に安い価格で取得する。

中国経済スパイの規模は拡大し続けている。

米国企業が内部者による盗難を知らないことがある。一部の米国企業は、そのような開示が不利な結果を伴う可能性があり、盗難を報告したくない。被害を報告したとしても、中国政府は通常、協力する意思がなく、国境を越えた調査が困難になっています。

中国は、知的財産権、企業秘密、ビジネスプロセス、技術を盗む目的で外国企業に侵入するためのサイバー支援スパイに関する幅広い活動に従事している

 

中国政府は10年以上にわたって、米国企業が保有する機密情報を対象とした米国の商用ネットワークへのサイバー侵入を実施し、支援をしてきた。これらのサイバー侵入を通じ、中国政府は営業秘密、技術データ、交渉ポジション、機密性の高い独自の内部コミュニケーションなど、商業的に価値のあるビジネス情報への無許可のアクセスを獲得しています。

2012年のサイバー侵入調査では47,000件以上のセキュリティ危機が分析されました。経済的スパイに焦点を当てたデータ開示のうち、症例の96%が「中国の脅威主体」に起因していた。

 

中国のスパイ活動と密接に関連しているのは、米国の輸出管理法を回避する中国の国家支援活動である。これらの法律は、武器輸出管理法(AECA)および国際緊急経済措置法(IEEPA)に基づく国家安全保障目的のために設置されている。軍事用途の技術の輸出を妨げるように設計されています。

これらの輸出規制(主に商務省、国防総省)を実施している米国の部門や機関が直面している重大な問題は、軍事的および民間の両方の有用性を有する「デュアルユース」技術の発展である。例えば、航空エンジン技術は明らかに商業的用途を有する。しかし、中国のような戦略的、経済的および軍事的競争相手が買収した場合、商業的装置は軍事目的のために悪用される可能性がある。

 

中国の米国輸出管理法の回避の一例として、合法的な米国の居住者になった中国国民Amin Yuの事例を考えてみよう。

・Yuは、2002年から2012年にかけて、中華人民共和国の国有企業である「Harbin Engineering University(HEU)」の共謀者の指示により、米国の企業から船舶用潜水艦のシステムとコンポーネントを入手した。

・彼女はその後、海上潜水艇無人水中車両、遠隔操作車両、自律型水中乗り物の開発で共謀者がHEUやその他の国営企業のために使用するために、これらの品目を中国に不当に輸出した。

 

 

偽造と海賊行為

偽造は、許可されていない偽物を生産する行為です。著作権侵害は、商業的規模での著作権侵害であり「知的財産権の対象となる物の単純な模倣ではなく、不正コピーを作成することから成り立っています」。中国には世界で最も多くの偽造品および海賊版製品があります。

知的財産権侵害委員会は「米国経済への年間コストは、偽造品、海賊版ソフトウェア、営業秘密の盗難で年間225億ドルを超え、海賊版ソフトウェア、および営業秘密の盗難につながり、最高6,000億ドルになる可能性があります。」「何千もの中国の俳優によるIP盗難が続いており、中国は世界の主要なIP侵害者である」と指摘した。

*中国の俳優の元は「Chinese actors」。IPは「intellectual property」の略で「知的財産」のこと。

リバースエンジニアリング(既存の製品を解体・分解して、製品の仕組みや構成、技術などを分析すること)

 

中国でのリバースエンジニアリングは広く普及しており、権利所有者の承認を得ずに同様のものを複製または製造する目的で、製品または部品を分解および検査または分析する過程が必要となる。リバースエンジニアリングは特許または他のIP保護の下にある技術で生産する場合は違法です。

リバースエンジニアリングにより、中国のエンジニアや科学者は中国企業以外の製品を再現することができ、それによって研究開発の時間とコストを抑えることができます。リバースエンジニアリングの実践は、外国の技術を導入、消化、吸収し、その技術を改善して "革新する"という中国の産業政策目標と一致している。

 

 

技術とIP転送を強制する強制的かつ介入的な規制当局

中国の産業政策の長年にわたる特徴は、外国企業が市場参入するために技術を移転することを頻繁に要求されていることである。これは世界貿易機関WTO)加盟国としての約束に違反している。

中国当局は最終的にこれらの技術を吸収することが目的である。国内企業が技術的に追いつくにつれて、外国企業の市場へのアクセスはますます困難になるだろう。

欧州商工会議所

中国の産業政策は、広大な中国市場へのアクセスと引き換えに、外国の技術や知的財産権を中国の競争相手に移転させるための幅広い強制的かつ介入的な規制措置を特徴としている。

米中ビジネス協議会は、2017年のメンバー調査で「市場アクセスを得るための技術移転は、その問題に直面している人にとって急務である。米国中華人民共和国ビジネス協議会2017会員調査の回答者の20%近くが、過去3年間に技術移転を求められており、94%がIP保護を懸念している」と述べた。

 

 

=====

*少しだけ用語の説明を載せておきます。*

データのローカライゼーション(サービスに必要なデータはすべて当該国内に存在しなければならないなど、地域を限定させる)

R&Dローカリゼーション(技術調査や技術開発の地域化)

コーポレート・ガバナンス(企業統治

=====

 

 

(1)外国の所有権の制限

中国は外国の所有権の制限を利用して、技術や知的財産の移転を強制したり誘導したりします。これはしばしば中国市場へのアクセスの条件です。

このような投資制限は、外国の生産者の中国市場への参入を阻止し、国内企業の技術革新と輸入代替を強化するためにも役立つ可能性があります。

例えば中国は、外国企業が一部のセクターで中国市場へのアクセスと引き換えに、少数株主持分との合弁事業またはパートナーシップを締結することを要求している。

USTRが指摘しているように、これらの要件は、外国企業が中国企業と提携していない限り、特定の業種で営業することを禁止している場合もあります。

米国または外国企業が中国のパートナーとの合弁事業に入ることを強制されると、技術と知的財産権の移転までされます。これは、共同製造の過程によって起こりうる。また、中国のパートナーが外国企業のアクセスや外国企業との接近を利用して、外国の知的財産や技術を盗み出すための隠密行動に従事した場合にも起こる可能性があります。

外国の圧力が強まると、中国はますます暗黙の強制に依存し、特定の取引における強制的な技術移転要件について、文書化された記録を最小限に抑えようとします。

 

(2)不当な管理上の承認とライセンス要件

中国政府は、中国での事業の確立と運営に必要な数多くの行政上の承認と引き換えに、技術移転を強制するために、管理ライセンスと承認プロセスを利用している。

中国に投資しようとする外国企業は、さまざまな行政上の承認を得る必要があります。これには、投資承認、プロジェクト承認、サイト関連条件の現地承認、国家安全保障承認などが含まれます。

各段階で、中国の規制当局は譲歩を引き出したり、技術や知的財産の移転を強要したりする可能性がある。このようにして、中国の広範で負担が大きい、不透明で差別的な承認プロセスは、参入に対する重要な非関税障壁として機能し、技術と知的財産の移転を強制する強硬な手段として機能する。

これらのライセンス要件は、外国競争相手のコストを引き上げ、中国市場への参入を遅らせる可能性があります。

 

(3)差別的特許およびその他の知的財産権の制限

中国は、外国人の知的財産権を少なくとも3つの方法で制限することも求めている。

第一に、中国は技術を国内企業にライセンスする外国企業のための特別ルールを維持している。

これらの規則は、ある技術に対するすべての改善が、改善を行っている当事者に属することを義務づける。つまり、中国側が技術を改善するのを外国の権利者が止めることができないようにする。

USTRが指摘しているように「これらの規定は、中国企業が元の発明から技術を切り離すことができれば、大幅な改善を中国や他の場所で特許化することになり、特に米国の権利者にとって有害で​​ある」。

 

*第二は翻訳がうまくいきませんでした。(原文の「Second, China seeks to limit the time that a foreign patent or rights holder has exclusive control over the technology or patent in licenses with domestic parties.」の部分)*

 

第三に、中国は、免許または使用期間の満了後、外国技術を永久に使用する権利を拡大しようとしている。

ジョイントベンチャーの文脈でUSTRが指摘しているように「技術移転協定(関連する中国の規制の下で)の締結後、技術輸入当事者は技術の使用を継続する権利を有するものとする。合弁企業は、米国の技術を永久に使用する権利を有しています」。

 

(4)セキュリティレビュー技術と知的財産転送を強制する

中国はセキュリティレビューを利用して、外国企業に専有情報を開示させる。

危険にさらされるのは、ソースコード、暗号化アルゴリズム、およびその他の機密知的財産です。

2017年6月に発効した中国のサイバーセキュリティー法は、製品やサービスのセキュリティレビューを行い、国境を越えたデータの流れを制限し、データのローカリゼーション(地域に保存すること)を必要とします。

欧州商工会議所は、サイバーセキュリティー法の施行に伴い「企業は製品の設計情報やソースコードを政府系審査機関に提出しなければならない」という懸念を表明している。

同様にUSTRは 「企業は、ソースコード、完全な設計データベース、動作モデル、ロジックモデル、さらには中央処理装置のフロアプランや物理的レイアウトなど、重要な技術を公開することを余儀なくされるかもしれない」

 

(6)データローカリゼーション

中国は、外国企業が中国内のサーバーにデータや情報を保存するなど、貴重なデータや情報を中国内でローカライズするようになっています。

このデータローカリゼーションの実践は、データを共有したくない外国企業の参入障壁となる可能性があります。

米国商工会議所のメモ:外国企業は、研究開発目的であれ、単にビジネスを行うためにでも、中国に貴重なデータや情報をローカライズしなければならない場合、データや情報が不正に流用されたり誤用されたりする危険性があります。

 

(7)厄介で侵入的なテスト

中国は、企業の営業秘密、ソースコード、暗号化アルゴリズム、およびその他の機密知的財産を明らかにするために安全の必要性を超えて、厄介で介入的なテスト要件を課しています。

たとえば、中国の強制認証プログラムでは、外国の生産者が広範で冗長な国内試験や工場検査を受け、製品を合法的に販売する前に認定を受ける必要があります。

技術移転を余儀なくされるだけでなく、煩雑で介入的なテストは市場進出を妨げ、国内市場で活動する外国競争企業のコストを上昇させ、それによって国内生産者を保護します。

 

(8)差別的なカタログとリスト

中国の閣僚や地方のカタログやリストシステムは、関税障壁を高め、市場参入を阻止し、ライセンス要件をさらに拡大し、外資規制を強化し、技術移転を強制する可能性がある。

中国企業との合弁事業に参加している外国企業のみがライセンスを保持することができます。ライセンスがない場合、外国企業は、合弁事業を通じてサービスを販売または提供する際に、そのブランドまたは商標を使用することはできません。

同様に、外国企業の製品が中国政府のカタログの承認リストから除外された場合、外国企業は、中国の銀行からの優遇税率や低利融資など、中国の国内競争者が利用できる給付を拒否される可能性があります。

このようにして、中国のカタログとリストは、国内競争者に優遇措置を提供しながら、技術移転や知的財産を強制的に導入する産業政策ツールとしての非関税障壁として重要な役割を果たす。

 

(9)政府調達の制限

中国は、輸入代替と国内企業の革新を促進するための広範な政府調達制限を維持している。

欧州商工会議所は次のように述べている。「中国はWTOに基づく複数国協定(Governmental Procurement、GPA)の締約国ではなく、公共調達市場は依然として外国の企業に閉ざされている。政府調達は国内企業を支持する。

 

(10)国際規範から逸脱した国内企業の技術基準

中国は、外国の技術の市場アクセスを妨げたり、国内市場で中国技術をサポートするために、意図的に国際基準とは異なる国家基準を策定することがある。

中国の国家基準の例は、4GモバイルネットワークのFDD-LTE標準、無線ネットワークのWAPI標準、電気自動車の充電スタンドの独立規格です。

外国企業の市場アクセスはかなり制限される可能性がある。

これらの国内企業の基準は、外国企業にソースコード、暗号化コード、その他の技術とIPを明らかにするよう圧力をかけます。国内企業の技術革新、さらに、バックドアによる中国語のソースコードへのアクセスを提供する可能性があります。

 

===参考===

「EVシフトの先進国」中国が抱える2020年問題 囁かれる「官製バブル」の崩壊リスク

EV充電規格、日中で20年に統一 世界シェア9割超

========

 

(11)強制研究開発(R&Dローカリゼーション(技術調査や技術開発の地域化))

大規模な多国籍通信機器会社のCEOは、ITIF(情報技術革新財団)と共同で、500人以上の科学者とエンジニアを雇用している大規模なR&D施設を北京に開設したと話しました。

CEO「中国政府に、先進のテクノロジーラボを開くと約束しない限り、中国の電気通信事業者に売ることができないと言われた。」

中国は、中国市場へのアクセスの条件として、外国の研究開発施設の中国への配置を強制するために、様々な方法を採用している(「研究開発のローカリゼーション」)。

例えば、中国は2017年に新たな市場アクセスルールを発行した。

米国貿易代表部は「この規則は、製造および営業センターとともに、研究開発の確立を求めている。中国の米国企業買収の動機は、研究開発施設を確保することである。

 

(12)独占禁止法違反

中国は、競争促進のためだけでなく、技術の価格の下落やロイヤリティの下落といった外国企業に譲歩を強いることにも中華人民共和国独占禁止法を用いている。

これらの譲歩は、国内市場および世界市場において中国企業に競争上の優位性をもたらす。

反競争的行為が疑われる場合、譲歩を強要する手段として、前年度の外国企業の収入の1〜10%の罰金を科す権限がある。

一例として、サンディエゴに本拠を置くクアルコム(通信や半導体の設計開発を行う米国の企業)は9億7500万ドルの罰金に同意した。また、中国のスマートフォンメーカーが使用している特許については、市場よりも低いロイヤリティを受け入れることが強制された。

 

(13)専門家審査パネルは専有情報の開示を強制する

これらのパネルは、外国企業から専有情報を抽出するための幅広い権限を持ち、技術、知的財産、ビジネスプロセス、企業秘密、およびその他の専有情報の移転を誘発するのに役立つ可能性があります。

 

(14)中国共産党はコーポレート・ガバナンスを共同採用

中華人民共和国会社法は、国有でない企業に「中国共産党の憲章に従って党の活動を行う」共産党委員会の設置を認可している。

取締役会は中国共産党から直接指導を受けることができる。

例えば、中国のインターネットナショナルチャンピオンBaidu(バイドゥ)には、Baiduの企業活動と中国の産業政策と政治的目標を結びつける党委員会がある。

Baiduはシリコンバレーで特に活動しており、人工知能と自律駆動技術への米国の投資を活かして活動しています。

民間企業の共産党委員会の数は近年増加している。

 

(15)中国の従業員への外国合弁企業の配置

USTRは次のように述べている。

「合弁企業の中国パートナーが競合する他の工場や労働者を維持すると、技術的損失のリスクはさらに高まる。 JV(合弁企業)の従業員は、中国のパートナーの既存の業務から募集されるか、または関連していることがよくあります。このような状況下では、JVの技術とノウハウが意図しない浸透や意図的な流用によって漏れる可能性がかなり高いです」

 

 

輸出制限が原材料を手に入れることを制限する

中国はハイテクおよび高付加価値製品の生産に不可欠な幅広い重要原材料の大部分を占めています。

中国は、重要な原材料へのアクセスを制限するために、輸出制限や輸出関税を含む輸出規制を使用してきた。

輸出規制は、原材料投入の中国輸出価格を人為的に増加させることによって、これらの外国生産者にとって重大な不利益を生み、世界価格を押し上げる可能性がある。

また、輸出規制は海外の生産者に、中国への事業、技術、雇用を移すよう圧力をかける可能性がある。

 

 

情報収集

中国は、情報収集の3つの主要チャネルを通じて米国の国家安全保障革新拠点から米国の技術と知的財産権を取得する。

 

 

科学技術情報のオープンソースを収集する

外国の科学技術情報を利用して外国の技術と知的財産を取得し、それによって国内企業の研究のコストとリスクを低減することによって競争上の優位性を獲得する。

DIUxペンタゴンの報告書によると、中国は「技術文献のスキャン、特許分析、製品サンプルのリバースエンジニアリング、学会での会話の録音など、多様な情報源を最大限に活用している」と述べている。

 

 

スパイではない形の米国での情報収集

毎年30万人以上の中国人がアメリカの大学に通うか、米国の国立研究所、イノベーションセンター、インキュベーターベンチャー企業や起業を支援する団体)、シンクタンクに就職しています。中国の国民は現在、米国の外国人大学生の約3分の1、科学技術、工学、数学(STEM)の大学院生の約25%を占めています。

 

非軍事の部門や機関は、デュアルユース(軍民両用)で科学技術を進歩させています。中国の国民が米国の大学に通うか、米国の国立研究所、イノベーションセンター、インキュベーターシンクタンクに就職することで、最先端の情報と技術にアクセスできる可能性があることを認識して、中国は理工系学生を奨励するプログラムを実施している。

 

国家安全保障上のリスクは、無意識でも不本意な中国国民に対しても、北京の軍隊に役立つ情報収集家になるように圧力をかけようとするかもしれないということです。

クリストファー・レイFBI長官は、中国の非伝統的な収集家たちは、「我々が持っている非常にオープンな研究開発環境を利用している。」

 

国営の中国企業は、共同研究プログラムや米国のキャンパスでの新しい研究施設の建設に、ますます資金を提供しています。

例えば、ファーウェイは国家安全保障上の懸念がある旧中国軍将校によって設立された会社である。国防総省が「対象となる電気通信またはサービス」を調達または取得することを禁止し、対象となる取引の定義においてファーウェイの名前を上げました。

 

ファーウェイはカリフォルニア大学バークレー校と協力して、人工知能と「深い学習、強化学習機械学習自然言語処理、コンピュータビジョン」など、将来重要な軍事アプリケーションを持つ分野に焦点を当てた研究を行っています。

中国のインターネット企業バイドゥは、「シリコンバレーでディープ・ラーニングのための研究所を設立し、GoogleAppleFacebookなどと人工知能分野の才能を競うことができる」としている。

 

最先端の防衛研究が行われている国立研究所のレベルでは、ニューメキシコのロスアラモスやカリフォルニアのリバモアなどのトップラボで働く中国人が、軍事システムの開発に必要な専門知識と知識を持ち帰った。引用された例には、マッハ5を超える速度で移動する「hypersonic glide vehicle (HGV(ミサイルを搭載した機体?))」。現代の弾道ミサイル防衛システムに対する生存性を高めるために特別に設計されています。

 

 

中国は学者、研究者、技術専門家、科学者を世界各地の最前線で募集しています。このような人材募集は、中国企業が買収、提携、または投資を求める企業のトップの従業員を対象としています。

 

中国国外の才能募集は、他の国の研究機関、研究所、および大学の学者および業界リーダーを対象としています。誘致には、有利な課税政策、無料住宅、保険、家族決済基金、研究資金、権威ある任命、および政府賞などの財務的および材料的利益が含まれます。

 

中国の才能募集には、留学中または就労中の国民が含まれます。中国のリクルーターは、国家の誇りに訴え、「祖国に仕える」ために「中国への帰還」を促します。帰国する人には、財政的支援とキャリアチャンスが与えられます。海外滞在者には、短期間の中国訪問や海外での研究成果報告書の作成など「国に奉仕する」ための複数の手段が用意されています。

 

中国政府は2009年以来、44,000人以上の高度に熟練した中国人材が中国に戻ってきたと主張している。中国共産党保有するチャイナデイリーが指摘しているように、「中国は海外から帰国した学生のために300以上の起業家公園(? entrepreneurial parks)を持っている。公園内には67,000人以上の海外帰還者が24,500社以上の企業を設立しています。」

 

 

技術を求めて、中国政府が資金を提供する外国直接投資

中国政府は、最先端の技術と知的財産を取得し、国家の産業計画で重要と思われる産業に大規模な技術移転を生み出すために、米国の企業や資産への体系的な投資と取得を中国企業に指示し、推進する。

 

中国政府は技術投資に貢献する数十億ドルの国家基金保有しており、外国の技術と知的財産を買収するための戦略を実行するために使用している。

2006年から2014年にかけて、中国の外資直接投資(FDI)の多くは、天然資源の取得に重点を置いていた。しかし、2015年以降、中国は特に米国経済のハイテク分野を獲得するために資金を活用している。

 

FDIに関与する組織は以下を含む:(a)国有企業(SOEs)(b)中国国家と連動する民間企業(c)国営投資ファンド

 

(b)中国国家と連動する民間企業

中国政府は、財政的支援、政治的取り決め、会社株主間の合意を活用して、特定の産業、地理、および関連技術に基づく取引の奨励、改変、禁止など、民間企業の投資決定に重要な影響を及ぼしている。

1.中国の多くの企業は、しばしば優遇税率で中国国家からの資金調達に依存している。

2.中国は、中国共産党のコーポレート・ガバナンスにおける義務的な役割に関して、中国が定めた前述のルールを通じて、民間企業に影響を与えることができる。

3.売上高別の上位100社の民間企業のうち95社、収益の上位10社のうち8社は、人民代表大会や人民政治諮問会議などの地元の政治組織が含まれる。

4.中国政府が公表したガイダンスには「奨励されるもの」「制限されるもの」「禁止されるもの」に投資をカテゴリー分けした。

奨励されたカテゴリーには、先進技術の獲得を促進する投資が含まれる。一方、制限されたカテゴリには、技術に依存しない不動産などの分野が含まれる。

このような制約は、民間の市場経済への投資や国際的なシステムの普及を導く経済効率と利益の最大化の原則よりも、民間企業による海外資本を中国国家の優先事項と戦略的に一体化させる。

 

(c)国営投資ファンド

MIIT(中国産業情報省)は、資本を動員するための国家IC産業投資基金の設立を発表した。このファンドは、元政府官僚のスタッフで構成され、相当額の政府資金(約210億ドル、第2四半期は約190億ドル)に支えられており、米国での多数の技術関連の海外投資を支援するために資金を使用しています。

 

 

米国の技術と知的財産の取得および移転に使用される中国の投資

1.合併と買収

米国その他の外国の知的財産権や技術を取得する最も直接的な方法は、中国企業が米国企業の支配権を購入するか、そうでなければ獲得することです。米中の経済・安全審査委員会が指摘しているように、これは米国で最も一般的な投資形態である。

中国の産業政策文書は、「次世代」の人工知能およびバイオテクノロジーから電気通信およびインターネット企業に至る分野における「主要技術」を獲得するための「外出」戦略の一環として、海外合併および買収の使用に言及している。

 

2.ベンチャー資金

中国に本拠を置くベンチャーキャピタルファンド「Sinovation」は、最先端のアメリカの技術を獲得するための、ベンチャー資金の幅広い利用を示しています。「Sinovation」は2009年の設立以来、総資本金12億ドルを蓄積しており「人工知能分野の25社を含む300社近くの新興企業に投資してきました」と述べています。DIUxペンタゴンレポートは、中国のベンチャー資金調達に関するリスクについて警告しています。

中国が投資している技術は、米国内の人工知能、自律型車両、バーチャルリアリティー、ロボティクス、ブロックチェーン技術の将来の技術革新の基礎となるものです。さらに、これらは米軍の技術的優位性を構築すると米国防総省が考える技術が含まれる。

 

 

結論

この報告書は、世界の知的財産と技術を獲得し、将来の経済成長を促進する新興のハイテク産業を手に入れるために、中国の産業政策が採用する2つの主要な戦略と様々な行為、政策、実践を文書化した。

この報告書で文書化されている技術と知的財産における中国の経済的侵略は、次ページの表1に要約されている。

中国経済の規模、市場を歪める政策の実行可能な範囲、将来の産業を支配するという中国の意図を考慮すれば、世界の技術と知的財産権を狙った中国の経済侵略行為、政策、実践は、米国経済だけでなく、グローバル・イノベーション・システム全体に影響がある。

この報告書の付録には、この報告書の序文で提示された6つの中国経済侵略のカテゴリーを実施するために中国が使用する50以上の行為、政策、慣行の概要が示されている。

 

 

*以下は、この文書に書かれていたことのまとめ部分です*

 

表1:中国の技術と知的財産の経済的侵略

1.物理的な盗難とサイバーによる技術と知的財産の盗難

・経済諜報機関による技術と知的財産の物理的盗難

・サイバーのスパイと盗難

・米国の輸出管理法の回避

・偽造と海賊行為

リバースエンジニアリング(既存の製品を解体・分解して、製品の仕組みや構成、技術などを分析すること)

 

2.強制的かつ介入的な規制当局

・外国人の所有権の制限

・不当な承認とライセンス要件

・差別的特許およびその他の知的財産権の制限

・セキュリティレビューはテクノロジーと知的財産の転送を強制します

・制御可能な技術基準

・データローカリゼーション

・厄介で介入的なテスト

・差別的なカタログとリスト

・政府調達の制限

・国際的規範から逸脱した国内企業の技術基準

・強制的な研究開発

独占禁止法違反

・専門家審査パネルは専有情報の開示を強制する

中国共産党はコーポレート・ガバナンスを共同で選ぶ

・中国の従業員の外国合弁事業への配置

 

3.経済的強制

・原材料へのアクセスを制限する輸出制限

・購買力独占

 

4.情報収穫

・科学技術情報のオープンソース

・スパイではない形で情報収集をする米国内の中国人

・科学技術、ビジネス、ファイナンスの才能の募集

 

5.州スポンサー、技術を求める投資

・技術を求めているFDIに関わる中国国家

・米国の技術と知的財産の取得と移転に使用される中国の投資

・合併と買収

・グリーンフィールド投資

・シードとベンチャー資金

 

How China’s Economic Aggression Threatens the Technologies and Intellectual Property of the United States and the Worldより翻訳・抜粋。

 

 

 

 10月には大統領令第13806号を受けて、国防省がとりまとめる省庁間タスクフォースが組織され、報告書「アメリカの製造・防衛産業基盤とサプライチェーンレジリエンスの評価と強化」を発出

Assessing and Strengthening the Manufacturing and Defense Industrial Base and Supply Chain Resiliency of the United States

引用:貿易とテクノロジーをめぐる米中関係(後編) 森 聡(法政大学法学部教授)

 

いくつか抜粋します。

要旨

2017年7月21日、トランプ大統領は米国の製造業および防衛産業基盤とサプライチェーンの弾力性の評価と強化に関するExecutive Order(EO)13806に署名しました。 EOは国防長官に対し、経済的および国家安全保障の重要な側面である健全な製造業および防衛産業基盤を支援するために、リスクを評価し、影響を特定し、勧告を提出することを政府全員が努めることを指揮する。

 

アメリカの製造業および防衛産業基盤(「産業基盤」)は、経済的繁栄と国際競争力を支え、国家を防衛する能力を軍に与える。

 

 

米国の知的財産権を対象とした中国の産業政策との戦いを強化するため、米国における外国投資委員会の近代化と1974年の貿易法301条に基づく調査

 

 

提言

・国家安全保障に関する支援として、現在および将来の買収慣行を報告させるための産業政策を作成する

・産業基盤の下位層への直接投資を拡大する

・米国のアクセスを断つ恐れのある政治的に不安定な国で、供給源に完全に依存することから多様化する

 

 

======

*この記事でも述べた「自国製品が弱体化または生産中止となれば、他国の製品を利用せざるを得なくなるという安全保障上」のリスクに関する部分と共通することが書かれています。中国が製造業を支配する、そして中国(製品)に依存するのは回避したいというところでしょう。

 

トランプ政権が製造業に注力していることや、鉄鋼、アルミニウムへの追加関税を行っていることにも通じます。

支持者が多いから製造業に注力したのか。製造業の重要性を認識して注力した結果、支持者が増えたのか。または重要性と支持者の多さを認識した結果注力したのか。色々な見方ができますね。*

======

 

 

製造業に関する報告書(1791)

私たちの国家安全保障を確保するためには、アメリカの製造業および防衛産業基盤は安全で、堅牢で、弾力性があり、準備が整っていなければなりません。

 

アメリカの製造業および防衛産業基盤は、経済的繁栄を支え、世界的に競争力があり、あらゆる紛争で勝つために必要な致死性と支配力を急速に革新し、軍隊を武装させる能力と能力を備えていなければならない。

 

トランプ大統領が2017年の国家安全保障戦略で述べたように

「健全な防衛産業基盤は、米国の力と国家安全保障革新基地の重要な要素です。緊急事態に対応して軍隊が急増する能力は、国家が必要な部品やシステムを生産する能力、健全で安全なサプライチェーン、熟練した米国の労働力によって決まります。」

 

戦略的競争相手と修正主義者の力が強まり、能力が増しているように見える時に、製造業と防衛産業のすべての側面が現在脅威にさらされています。

 

国防戦略で述べたように

「米国の繁栄と安全にとって中心的な課題は、長期的かつ戦略的な競争が再燃することである。

国家安全保障戦略は、修正主義国家として分類される。中国とロシアは、他の国の経済、外交、安全保障に関する拒否権を得て、独裁的なモデルに合致した世界を形成したいとのことがますます明らかになっている。」

 

外国競争相手の産業政策は、時にはグローバル化(地球規模化)の付随的な損害としてではなく、中国のような大国による特定のターゲティングによって、アメリカの製造業の世界での競争力を低下させている。

 

すでに発生している侵食のため、一部の製造能力は外国の供給者からしか調達できず、その多くは同盟国やパートナー国ではない。

 

 

競争国の国内産業および国際貿易政策

特に中国の経済的侵略は、直接的または間接的に米国国家安全保障の実行可能性、能力を低下させる。

 

 

米国の製造能力と生産能力の低下

アメリカの防衛産業基盤には、幅広い製造システムがある。

製造業は米国の技術的優位性のバックボーンであるばかりでなく、雇用の9%、GDPの12%、輸出の60%、特許の55%、米国の70%を占める米国経済の主要な貢献者でもあります。

 

包括的な国家力に対する活力ある製造業の重要性を強調しながら、米国の製造拠点の弱体化に内在する危険性を警告している。

 

健全な防衛産業基盤は、米国の電力と国家安全保障の重要な要素です。

軍隊が緊急事態に対応する能力は、必要な部品やシステムを生産する能力、健康で安全なサプライチェーン(部品の調達から販売に至る過程のつながり)、熟練した米国の労働力に左右されます。しかし、過去20年間にわたるアメリカの製造業の腐食は、これらの能力に悪影響を及ぼし、米国の能力を損なう恐れがあります。

 

メーカーは国家安全保障要件を満たす必要があります。今日では、一部の製品については単一の国内供給源、他の国の場合はサプライチェーンに依存しており、自国の軍隊用の特殊部品を製造することができない可能性があります。

2000年から2018年まで、多くの防衛関連セクター(部門)では、工業用コントロールと工作機械のサブセクターの倍以上の輸入普及率が見られました。

リスクには、単一の調達先、唯一の調達先、外国の供給者への依存度が高いこと、製品の不安定さ、革新の喪失などがあります。

 

ますますグローバル化する製造業および防衛産業の基盤の一環として、希土類(レアアース)などの戦略的かつ重要な材料の輸入が増加し、供給依存が生じています。

レアアースは、レーザー、レーダー、ソナー、ナイトビジョンシステム、ミサイルガイダンス、ジェットエンジン、さらには装甲車両用合金など、米国が国家安全保障のために必要とする主要な武器システムの多くで使用される重要な要素です。

中国はレアアースで世界市場に戦略的に価格を補助し、競争相手を追い出し、新しい市場参入者を阻止した。

 

==========

*関連

中国のレアアース等原材料3品目に関する輸出税が廃止されます(リンク切れ)

中国のレアアース等原材料3品目に関する輸出税が廃止されます(METI/経済産業省)(キャッシュ)

==========

 

 

電子機器の輸入は、米国の製造業者に課せられた厳しい監視レベルには程遠く、生産における歩留まり低下や故障率の上昇、米国の防衛システムに潜入する「トロイの木馬」チップやウイルスの危険性が高まっています。

 

多くの技術集約的な多国籍企業は、安く高技能の労働者にアクセスするために、インドや中国などの国に研究開発施設を設立しています。その産業政策の侵略の一環として、中国は多くの米国企業に中国市場へのアクセスと引き換えにR&D(技術調査や技術開発)をオフショア化(拠点を移すこと)するよう強制した。

技術革新が進む中で、知的財産開発に関するルールを変更することは、最新の製造技術に対する米国のアクセスを妨げ、全体的な競争力を低下させる。

危険にさらされているのは、人工知能、量子コンピューティング、ロボティクスなどです。これらの新興産業は戦場を新しい形にしていくことでしょう。

 

 

中国の経済戦略

中国共産党の中国製造2025は、人工知能、量子コンピューティング、ロボット工学、自律型および新エネルギー車、高性能医療機器、ハイテク船舶部品、および国防に重要な新興産業をターゲットにしています。

これらの高度な技術をサポートするために必要な機能を得るために、中国は、外国の直接投資とベンチャー投資、オープンソースの収集、人的収集、スパイ活動、サイバー事業、米国輸出規制の回避を含む法的手段と不正な手段の両方に依存している。知的財産権と重要な技術を取得する。

例えば、中国は厳しい関税障壁、制限的関税障壁、厄介なライセンス要件、差別的な規制基準など、複雑な高関税と複雑なウェブを使用している。

また、中国は中国市場へのアクセスの条件として強制的な技術移転を利用している。

 

重要な世界市場と製造業を支配しようとする中で、中国は低金利ローンなどの政策ツールを活用している。

業界を後押しするためにダンピング(採算無視の不当な安売り)をする。

 

中国は偽造と著作権侵害、違法な輸出補助金、世界の価格を押し下げ、世界市場からライバルを追い出すための過剰設備を利用している。世界の太陽光・鉄鋼産業の多くを獲得するためにこれらの戦略を実施し、自動車やロボットなどの他の産業にその支配力を拡大しようとしています。

米国の太陽光産業への攻撃が成功した結果、中国は世界の太陽電池の70%以上を生産しています。

 

中国が米国の国家安全保障にとって戦略的で重要な材料と技術の供給に対して、重要かつ増大するリスクを代表している。

中国は、弾薬やミサイルに使用される多くの重大なエネルギー物質の唯一の供給源または主要な供給元でもあります。

多くの場合、他に代替品はなく、その代わりが存在する場合でも、それをテストして資格を得るためにかかる時間とコストは、特に大規模なシステムの場合、それぞれ数億ドル必要です。

レアアースなどの天然資源や市場へのアクセス、とりわけアフリカや中南米へのアクセスに代わる途上国への中国の投資は、アメリカ経済への脅威の範囲をさらに広めます。

 

 

 

==========

関連記事

>>米トランプ政権が、ハイテク製品や軍事兵器に必要な希少金属の確保に向け、リサイクルの強化に乗り出す

引用:希少金属、米が脱「中国依存」…再利用を拡大へ : 国際 : 読売新聞オンライン

 

米国は希少金属の多くを中国に依存しているので、新たな調達方法を確立して対中リスクを減らしたいとのことです。

記事では

 

>>希少金属のリサイクルが軌道に乗れば、米国内で必要な希少金属をまかなうことが可能になり、中国からの輸入を大幅に削減できる

 

とのことでした。

また、別の記事では

引用:資源依存 米の泣き所…希少金属 中国の禁輸、日本も経験 : 国際 : 読売新聞オンライン

>>中国と対決するうえで「アキレスけん」となり得るのが、希少金属での中国への過度な依存だ。コバルトやリチウムに加え、レアアースでは輸入の8割が中国産となっている

 

そうです。さらに、これが米中貿易戦争でも足かせとなったようです。

 

>>昨年7月、対中関税で追加制裁措置をまとめた際、レアアースは原案の対象リストに含まれていたが、昨年9月の最終案では外された。

>>中国が報復措置としてレアアースを含む希少金属の輸出を減らした場合、米産業界が打撃を受けるのを懸念したとみられる

(2019.3.31追記)

==========

 

 

 

軍事用途として高度な商業技術を取り込む必要性を明確に認識しており、中国は国有企業と民間投資家の双方に、最先端の民間研究への軍のアクセスを促進するよう指示した。

中国の現在の計画は半導体、チップ材料、ロボット工学、航空、衛星などの先進的な基幹産業における主要な地位を獲得することにも焦点を当てている。さらに中国は、人工知能、ロボット工学、自律型車両、拡張現実感、金融技術、遺伝子編集などの基幹技術に投資し、幅広い商用適応や軍事応用を実現しています。

 

 

中国は法律、違法な産業政策と戦術を使用して、米国の技術、インフラ、マテリアルをターゲットとし、自由市場を利用してアクセスするための、かつてないほどの規模の知的財産を購入し、盗んでいる。

中国の外国の技術と知的財産、特に米国の武器の体系的盗難とデュアルユース(軍民両用)技術の不法かつ強制的な移転は、米国と中国の軍事均衡を損なっている。このような移転は、海軍、航空宇宙、サイバーなどの主要分野にわたる米国に対する技術的優位性を得るための中国の努力を支援するものである。

中国の経済戦略は、他の国の産業政策の悪影響と相まって、米国の工業基盤に重大な脅威をもたらし、それによって米国の国家安全保障へのリスクが増大する。

 

 

戦略材料とプリント基板

違法な外国貿易慣行(主に中国によるもの)が米国を傷つけています

戦略的かつ重要な材料メーカーについて。ダンピング、公的助成金、および知的財産の盗難を含む略奪行為は、商品ラインおよび国防総省の供給業者の市場を破壊しています。商業事業の喪失は、米国の防衛に不可欠な国内生産能力および民間人のニーズの喪失につながる可能性があります。影響を受けた物質は、複数の国防総省システムおよびすべての主要な防衛分野(陸上、海上、空中、および宇宙システム)にわたって広く使用されています。

 

プリント回路基板の場合も同様に、産業基盤に対するリスクの高まりを浮き彫りにしています。世界のプリント基板生産の90%がアジアで行われており、その半分以上は中国で行われています。

 

 

アジア市場は充電式電池業界を支配しています。国内の二次電池製造業者は、生産量と労働力の入手可能性およびコストで競争することはできません。ほとんどの国内リチウムイオン電池包装業者は、韓国、中国、および台湾などの外国の市販のリチウムイオン電池供給業者に頼っている。

 

 

2000年代半ばまで、中国は世界の工作機械消費の15%以下を占めていました。

2011年までに、中国の工作機械消費は世界全体の40%を占めました。

工作機械の必要性が高まるにつれて、中国は国内の工作機械工場を建設するために資本と労働の低コストを活用し、中国企業にアクセスするために合弁事業を実行するよう外国企業に要求した。

2015年には、中国の世界的な工作機械生産は247億ドルに急上昇し、世界生産の28%を占めました。

 

工作機械や産業用制御システムはビジネスにおける理由から、インターネットとますますつながっています。

 

Assessing and Strengthening the Manufacturing and Defense Industrial Base and Supply Chain Resiliency of the United Statesより翻訳・抜粋。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ(ちょっとした感想といいますか経緯について)

米中貿易戦争における中国の知的財産権の侵害などの問題に関して、報道機関でもなく専門家や識者でもない個人の方が言及されていて安心しました。

そして、これが当たり前の常識として認識されているとも思ってしまいました。

しかし、報道や識者の方々から発信される情報は関税批判が多く、能動的に情報を探さなければそれ以外の問題をメインに取り上げる情報は少ないように感じました。

 

自分が理解していることで常識だと思っていることでも、きちんと当時に表現するべきだったかもしれません。少なくとも表現することは大事なことです。それなのにツイートの一言二言で満足していました。

私が理解しているのは本の手助けがあったからだということも考慮するべきでした。

報道や識者の方々を信用していたのもあります。ここまで米中貿易戦争が長期戦になるとも思っていなかったということも原因や反省点です。

ただ、この記事を書いている間も色々と状況が動いたので、記事の手直しも多かったです。記事でご紹介したツイートの時点で公開していたら、追記がすごいことになっていたと思います。それはそれで楽しい記事になりそうですけど(笑

 

ニュース記事に関しても、時間が経過すると見られなくなるものがあったので、その辺りの選別ができたのも良かったです。(印象:産経新聞ブルームバーグは記事が残るので優先的に取り上げる。ロイターも後に残る記事が多め。読売新聞はかなり早く記事が消える。NHKも消える。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は全文見れていた記事の有料記事化がある。朝日新聞は最初から有料記事のものが多い。毎日新聞は有料記事化がある。)

今後も、ソースとして後に残る記事をできるだけ掲載していこうと思います。このブログ記事の公開後に新しいニュースソースなどを追加した場合は日時を太字と下線で記して最新のものは赤字にする予定です。

速報性は皆無ですが、後から「こういうこともあったなぁ」と見返すための資料として、この記事をまとめました。

少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

============

 

 未調査。記事検索断念

 

===

 

 

新型護衛艦22隻 機雷対処能力     中国の「接近阻止・領域拒否」

 

不正通信機器 検知 振る舞い 監視

 

インフラ データ 国内 保管

 

 

=======================