中尾勇太のブログ

ようこそ!

日本人の氏名の英語表記について

 

 

今回のきっかけはこちらの読売新聞の社説です。

 

日本人の名前のローマ字表記が、長く「名―姓」の順になっているのは、明治の欧化主義がもたらした慣習だ。欧米の人名の形式に合わせた経緯がある。

 2000年に当時の国語審議会が、姓―名表記の推奨を答申し、政府は教育機関などに趣旨に沿った対応を求めていた。中学校の英語教科書では、日本人の名前の言い方が姓―名順になった。
引用:ローマ字表記 「姓―名」への転換進めるには : 社説 : 読売新聞オンライン

姓―名の順を推奨する政府の方針に賛成する人は59%、反対の人は27%だった。反対する人の中には「名―姓が国際基準だから」との意見が目立つ。

 専門家は、名―姓の順が国際基準というのは思い込みだと指摘する。実際、中国や韓国は、日本と同じ姓―名の順で、英字表記も同様だ。ベトナムハンガリーなどにも姓を先にする文化がある。
引用:ローマ字表記 「姓―名」への転換進めるには : 社説 : 読売新聞オンライン

 


実はこの少し前にも特集記事があり、その記事を読んだときも調べようと思ったのですが、すっかり忘れていました。
ちなみに、その特集記事は電子版では9/4の記事となっていて、記事名は「[解説スペシャル]姓名表記 混在解消に期待 五輪前 行政文書を統一へ」です。
紙の新聞でも掲載されていましたので、地域によっては掲載日に数日のずれがあるかもしれませんが、図書館などで読めると思います。


で、実は社説にあった「専門家は、名―姓の順が国際基準というのは思い込みだと指摘する」の専門家は、この特集記事に出てきた専門家で「立教大名誉教授 鳥飼玖美子氏」のことです。

 

 

 

「名―姓の順が国際基準」というのは思い込み?

 

 


では本当に「名―姓の順が国際基準というのは思い込み」なのでしょうか?

 

特集記事によると「人名表記に国際基準はない」そうです。
つまり、ただ単に決まりがない。「名―姓」でも「姓―名」でもどちらでも自由ということですね。

 

じゃぁ、多数派はどっちなの?と思ったのですが、社説どころか特集記事ですら紹介されていません。
中国、韓国、ベトナムなどの一部のアジアの国と、東欧の一部の国が「姓―名」の順番であると紹介されています。


……つまり、それ以外の国は「名―姓」の順番?

世界196カ国の中で数カ国(または十数カ国)程度しか「姓―名」の順番でないと?

じゃぁ、今のままで、「名―姓」の順番のままでいいのでは?

というか、「名―姓」の順番が世界における標準なのでは?

 

これらの疑問を調べる前に、「日本人の氏名の英語表記」について提起した河野外相(当時。現在は防衛相)の会見の内容をご紹介します。

 

平成12年の国語審議会が,日本人の名前のローマ字表記は「姓-名」の順番にすることが望ましいという答申を出しております
引用:河野外務大臣会見記録 | 外務省

外務省としては,各国の主要な国際の報道機関に対して,日本語の姓名を習近平(しゅう・きんぺい)主席がXi Jinpingとか,文在寅ムン・ジェイン)大統領がMoon Jae-inというふうに表記されている外国の報道機関が多いわけですから,安倍晋三も同様にAbe Shinzoと表記をしていただくようなものが望ましいと思っておりますので,私から国際報道機関にそういう要請を出したいというふうに思っております。国内のメディアの中にも英語のメディアを持っているところがあると思いますが,是非,そうしたことをご配慮いただきたいと思っております。
引用:河野外務大臣会見記録 | 外務省

 

そして、関連した報道もご紹介します。

 

河野外相は3月、外務省が公式文書におけるローマ字表記を「姓・名」に変更するか検討していると述べた。
引用:河野外相、日本人名のローマ字表記「姓・名」順に 海外メディアに要請の考え - BBCニュース


今のところ検討段階という感じですね。
ただ、柴山昌彦文部科学大臣(当時)の会見において

 

平成12年の国語審議会の答申において、個々の人名固有の形式が生きる形でこのローマ字表記についても紹介・記述されることが望ましいという考え方に立って、日本人の姓名のローマ字表記に関して、「姓-名」の順とすることが望ましいとされております。

文化庁ではこれを踏まえて、当時、国の行政機関、都道府県及び都道府県教育委員会、国公私立大学、放送・新聞・出版業界等関係団体などに宛てて、通知を発出して、この答申の趣旨に沿って対応するよう配慮をお願いしたところでありますけれども、他方で答申から20年近く経過をしている中で、必ずしもこの答申の趣旨が十分に共有されていないのではないかということを私も日々の生活の中で感じているところであります。

このため、今後、関係諸機関に対して改めて周知を図るため、再度依頼通知を発出するよう、文化庁に指示をいたしました。準備が整い次第、依頼通知を発出してまいります。
引用:柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年5月21日):文部科学省

 

とのことで、すでに色々な機関に「姓-名」の順へ対応するように配慮をお願いをしていたそうです。で、再度依頼通知を出すように指示もしたと。


すでに政府としては行動されていたのですね。それでも「姓―名」浸透していないのは共感を得られていないからでしょうか?それとも「名―姓」で定着しているからでしょうか?
読売新聞のアンケートでもこのような結果になっています。

 

読売新聞の今夏の世論調査では、名―姓の順に書く人が64%で、姓―名と表記する人(31%)を大きく上回っていた。名―姓が、深く根を下ろしていることがうかがえる。
引用:ローマ字表記 「姓―名」への転換進めるには : 社説 : 読売新聞オンライン


しかし、外務省が「姓-名」の順番にする方針を示したということは、外務省には「世界各国における『名字が先の国』と『名前が先の国』の割合」について調べているのではないか、と考えました。
それが分かればどちらが世界で多数派なのかが分かります。多数派だから良いというわけではなく、判断材料の一つとして知っておきたいので、外務省へ問い合わせてみました。

 

 

 

 

「名―姓」「姓―名」どっちが多数派?外務省の方に聞いてみました

そこで、私は急きょ外務省のホームページへと飛びました。

 

しかし見つからずorz

世論調査の結果 | 外務省を見たりしましたが、見つからず。というか、ちょっとこのページが面白かったので、寄り道してしまいました。こういう調査好きなのです。
少し前に平成30年度・令和元年度中東における対日世論調査 | 外務省を見て興味が湧いて記事を作成したほどです。

nakao-yuta.hatenablog.com

 

平成30年度・令和元年度中東における対日世論調査 | 外務省は、まだ世論調査の結果 | 外務省にある海外における対日世論調査 | 外務省には掲載されていません。

更新のタイミングがあるのかもしれません。

 


さて、話もそれましたね。
情報が見つからないので、外務省のホームページをフラフラとしていると

問7.調べたい情報が外務省ホームページ上で見つからない場合はどうすれば良いのですか。


 リンクをたどっても目的の情報が見つからない場合は、それぞれのファイルの上部にある「検索」からテキスト検索を行うことができます。また、この1か月間に追加された情報については、「新着情報」にてご覧ください。
引用:よくある質問集 外務省ホームページ | 外務省

なんと便利な機能が!
そこで検索してみますが、世界の姓名に関する調査や割合などは見つからず……。

 

そんな場合はどうするかというと

 

問8.ホームページ上で探しても分からない質問がある場合にはどうすれば良いですか。

 

 外務省の業務について、外務省ホームページ上で探しても分からない質問がある場合には、電話(外務省代表電話:03-3580-3311、又は最寄りの在外公館)でご照会ください。
引用:よくある質問集 外務省ホームページ | 外務省

 

え、電話?メールでのお問い合わせとかは……ないみたいです。

ちなみに、この電話番号は外務本省(東京)の電話番号のようです。

参考:受付時間・問い合わせ先・住所 | 外務省

こちらのページでは「代表電話番号にかけますと,オペレーターが電話に出ますので,内線「2308」に転送するようお伝え下さい」とあるのですが、私は内線番号を伝え忘れてしまって、「2308」がどこにつながるのかは分かりませんでした。

 

ということで、電話をかけてみることにしました。

 

ただ、一般人が外務本省に電話をかけてもいいのでしょうか?しかも電話の用件が「名字が先の国と、名前が先の国の割合について知りたい」なんて、「そんなことで電話をかけてこないでください」とか言われたらどうしよう……。

 

と心配しながらかけると、呼び出し音が鳴ってすぐに女性の方が出ました。
先述したとおり、内線「2308」を伝え忘れたのですが、用件をお伝えすると保留を交えながら、別の部署へとつないでいただくことになりました。

 

余談ですが、電話口の女性はとても忙しそうで、私が答えている途中で保留にする、ということが2度ほどありました。

なかなか無い経験でしたので「話している途中で保留にするんかーい(笑」と保留の音楽を聞きながら突っ込んでしまいました(笑

こういうお問い合わせの窓口はどこも忙しいのでしょう。
市役所とかも、いつも忙しそうですからね。

人手が足りないところに人が補充されたり、業務が改善されるといいのですけどね。森友問題や厚生省の統計の問題も、人手不足が原因の一つでしたから。
そういえば、あれから改善されたのでしょうか?

 

閑話休題
次につないでいただいたのは「国内広報課」でした。
調べてみると内線番号は「2684」。ページによっては「国内広報室」とも表記されています。

外務報道官 | 外務省(こちらは国内広報室)

組織・制度の概要案内:詳細情報|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ(こっちでは国内広報課)


メモしきれなかったのですが、確か私が聞いたのは「国内広報課」だったと思います。

 

それはさておき、今度の電話口の方は男性でした。
で、声がかっこよかったです(笑 あと対応が丁寧で腰が低かったです。
勝手に怖いイメージを抱いていたのですが、とても話しやすかったです。

 

さて、「名字が先の国と、名前が先の国の割合の調査」について聞いてみたのですが、特に調査や情報は無いみたいです。

質問を伝えるとすぐに答えていただけたので、多分ですが、最初の女性の方から質問が伝えられて、保留の間に調べられたのだと思われます。

保留が少しだけ長めな印象がありましたが、外務省にある情報なんて、とても膨大なはずです。その膨大な情報の中から「名字が先の国と、名前が先の国の割合について」の情報の有無を保留の間に調べたのはすごいと思います。

 

さてさて、「国内広報課」では情報が無いとのことでした。
それで私は「統計とか文科省とかに情報がありますかね?」といったことを聞いてみました。
なぜかというと、統計では政府統計の総合窓口(e-Stat)統計局ホームページがありますし、先述の「平成12年の国語審議会の答申」は文科省の管轄だったからです。
参考:国際社会に対応する日本語の在り方(答申)(抄):文部科学省


先述の柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年5月21日):文部科学省でも、通達を出したのは文科省文化庁とのことでした。


すると「官房総務課が調査をしているかもしれない」とのことで、「官房総務課」へつないでいただくことになりました。


え?どこです?「官房総務課」なんて初めて聞きました。

 

話によると、方針の決定に関わっているような感じのところだそうで、その方針に関する調査もしているとかなんとか(うろ覚え)。

 

調べてみると、柴山昌彦文部科学大臣(当時)の発言の中にそれらしいのがありました。

 

本日の閣僚懇談会において、政府が作成する公文書等における日本人の姓名のローマ字表記について、原則として「姓-名」の順で表記されるよう取り扱いを定めていただくことをお願いしました。今後、その方向で内閣官房を中心に関係省庁において具体的な取扱いが定められることになります。
引用:柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年9月6日):文部科学省

この「内閣官房」の中の「総務課」ということなのでしょうか。

え?大丈夫ですか?

内閣官房」って名前的にすごそうなところじゃないですか?

内閣官房を中心に」っておっしゃっていますし、実際すごいところなのでは?

今度こそ怖い人出てきません?怒られません?


と待っているとつながりました。今度も男性の方で、これまた丁寧な、腰の低い方でした。良かった。
で、やっぱり話はすでに通っているみたいで、すぐに答えていただけました。
結果としては、そういった調査や情報は無いとのことでした。

 

余談ですが、電話をつなぐときに、ちゃんと用件も一緒に伝えてあるのは、しっかりしていますよね。しかも、答えまで調べて用意しているなんてすごいです。びっくりしました。
やっぱり省庁に勤めている方々は優秀な方が多いのでしょうか。それか、電話の取り次ぎなども含めてしっかりと教育されているのでしょうか。普段はもっと立場がすごい人たち(語彙力)を相手にすることもあるのでしょうね。
……ほんとに私が電話してよかったのでしょうか?

 

お話をしている中で、姓名の順番に関しては「官房長官も話している」ということを知ったので、調べてみました。

 

政府は6日、政府文書に日本人の氏名をローマ字で表記する際、「名-姓」の順ではなく、日本語表記と同様に「姓-名」の順に統一する方針を決めた。柴山昌彦文部科学相が同日の閣僚懇談会で提案し、同意を得た。菅義偉(すが・よしひで)官房長官は記者会見で、民間にも「姓-名」順にするよう働きかけるか検討することを明らかにした。
引用:日本人の名前ローマ字表記を「姓-名」順に 政府方針 - 産経ニュース

 

……!
確かに話している……!知らなかった……!
というか、もう政府文書の方針は「姓―名」で決定していたのですね。

そこで改めて読売新聞の社説を読んでみると、

 

日本人の名前のローマ字表記について、国の文書では、姓を先、名を後にする順番を原則とすることになった。
引用:ローマ字表記 「姓―名」への転換進めるには : 社説 : 読売新聞オンライン

 

と、一番はじめに書いてありました。

さらに、

2000年に当時の国語審議会が、姓―名表記の推奨を答申し、政府は教育機関などに趣旨に沿った対応を求めていた。中学校の英語教科書では、日本人の名前の言い方が姓―名順になった。

引用:ローマ字表記 「姓―名」への転換進めるには : 社説 : 読売新聞オンライン

 もう自分の目と記憶力が信じられない……。

 


柴山昌彦文部科学大臣(当時)の会見では

政府を含めてですね、関係の機関、また報道機関等に対して要請あるいは通知を行っていくことを考えておりますけれども、何か強制力を持った形で行うということを必ずしも想定をしているわけではありません。
引用:柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年5月21日):文部科学省

とおっしゃっていたのに……!
政府文書に関しては強制力を働かせる方針のようです。

 

で、電話の話の戻りますが、姓名の順番に関しては「これから各国の事情等を調べて検討する」とのことでした。
「名字が先の国と、名前が先の国の割合」については分かりませんでしたが、まだ調査や情報が無いということは分かったので目的は達成しました。
聞きたいことは聞けましたので、お礼を言って電話を切りました。

 

 

あー、緊張しました。でも思ったよりも全然話しやすかったです。電話をかける前はドキドキでしたが、話している間に緊張がほぐれていきました。そのぐらい話しやすかったです。


先述したように怖いイメージで、おかたい感じなのかなと勝手に想像していたので、認識も改まり良い経験でした。
いろんな部署で調べていただけたのもありがたかったです。同時にお手数をお掛けして申し訳なかったです。


姓名の順番に関して「名字が先の国と、名前が先の国の世界における割合」の情報は、政府としては必要ないと考えたのか、それともこれから調査される予定なのかは分かりませんが、政府や報道機関などで調査されて公開されるとありがたいですね。

 

またまた余談ですが、「これから各国の事情等を調べて検討する」という言葉を聞いて、「なんだか報道でよく見聞きするような言い回しだ……!」と一人でワクワクしていました。 「本当に言っているんだ……!」「それを今、生で聞けているんだ……!」的な感じで(笑

 

 

 

感想

結局、ローマ字表記は英語圏の人に向けたものである場合が多いと考えられるので、姓名の順番も、英語圏の人が理解できること、混乱が生じないことが大事なのではないでしょうか。

英語の公文書を日本人はあまり読まないでしょうし。


例えば、国籍が分からない状態で名前だけを見て姓名を判断する場合には、英語圏で一般的な、多数派の表記に合わせたほうが混乱が少ないのではないでしょうか。

 

なので、どちらが多数派なのか知りたかったのですが、今現在は情報が無いようですので、しばらく待つことにしましょう。

あと、今更ながら多数派に関してですが、国の数の多数派か、人口での多数派かがありますね。その中でも「英語圏」での数で考えるのも必要になりそうです。
例えば、(姓―名、名―姓どちらでもいいですが)ある表記を採用している国の数や人口が多くても、それらの国であまり英語が使われないのなら、その表記が標準とは言えないと思いますので。

とりあえず世界や英語圏で使いやすそうなほうでお願いしたいところです。

 

また、

従来の慣習に基づく誤解を防ぐために、姓をすべて大文字とする(YAMADA Haruo)、姓と名の間にコンマを打つ(Yamada,Haruo)などの方法で、「姓―名」の構造を示すことも考えられる。
引用:国際社会に対応する日本語の在り方(答申)(抄):文部科学省

ということも提案されていますが、姓をすべて大文字とするのが正しい、一般的、分かりやすい書き方なのかは不明です。
そして、姓と名の間にコンマを打つやり方も、文書中では分かりづらいのではないでしょうか。
といっても、私は英語が苦手ですし、英語の慣習もよく知りませんので、その辺りは解説を待つことにしましょう。


英語圏の人々への分かりやすさといえば、住所もありますね。
外務省の英語のページでも、英語圏の方へ配慮した表記となっています。

参考:Business Hours / Contact Information / Addresses | Ministry of Foreign Affairs of Japan

やはり英語圏の人が分かりやすいというのが一番ではないでしょうか。

 

 

 

 

スポーツの世界では


あと、こちらは9月17日の読売新聞のラグビーの特集記事において紹介されていたのですが、ラグビーの日本協会では、外国籍の選手は「名―姓」の順番で、日本国籍を取得した選手を「姓―名」の順番で表記しているそうです。
……分かりづらくないですか?

 

一応、判別方法として、外国籍の選手の場合は、姓名の間に「・」が入るそうです。
日本国籍を取得した「リーチマイケル」選手は、日本国籍取得前は「マイケル・リーチ」選手と表記されていたそうです。
……いや、外国人の名前になじみがないせいで、「・」がなくなってカタカナが続くと、どこで区切るのか、どこまでが姓で、どこからが名なのか分からなくなりそうです。
同日の同じ紙面にあった名前で例えると
「ハーフペニーリー」選手の姓と名は分かるでしょうか?
正解は「リー・ハーフペニー」選手です。(ちなみに外国籍の選手です)

 

なんというか、色々な表記の仕方があるのですね。

 

そういえば、スポーツといえば野球では「イチロー・スズキ」というのもよく耳にしますね。最近は「ショウヘイ・オオタニ」でしょうか。動画を見てみると、メジャーリーグの日本人選手のアナウンスは「名―姓」ですね。

 

 

 

 

あれ?多数派って……

 

他にも調べてみたところ、

アジアでは、日本のほか中国、韓国、モンゴル、ベトナムも姓→名の順です。しかし、「世界人名物語――名前の中のヨーロッパ文化」などの著書がある流通科学大学名誉教授の梅田修さんによると、世界では名が先、姓が後というのが多数派だといいます。
引用:ローマ字「姓→名」というけれど 世界はどっち先が多い [今さら聞けない世界]:朝日新聞デジタル

だそうです。

えー、多数派が判明しているー。

といってもこちらは識者のお話だけなので、調査の結果としての確定情報と数字が欲しいところです。

 

また、先述の平成12年の国語審議会の答申においても以下のように述べられています。

日本人の姓名をローマ字で表記するときに、本来の形式を逆転して「名―姓」の順とする慣習は、明治の欧化主義の時代に定着したものであり、欧米の人名の形式に合わせたものである。現在でもこの慣習は広く行われており、国内の英字新聞や英語の教科書も、日本人名を「名―姓」順に表記しているものが多い。
引用:国際社会に対応する日本語の在り方(答申)(抄):文部科学省

世界の中で、日本のほか、中国、韓国、ベトナムなどアジアの数か国と、欧米ではハンガリーで「姓―名」の形式が用いられている。

引用:国際社会に対応する日本語の在り方(答申)(抄):文部科学省

英文における日本人の姓名表記について尋ねたところ、「「姓―名」の順で通すべきだ」(三四・九%)とした人がやや多く、「「名―姓」の順に直すのがよい」(三〇・六%)、「どちらとも言えない」(二九・六%)もこれに拮抗する結果となった。
引用:国際社会に対応する日本語の在り方(答申)(抄):文部科学省

3つ目の引用のアンケートは、文化庁の「国語に関する世論調査」(平成11年)だそうです。


あと、先述した読売新聞の特集記事によると、米英の通信社やテレビ局、新聞社でも「名—姓」順が基本だそうです。

 

 

 

 

個人的には

 

私としては「名―姓」に慣れているので「名―姓」がいいかなぁ、と。

「姓―名」で統一するなら統一するでいいのですが、これまでに出版した本の登録情報が「Yuta Nakao」なんですよ。100冊近くあるので変えるのが面倒だなぁ、と(笑

これまでの本は「Yuta Nakao」のままで、これから出版する本は「Nakao Yuta」に変えると、表記が二通りになるので読者の方が混乱しそうですし、検索も不便になりそうです。

 


とりあえず今日はここまで。それでは。

 

 

 

 

 

 

2019.9.21追記

ラグビーの表記が日本国籍かどうかで変わるのは分かりづらいと書きましたが、よくよく考えてみると、納得できる部分もあります。

というのも、日本(語)における日本人の名前は「姓―名」の順で、「・」も付かないからです。

仮に「勇太・中尾」という名前の外国人がいたとすると、日本国籍になった場合、姓名を逆転させて「・」を取ります。
すると「中尾勇太」となるのです。


名前がカタカナかどうかにかかわらず、日本国籍なら「姓―名」で「・」を付けない。
名前がカタカナでも同じ日本人なのだから、名前の表記も同じにそろえる。
そう考えると、日本国籍かどうかで表記を変えるというのも一理ありますね。


分かりやすさも捨てがたいですが、ルールをきちんと周知すれば大丈夫でしょうか。
外国人の名前になじみがない人が見ると、姓名の判断が難しいかもしれません。そこはしょうがないと割り切れるでしょうか?

 

ちなみに、共同通信社発行の記者ハンドブックによると
外国の人名に関しては「姓と名を併記する場合は、間に「・」を入れる」とだけ書かれているだけでした。
ただ、その例として「バラク・オバマ」と書かれていましたので、「名―姓」の順が基本のようです。


ハンドブックの中で姓名の順に言及していたのはベトナム、タイ、ラオス
ベトナムは「父姓―ミドルネーム(無い場合もある)―本人名」
タイ、ラオスは「本人名―家族姓」
とのことです。

 

 

 

次は考え方のお話です。「名―姓」の慣習は明治時代からだそうです。

日本人の姓名をローマ字で表記するときに、本来の形式を逆転して「名―姓」の順とする慣習は、明治の欧化主義の時代に定着したものであり、欧米の人名の形式に合わせたものである。現在でもこの慣習は広く行われており
引用:国際社会に対応する日本語の在り方(答申)(抄):文部科学省


「姓―名」の順番は日本の文化である、という意見もあります。
一方で、ローマ字表記において「名―姓」の順番にするのは明治から続く日本の文化である、という意見もあります。


「日本人」の名前に関することである。
しかし、使用されるのは「英語圏」である。
郷に入っては郷に従えという言葉がありますが、今回の場合の「郷」はどこを指すのでしょうね。


そういえば、英語以外の場合は姓名の順番はどうなっているのでしょうね?

 

疑問は尽きませんが、今日はここまで。

次回があるかどうかは未定です \(^o^)/

 

 

 

 

2019.10.26追記

とりあえず続報です。

 政府は25日、公文書における日本人名のローマ字表記について、来年1月1日から原則「姓-名」の順とすることを決めた。関係する中央省庁で申し合わせた。姓を明確にしたい場合は、全て大文字にする方針も確認。各省庁が関係業界に通知し、民間へも周知を図ることにしている。

引用:日本人のローマ字表記 来年1月から「姓・名」の順 - 産経ニュース

 とのことです。

「NAKAO yuta」という感じですね。

 

うーむ……見慣れていないせいか違和感が(笑

今後この表記が広まるかは分かりませんが、公文書では変更となるようです。